「プログラミング的思考」って最近よく聞くけど、実際どんな力？子供にどう教えたらいいの？と悩んでいる親御さんは多いのではないでしょうか。

この記事では、小学生のプログラミング的思考を育むための方法を分かりやすく解説します。プログラミング的思考の定義から、家庭でできるトレーニング方法などご紹介します。

プログラミング的思考って何？

プログラミング的思考とは、問題を解決するために、コンピュータのように物事を論理的に考え、手順を踏んで解決策を見つけ出す思考法です。複雑な問題を小さな問題に分解し、それぞれの解決策を組み合わせることで、最終的な目標達成を目指します。必ずしもコンピュータを使う必要はなく、日常生活の様々な場面で活用できる思考法です。

なぜ今、小学生にプログラミング的思考が求められるの？

現代社会は情報化社会と呼ばれ、コンピュータは私たちの生活に欠かせないものとなっています。今後ますます情報化が加速していく中で、コンピュータのように論理的に考え、問題を解決する能力はますます重要になります。そのため、早い段階からプログラミング的思考を身につけておくことは、将来様々な分野で活躍できる人材を育成するために不可欠なのです。

文部科学省の学習指導要領にも、プログラミング的思考の育成が明記されています。

プログラミング的思考とプログラミングの違い

プログラミング的思考とプログラミングは混同されがちですが、明確な違いがあります。プログラミング的思考は「思考法」であり、プログラミングは「コンピュータに指示を出すための具体的な作業」です。

プログラミング的思考はプログラミングを行うための基礎となりますが、プログラミングができなくてもプログラミング的思考を身につけることは可能です。

プログラミング的思考は、プログラミングだけでなく、日常生活の様々な場面で役立つ汎用的なスキルです。例えば、料理のレシピを考える、旅行の計画を立てる、整理整頓をする、といった場面でも、プログラミング的思考が活かされています。

プログラミング的思考で身につく力

プログラミング的思考は、単にプログラミングスキルを身につけるためだけでなく、様々な能力を育む上で非常に有効です。現代社会を生き抜くために必要な力を養う、重要な要素と言えるでしょう。

問題解決能力

プログラミング的思考では、大きな問題を小さな問題に分解し、それぞれを解決していくことで最終的な目標達成を目指します。このプロセスは、日常生活における問題解決にも応用できます。

例えば、複雑な算数の問題を解く際に、式を段階的に分解して考えたり、自由研究のテーマを決めるときに、大きなテーマを小さなテーマに分割して取り組んだりする際に役立ちます。

問題を分析し、解決策を考案し、実行するという一連の流れを論理的に行う力を養うことができます。

論理的思考力

プログラミングでは、順序立てて物事を考え、矛盾なく指示を出す必要があります。これはまさに論理的思考力の基盤となるものです。例えば、アニメーションを作成する際、キャラクターをどのように動かすか、どのような順番で指示を出すかを論理的に考えなければ、思い通りの動きを実現できません。

物事の原因と結果を結びつけ、筋道を立てて考える力は、様々な学習場面や実生活で必要とされます。

創造力

プログラミング的思考は、単に与えられた課題をこなすだけでなく、新しいものを創造する力も育みます。例えば、ゲームを作る際、どのようなキャラクターやストーリーにするか、どのようなルールにするかなど、自分のアイデアを形にすることができます。

また、Minecraftでは、自由にブロックを配置して建築物を作り上げたり、自動装置を開発したりすることで、創造力を発揮することができます。このように、プログラミング的思考は、自由な発想を促し、創造性を高める効果があります。

小学生のプログラミング的思考を育むには？

プログラミング的思考は、一朝一夕で身につくものではありません。継続的なトレーニングと、子ども自身の「もっと知りたい」「やってみたい」という気持ちを育むことが大切です。家庭での取り組みと、プログラミング教室の活用、それぞれの特徴を理解し、お子様に合った方法でプログラミング的思考を育んでいきましょう。

家庭でできるプログラミング的思考のトレーニング

家庭では、遊びや日常生活を通して、自然とプログラミング的思考を育むことができます。特別な教材や道具は必要ありません。大切なのは、子どもが楽しみながら取り組める環境を作ることです。

遊びながら楽しく学ぶ方法

アナログゲームは、プログラミング的思考を育むのに最適なツールです。例えば、買い物ごっこでは、お金の計算や商品の選択を通して、論理的に考える力を養うことができます。また、かるたやUNOなどのカードゲームは、ルールを理解し、戦略を立てる力を育みます。さらに、ブロック遊びや折り紙は、創造力や空間認識能力を高めるのに効果的です。これらの遊びを通して、子どもたちは自然とプログラミング的思考の基礎を身につけていきます。

日常生活での実践例

日常生活の中にも、プログラミング的思考を育むチャンスはたくさんあります。例えば、料理は、手順を考え、材料を組み合わせることで、目的の結果（美味しい料理）を得るという、プログラミング的思考のプロセスそのものです。

