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問題解決のフレームワークはある?保護者向けにプロセス手法も解説

育児の悩みも勉強のつまずきも、フレームワークで解決しよう!

ビジネスでよく用いられる手法であるフレームワークは、日常生活のさまざまな問題解決においても役立ちます。フレームワークを理解していると、育児の悩みや勉強のつまずきを解決できるかもしれません。

本記事では、フレームワークの概要や導入するメリット、子どもの教育における活用方法について解説します。具体例を交えながらわかりやすく説明するので、ぜひ最後までご覧ください。

フレームワークとは?意味を解説

フレームワークとは、問題解決や目標達成に役立つ考え方の枠組みのことです。課題の分析や思考の整理など、さまざまなビジネスシーンで活用されています。

問題を特定の手順に落とし込むことで、合理的かつスピーディに解決を図れます。フレームワークは日常生活でも利用できるものが多いため、知っておくと問題解決を効果的に進められるでしょう。

今すぐ誰でも始められる!代表的なフレームワーク

ここからは、問題解決に役立つ代表的なフレームワークを3つご紹介します。

  • PDCA
  • 5W1H
  • ロジックツリー

今すぐ誰でも始められるものばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。

PDCA

PDCAとは、次の4つのプロセスを通じて問題解決を目指すフレームワークです。

  • Plan(計画)
  • Do(実行)
  • Check(評価)
  • Action(改善)

PDCAの具体例を、以下に記載します。

  • 計画……テストで90点を取る
  • 実行……学習計画を立て、計画に沿って勉強する
  • 評価……採点結果から目標を達成できたのかどうかを確認する
  • 改善……ミスが多かった分野を確認し、テストを解き直して復習する

上記4つのステップが完了したら、また「Plan(計画)」に戻ってプロセスを繰り返すことから、「PDCAサイクル」と呼ばれることも。PDCAを取り入れると、目標や課題が明確化し、「自分は何をすべきか」を理解できます。

5W1H

5W1Hは、以下の単語の頭文字をとったフレームワークで、情報を正確に伝える際に役立ちます。

  • When(いつ)
  • Where(どこで)
  • Who(誰が)
  • What(何を)
  • Why(なぜ)
  • How(どのように)

これらの要素が不明確な場合、情報が相手に正しく伝わらなかったり、目標や課題を論理的に分析できなかったりするでしょう。

たとえば、「勉強時間を増やす」という目標があると仮定します。そのままでは、具体的にどのようにして勉強時間を増やすのかがわかりませんよね。一方、「寝る前に・自分の部屋で・自分が・算数の勉強を・テストに向けて・毎日10分取り組む」のように5W1Hを応用した目標にすると、すぐ行動にうつせるようになるでしょう。

ロジックツリー

ロジックツリーとは、まるで木が枝分かれするかのように、問題を分解して解決法を探るフレームワークのことです。問題の原因を要素ごとに分析することで、複雑な事柄でも全体像を掴みやすくなる点が特徴です。

たとえば「勉強に集中できない」という問題に対して、「集中できる環境がない」「勉強で達成したい目標がない」などの原因を洗い出します。そして、「集中できる環境を確保するにはどうすればいいのか」「勉強においてどのような目標を立てるのか」といったように、それぞれを深掘りしていきましょう。物事を深掘りすれば、根本的な原因や具体的な対策の発見につながります。

問題解決手法としてフレームワークを導入するメリット

問題解決手法としてフレームワークを導入するメリットは、主に3つあります。

  • 作業の効率化につながる
  • 問題の本質を認識しやすくなり、的確に分析できる
  • 他者に情報を共有しやすくなる

それぞれに関して、詳しく見ていきましょう。

作業の効率化につながる

フレームワークを取り入れると、作業を効率化することが可能です。先ほどご紹介したように、フレームワークにはある程度「決まった型」が存在します。

フレークワークを使わない場合、まずは「どうやって解決手段を探るのか」から検討しなければなりません。型に沿って考えるほうが作業時間を短縮でき、考えるスピードの向上も期待できます。

問題の本質を認識しやすくなり、的確に分析できる

問題を解決するには、表面的な課題だけでなく、根本的な課題を発見することが重要です。根本的な原因が不明なまま対策を進めると、問題解決に無駄な時間がかかってしまいます。ただし、思考の整理に慣れていなければ、自力で物事の本質を認識するのは困難だといえるでしょう。

その点、フレークワークを活用すると問題の本質を捉えやすくなり、スムーズかつ正確な分析が可能です。実際、問題解決・経営戦略策定の際に、多くの企業でフレームワークが導入されています。

他者に情報を共有しやすくなる

フレームワークでは、図や表を用いながら、視覚的にわかりやすい形で情報を整理します。たとえばロジックツリーなら、どの問題と課題が結びついて結論に至ったのかを、一目で把握できることでしょう。文章を使って説明するよりも、フレームワークを使ったほうが他者に情報を共有しやすくなるのです。

