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モンテッソーリ教育とは?子どもにあっているか見分ける方法

モンテッソーリ教育は子どもにおすすめと聞いたけど…

モンテッソーリ教育とは何か、ご存じでしょうか。将棋棋士の藤井聡太氏や、マイクロソフト創設者のビル・ゲイツ氏など、多くの著名人が受けた教育法として関心を集めています。

今回はモンテッソーリ教育について、以下の内容を解説します。

  • モンテッソーリ教育とは
  • 日本におけるモンテッソーリ教育の現状
  • モンテッソーリ教育の特徴・分類

モンテッソーリ教育の理解を深めることで、子どもの教育方法に関する新たな発見があるかもしれません。それでは、詳しく解説していきます。

モンテッソーリ教育とは?

モンテッソーリ教育とは、子どもたちを自立した責任感のある人間に育てるための教育方法です。医師であり教育家でもあった、マリア・モンテッソーリによって考案されました。

モンテッソーリ教育は、子どもたちには自ら学ぶ力を持っているという「自己教育力」の考えにもとづいています。そのため、子どもたちの自発的な行動を尊重できる環境が大切です。モンテッソーリ教育を受けることにより、子どもたちに主体性や積極性が身につくといわれています。

日本でのモンテッソーリ教育の現状は?

考案から100年以上経った現在でも、モンテッソーリ教育は世界110ヶ国以上で実践されています。日本にモンテッソーリ教育が導入されたのは1960年代。日本において、モンテッソーリ教育を実践している幼稚園・保育園は数多く存在します。

しかしモンテッソーリ教育は義務教育課程に含まれておらず、公立学校ではほとんど導入されていません。小学校から大学まで幅広い年代で取り入れられている海外とは異なり、日本では「モンテッソーリ教育=幼児教育」と認識されています。

モンテッソーリ教育の特徴

モンテッソーリ教育には、5つの特徴があります。

  • 発達段階にあわせた教育
  • 整えられた環境が大切
  • 自主性を重んじる
  • 「敏感期」という考え方
  • 子どもの個性を伸ばす

それぞれ以下で、具体的に解説していきましょう。

発達段階にあわせた教育

モンテッソーリは、子どもの発達段階を4つに分けました。発達段階ごとの特徴を、以下の表にまとめています。

発達段階年齢特徴
乳幼児期0~6歳大きく成長する敏感期
児童期6~12歳知的欲求が高まる
思春期12~18歳心身の変化が激しくなる
青年期18~24歳成長が安定して社会への関心が生まれる

モンテッソーリ教育では、発達段階に合わせた教育を行うことが重要と考えられています。

整えられた環境が大切

モンテッソーリ教育を実践するには、整えられた環境が必要です。整えられた環境の条件は以下の4つです。

  • 子どもが自分で自由に教具を選べる
  • 子どもが「やってみたい」と思うような教具がある
  • 社会性・協調性を促すため、年齢の異なる子どもを同じクラスで教育する
  • 子どもの発達段階に応じた環境を整備し、自己形成をサポートする教師がいる

上記の「教師」とは、子どもたちに指示を与える存在を指してはいません。大人には、子どもたちの興味・関心を見守る姿勢が求められます。

自主性を重んじる

自主性が重んじられるのが、モンテッソーリ教育の特徴。なぜならモンテッソーリ教育は、子どもたちには主体的に自分で学んでいく「自己教育力」があるという考えに基づいているからです。子どもたちの成長を見守り、観察するのが大人の役割といえます。

何か疑問が生じたときはすぐに答えを教えるのではなく、まずは子ども自身に考えさせてみましょう。おもちゃや服を選ぶ際に子どもの意見を聞くと、日常生活を通じて自主性が養われやすいです。

「敏感期」という考え方

敏感期とは、何かに対して子どもが強く興味を持つ時期です。敏感期の種類について、以下にまとめました。

敏感期年齢
運動の敏感期生後6ヶ月~4.5歳
感覚の敏感期0~6歳
言語の敏感期生後7ヶ月~5.5歳
秩序の敏感期生後6ヶ月~4歳
文字の敏感期3~6歳
数の敏感期3~6歳
文化・礼儀の敏感期4.5歳~