また、掃除や洗濯などの家事も、手順を分解し、効率的に行うためには、プログラミング的思考が役立ちます。親が意識的にこれらの作業を子どもと一緒に取り組み、手順や理由を説明することで、子どもたちは自然とプログラミング的思考を身につけていきます。たとえば、「おもちゃを種類ごとに分けて片付ける」という作業は、分類するというプログラミング的思考の要素を含んでいます。また、「朝起きたらまず顔を洗う、それから歯を磨く」というように、一日のルーティンを順序立てて行うことも、プログラミング的思考のトレーニングになります。

プログラミング的思考を伸ばすための注意点

プログラミング的思考を効果的に育むためには、いくつかの注意点があります。子供の成長を促すための適切なアプローチを理解し、実践することが重要です。

無理強いしない

プログラミング的思考の学習は、子供の自主性と興味に基づいて行われるべきです。無理強いすると、プログラミング自体への苦手意識や抵抗感を抱かせてしまう可能性があります。子供のペースに合わせて、楽しく学べる環境を提供することが大切です。もし子供がプログラミングに興味を示さない場合は、無理に学習させるのではなく、他の興味関心のある分野からプログラミング的思考に繋がるようなアプローチを試みるのも良いでしょう。

例えば、パズルやブロック遊び、ボードゲームなどを通して、論理的に考える力や問題解決能力を養うことができます。文部科学省のウェブサイトでは、プログラミング教育の目的や内容について詳しく解説されています。

成功体験を積ませる

小さな成功体験を積み重ねることで、子供は自信をつけ、さらに学習意欲を高めることができます。簡単な課題から始め、徐々に難易度を上げていくことで、達成感を味わえるように工夫しましょう。例えば、ビジュアルプログラミング言語のMinecraftを使って簡単なゲームを作成したり、ロボットプログラミングキットでロボットを動かしたりするなど、視覚的に分かりやすい成果が出るものを選ぶと、子供のモチベーションを維持しやすくなります。

また、プログラミング学習サイトやアプリの中には、レベル分けされた課題が用意されているものもあります。これらのツールを活用することで、子供のレベルに合わせた適切な課題に取り組むことができます。

子供の興味関心を尊重する

プログラミング的思考は、様々な分野に応用できるスキルです。子供の興味関心のある分野とプログラミングを結びつけることで、より効果的に学習を進めることができます。例えば、ゲームが好きな子供であれば、ゲーム制作を通してプログラミングを学ぶことができますし、音楽が好きな子供であれば、作曲ソフトを使ってプログラミングの基礎を学ぶことができます。子供の興味関心に合わせた教材や学習方法を選ぶことで、学習意欲を高め、主体的な学習を促すことができます。

適切なフィードバックとコミュニケーション

子供に適切なフィードバックを与えることも重要です。ただ正解を教えるだけでなく、なぜその答えになるのか、どのような考え方で問題を解決したのかを子供と一緒に考えることで、より深い理解を促すことができます。また、親子のコミュニケーションも大切です。子供がプログラミング学習でどのようなことを感じているのか、どのようなことに困っているのかを丁寧に聞き、共感しながらサポートすることで、子供の学習意欲を維持することができます。

プログラミング学習は、必ずしもスムーズに進むとは限りません。途中で行き詰まることもあるでしょう。そんな時は、一緒に解決策を探したり、別の方法を試してみたり、時には休憩を挟むなど、柔軟に対応することが大切です。子供の状況に合わせて、適切なサポートを提供することで、プログラミング的思考を効果的に育むことができます。

学習環境の整備

プログラミング学習を効果的に進めるためには、適切な学習環境を整備することも重要です。パソコンやタブレットなどのデバイスを用意するだけでなく、インターネット環境を整えたり、プログラミング学習に適した机や椅子を用意したりするなど、快適に学習できる環境を整えましょう。

また、プログラミング学習用の書籍や教材なども活用すると、より効果的に学習を進めることができます。学習環境を整えることは、子供の学習意欲を高めるだけでなく、集中力を維持するのにも役立ちます。静かで明るい場所で学習できる環境を用意し、学習時間と休憩時間を適切に設定することで、効率的な学習をサポートしましょう。

小学生のプログラミング的思考を伸ばす！まとめ

この記事では、小学生のプログラミング的思考を伸ばすための方法について解説しました。プログラミング的思考とは、問題を論理的に解決するための考え方であり、これからの社会で必要とされる力です。遊びや日常生活を通して、家庭でもプログラミング的思考を育むことができます。

プログラミング教室を検討するならプロクラをご検討ください。大切なのは、無理強いせず、子供の興味関心を尊重しながら、成功体験を積ませることです。プログラミング的思考を伸ばし、お子さんの未来の可能性を広げましょう。