個人で問題解決をするときはもちろん、グループで抱えている課題を分析・解決するときにも、ぜひフレームワークを活用してみてください。

子ども教育におけるフレームワークの活用方法

ここでは、子ども教育におけるフレームワークの活用方法を、5つピックアップしました。

  • 保護者様とお子さんでタスクを共有する
  • 子どものタスクを可視化する
  • 目標設定と報酬制度を導入する
  • 自己管理のスキルを向上させる機会を与える
  • 積極的にフィードバックをする

上記の活用方法について、一つずつ解説していきます。

保護者様とお子さんでタスクを共有する

特にお子さんが小さいうちは、学校や習い事の課題において、保護者様のサポートが欠かせません。しかし、仕事・家事・育児に追われるなかで、お子さんのタスクを毎日一つひとつ把握するのは大変ですよね。

フレームワークを活用して保護者様とお子さんでタスクを共有すれば、予定の重複や抜け漏れを防げます。「宿題は確認したかな」や「課題の提出はいつまでだったかな」などと悩むことが減り、時間を効率的に使えるでしょう。

子どものタスクを可視化する

「〇〇と✕✕と△△をしよう」と保護者様が文章で伝えても、何から取り組めばよいのかがわからず、とまどってしまうお子さんは多いものです。

フレームワークには優先度を管理できるものや、関連性を視覚化できるもの、タスクを具体化できるものなどがあります。お子さんが一目見てタスクを把握できれば、取り組むまでの時間を短縮することが可能です。

フレームワークを活用することで、子どもにとってわかりやすい形で、やるべきタスクを可視化できるでしょう。

目標設定と報酬制度を導入する

目標設定と報酬制度を導入するのも、フレームワークの活用方法の一つです。ビジネスにおいては、人事評価でよく用いられています。目標を設定するときは、「一般的な目標」と「少しハードルの高い目標」を作っておくと、成長を促せます。

計画を立てただけで終わらないように、保護者様が定期的に進捗を確認してあげることも大切です。目標の達成度に応じてご褒美を決めておけば、お子さんのモチベーションを維持しやすくなるでしょう。

自己管理のスキルを向上させる機会を与える

「自己管理スキルを伸ばしてほしい」と感じている保護者様は、お子さんにフレームワークの使い方を教えてあげるとよいでしょう。フレームワークは多種多様な問題解決に応用できる手法のため、一度やり方を理解すれば、自力で課題に向き合う力が身につきます。

最初から一人でフレームワークを活用することは難しいので、まずは親子で一緒に考えることからスタートしてみてください。保護者様が正解を提示するのではなく、質問を織り交ぜて、お子さんが主体的に考えるよう導くことがポイントです。慣れてきたら、少しずつお子さんが一人で考える機会を増やすとよいでしょう。

積極的にフィードバックをする

フィードバックとは、相手の行動に対して評価や指摘を行うことです。フレームワークを用い積極的に日頃の取り組みを評価することで、お子さんのモチベーションを高められます。

「頑張っているね」のように漠然と褒めるよりも、「一週間宿題を忘れなかったね」などのように具体的な言葉をかけるほうが、お子さんの自信形成に効果的です。フレームワークを活用することで、より説得力のあるフィードバックができるようになるでしょう。

フレームワークによるプロセスが得意な子どもの特徴

本項におけるプロセスとは、問題解決のために必要な一連の行動を指します。フレームワークによるプロセスが得意な子どもの特徴は、以下の通りです。

  • 問題・課題の構造を理解する能力が高い
  • 自己管理能力が高い
  • タスクの優先順位をつけるのが得意
  • 視覚的なアプローチや説明を好む
  • 目標に対する志が高い

一つひとつ詳しく解説しますので、お子さんに当てはまるかどうかをチェックしてみてください。

問題・課題の構造を理解する能力が高い

フレームワークによるプロセスが得意な子どもは、問題・課題の構造を理解する能力が高い傾向にあります。具体的には、以下のような特徴が見られます。

  • 複雑な物事を理解できる
  • 問題の要点を見抜くのが早い
  • 複数の事柄に関して素早く共通点を見つけられる
  • 論理的に考えられる

フレームワークを活用するには、論理的に原因・根拠を考えられる能力が必要です。複雑な問題に対して「つまり〇〇が原因だ」と考えられる子どもは、有効にフレームワークを利用できるでしょう。

自己管理能力が高い

問題解決や目標達成のために、自身の行動を管理できるスキルを自己管理能力といいます。働き方が多様化する現代において、重要視される能力の一つです。

自己管理能力が高ければ、フレームワークの活用だけでなく、トラブルを回避したり時間を効率的に使ったりすることも可能です。

スケジュール管理を不得意とするお子さんの場合は、親子でスケジュールを立てることから始め、少しずつ自己管理能力を育成していくとよいでしょう。

タスクの優先順位をつけるのが得意

お子さんにとって、「やりたいこと」と「やるべきこと」の判断は難しいものです。大人でもタスクの優先順位があいまいになり、やるべきことを後回しにしてしまうケースは多々ありますよね。