たとえば運動の敏感期は立つ・歩く・つかむといった動作に対する関心が高く、吸収するスピードが早いです。敏感期を知ることで「子どもが何に興味があるのか」がわかり、適切なサポートを行えます。

子どもの個性を伸ばす

モンテッソーリ教育では子どもたちの自主性を尊重するので、それぞれの個性を伸ばしやすいです。幼少期から「自分で考えて決める」という経験が積み重なっていると、問題解決能力や目標達成能力が自然と身につくでしょう。

「子どもには自分の意見を持った人間になってほしい」という場合に、モンテッソーリ教育はおすすめです。

モンテッソーリ教育の分類とは

モンテッソーリ教育の分類は、以下の通りです。

  • 日常生活の練習
  • 感覚教育
  • 言語教育
  • 算数教育
  • 文化教育

分類ごとに内容を解説していきます。「どのようにモンテッソーリ教育を取り入れればよいのかわからない」という方は、ぜひ参考にしてみてください。

日常生活の練習

日常生活の練習の目的は、身体の各部位をコントロールできるようになることです。ボタンをはめたり手を洗ったり、子どもたちは大人の動作を真似しながら身体のコントロール方法を学びます。

教具を使うときは、大人が使うものを子ども用にサイズ調整したものを選ぶとよいでしょう。日常生活で生じる運動を自分でできるようになると、自立心が芽生えます。

感覚教育

人間は五感によって、身のまわりの情報を収集します。目や耳といった感覚器官を使う練習を行うことで、五感を磨くのが感覚教育です。

感覚が磨かれることのメリットは、観察力や識別力が養われることです。五感を刺激するには外遊びが適しています。木々の色を観察したり鳥の鳴き声を聞いたりすれば、自然のさまざまな変化に気づけるでしょう。言語・算数・文化教育といった知的教育文化の基礎を作るために、感覚教育は非常に重要です。

言語教育

日常生活の練習や感覚教育で得た力を使い、子どもたちは言語を学んでいきます。言語力は環境に左右されやすいので、積極的に声をかけたり多くの単語を使ったりすることを意識してみてください。

言語教育では、個々の発達段階に応じてステップを踏みながら学習を進めます。まずは話す・読む・書くを通じて語彙を豊かにし、最終的に目指すのは文法の習得です。絵本や絵カードを使って語彙力を育んでいきましょう。

算数教育

実際に数に触れながら学習するのが、算数教育の特徴です。棒やビーズといった親しみやすいものを使い、視覚・触覚を介して数を学習していきます。

実体験を通じて数の数え方を理解することから始めて、暗算などの抽象的な計算へと段階的に学ぶことがポイントです。算数教育は、小学生以降の学習でも重要となる論理的思考や抽象的思考の土台を作ることにつながります。

文化教育

文化教育は、言語と数以外の幅広い分野を分野を対象とします。知的好奇心を刺激し、興味を広げるのが目的です。具体的には、以下のようなジャンルを文化教育で扱います。

  • 歴史
  • 地理
  • 動植物
  • 道徳
  • 音楽
  • 体育
  • 美術

ただ知識を得るのではなく、身近なものとして感じ取ることが重要です。たとえば地理を学ぶときは、地球儀を使いながら大陸や海の広さを認識してみましょう。

家庭でもモンテッソーリ教育を取り入れてみよう!

モンテッソーリ教育とは、子どもたちの自主性を尊重する教育方法です。発達段階に応じた教育を行うことで、個性を伸ばし自発性を養います。

子どもと一緒にいると、ついつい先回りして答えを提示したくなるかもしれません。しかし、自分で考えるのを見守るのも大人の役割です。

今回の内容を参考にして、ぜひ家庭でもモンテッソーリ教育を取り入れてみてください。

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