その点、たとえば課題の提出期限などを守れるような子は、タスクの優先順位をつけるのが得意だといえるでしょう。そのような子どもはフレームワークを利用して、効率よくタスクをこなしていきます。

視覚的なアプローチや説明を好む

フレームワークでは課題や原因、分析過程を簡単に把握できるように、図や表を使って考えを整理します。そのため、視覚的なアプローチや説明を好む子どもは、フレームワークを使った問題解決に向いているといえるでしょう。

たとえば写真や図を入れたり、矢印や表を使ったり、物事を目で見てわかる形に整理する点が特徴です。子どもの場合は、「見やすいノートを作れるか」も一つの基準となります。

目標に対する志が高い

フレームワークは課題分析や問題解決に加えて、目標設定にも活用できます。たとえば、PDCAに沿っていけば、計画の立案から改善までを実行にうつせます。

「テストで100点を取りたい」や「野球チームでレギュラーになりたい」など、しっかりとした目標を掲げているお子さんは、フレームワークをうまく利用して目標達成を図るでしょう。

問題解決能力を上げるために必要なスキル

ここでは、問題解決能力を上げるために必要なスキルをご紹介します。

  • 論理的思考力
  • 想像力
  • 創造力
  • 自己肯定感

必要となる理由を、それぞれ具体的に見ていきましょう。

論理的思考力

論理的思考力とは、物事を体系的に整理して、重複や抜け漏れなく筋道を立てて考える力のことです。

問題を解決するには、問題の本質や原因、対処法を論理的に考えなければいけません。さらに、論理的思考力があれば自分の意見を正確に伝えられるので、チームにおける問題解決にも役立ちます。

想像力

想像力は、独創的な発想や円滑なコミュニケーションはもちろん、問題解決にも欠かせないスキルです。問題解決の際は、いくつもの「なぜ・どうして」といった問いかけをしますよね。そして解決策を考えたら、「本当に解決するのか?」や「問題点はないのか?」などとイメージを膨らませながら最適解を探ります。

想像力が高い人は、柔軟性・適応力も優れている傾向にあります。どんな問題に直面しても対応できる人間になるには、想像力を鍛えることが大切です。

創造力

創造力とは既成概念にとらわれず、ゼロから新しい何かを創り出すスキルのことを指します。クリエイティビティや独創力とも言い換えられるでしょう。

問題の原因や課題を発見するには、多方面からアプローチする姿勢が求められます。つまり、新しい発想を生み出す創造力が必要となるのです。

近年ではデジタルデバイスによる単純作業の自動化が進んでおり、幅広い職種にて創造力が重視されています。「クリエイティブな力」と聞くと先天的なものと思うかもしれませんが、経験によってスキルを伸ばすことは可能です。

自己肯定感

問題を解決するには、失敗や挫折を前向きにとらえ、繰り返しチャレンジすることが重要です。しかし自己肯定感が低いと、やる前から「できない」と決めつけて挑戦を避ける傾向に。挑戦し続けるなかで問題解決能力を育むためにも、自己肯定感を高く維持する必要があるでしょう。

なお、自己肯定感は子どもの頃に育まれるといわれています。「習い事で成功体験を積み重ねる」「好奇心を刺激する」「よいところを褒める」などの方法は、子どもの自己肯定感を高めるのに効果的です。

問題解決能力の向上のために、プログラミングが有効な理由

プログラミングとは、コンピューターに対して「何を・どうするのか」を論理的に指示する作業です。たとえばコンピューターに「歩きなさい」と指示しても、人間ではないので「歩く」が何なのかがわかりません。「右足を上げる・前に出す・右足を下ろす」といった形で、必要な手順が何かを考えたうえで、細かく動作を指定する必要があります。

そのため、プログラミングでは問題解決で重要となる「論理的思考力」や「想像力」、「創造力」などのスキル育成が期待できるのです。子どもの「問題解決能力を向上させたい」という場合は、プログラミングに挑戦させてみましょう。

プログラミングは独学も可能ですが、確実に知識を身につけさせたいなら「プログラミング教室」を選ぶのがおすすめ。専門的な知識を持った講師がアドバイスをくれるので、効率よくプログラミングスキルを伸ばせます。

フレームワークの思考を得意にする習い事なら「プロクラ」

フレームワークとは、問題解決や業務改善などに活用できる考え方の枠組みのことです。代表的なフレームワークとしては、PDCAや5W1Hなどが挙げられます。作業を効率化したり物事の本質を見抜いたりできる点が、フレームワークを取り入れるメリットといえるでしょう。

問題解決には論理的思考力や想像力・創造力などが必要ですが、これらのスキル育成にはプログラミングが有効です。

プロクラは、問題解決能力に必要なスキルの向上が期待できるプログラミング教室です。お子さまにプログラミングを学ばせたい場合は、ぜひプロクラにお任せください。

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