プログラミング教育情報
小学生のワーキングメモリーを鍛える方法!トレーニングやおすすめの習い事を紹介
子ども教育ではワーキングメモリー(working memory)が重要!
私たちは普段の生活のなかで、複数の記憶力を使い分けています。なかでも、短期的な記憶の保持や活用に用いられる記憶力が「ワーキングメモリー」です。ワーキングメモリーが強い子どもは情報の処理が早く、日常生活のストレスも感じにくい傾向にあります。
今回は、ワーキングメモリーの意味や、お子さまのワーキングメモリーを鍛える方法をご紹介します。ワーキングメモリーは勉強だけではなく、行動や判断などにも影響を与える能力です。お子さまのワーキングメモリーを引き出し、より豊かな人生をサポートしましょう。
ワーキングメモリー(作動記憶)とは|短期記憶との違い
ワーキングメモリーとは、情報を記憶したり整理したりする脳の働きです。作動記憶とも呼ばれます。脳に入ってきた情報を覚えるだけではなく、重要度を判断したうえで取捨選択し、情報の優先度をつけ、必要な内容のみを記憶に残す働きを指します。
ワーキングメモリーで残される記憶は一時的なものです。類似する記憶の種類に「短期記憶」が挙げられます。ワーキングメモリーとの違いは、情報の活用方法です。短期記憶は情報を覚えておく能力のみを指しますが、ワーキングメモリーは情報の操作・返還などの処理まで行います。
ワーキングメモリが鍛えられている子どもの特徴
記憶力の違いは、性格や個性と同様に幼少期から現れるものです。ここでは、ワーキングメモリーが強い子どもの特徴をご紹介します。ただし、ワーキングメモリーが強い・弱いによって子どもの優劣が決まるわけではありません。お子さまの健やかな教育につなげるために、特徴を学んでいきましょう。
複数の指示をスムーズに理解できる
ワーキングメモリーが強い子どもは、複数の指示をスムーズに理解できます。たとえば保護者から「帰ってきたら手を洗って、ペットにごはんをあげて、体操着を洗濯機に入れておいてね」という指示を受けたとします。
ワーキングメモリーが低い子どもの脳内では、同時にすべての動作を処理しようとしてしまい、頭がパンクしがちです。ワーキングメモリーが高い子どもであれば、情報の優先度をつけて行動できるため、タスクを記憶しながら慌てず順番に処理できます。
授業への集中力が上がる
ワーキングメモリーが強い子どもは、授業への集中力が高い傾向にあります。なぜなら、先生の発言内容・黒板に書かれた内容・教科書の内容・自分でノートに記す内容など複数の情報をスムーズに処理できるからです。
ワーキングメモリーは「今、自分が何に集中するべきか」を判断するために役立ちます。小学生の頃からワーキングメモリ―を鍛えられれば、授業が難しくなる中学・高校でも高い学習効果を保持できるでしょう。
思考を切り替えやすい
思考をすぐに切り替えやすいことも、ワーキングメモリーが強い子どもの特徴です。ワーキングメモリーは情報を覚えるだけではなく、「もう必要ない」と判断した情報を忘れる役割もあります。
たとえば1時間目に国語、2時間目に算数の授業があったとします。ワーキングメモリーが強い子どもは、算数の授業が始まればすぐに頭を切り替え、国語の授業の内容を思考から手放すことができるのです。
忘れ物やケアレスミスが少ない
ワーキングメモリーに優れている子どもは、忘れ物やケアレスミスが少ない傾向にあります。たとえば「引き出しから教科書を、ロッカーから体操着を出してランドセルに入れ、手提げと給食袋と一緒に持って帰る」という複数のタスクがあるとしましょう。
ワーキングメモリーが足りていないと、1つのタスクをこなしただけで次のタスクを忘れてしまい、途中でやるべきことが抜けてしまいがちです。ワーキングメモリーが高い子どもは、一つひとつ着実にタスクをクリアしていく力を持っています。
読み書きや計算が得意
読み書きや計算が得意であることも、ワーキングメモリーが高い子どもの特徴です。読み書きや計算をするときは、直前までの情報を保持しながら集中し続けなければなりません。
ワーキングメモリーが低い子どもは、直前まで行っていた作業を忘れてしまい学習にストレスを感じやすくなります。一方でワーキングメモリーが高い子どもは、物事を順序立てて考えられるため、焦って先読みしたり暗算をミスしたりなどのトラブルが少ない傾向にあるのです。
家庭でできる!ワーキングメモリーのトレーニング方法3選
ここでは、家庭でできるワーキングメモリーのトレーニング方法を3つご紹介します。子どもにとって記憶力を鍛えるトレーニングは、目的意識や楽しさがないとつまらない内容になりがちです。ワクワク感や知的好奇心を引き出す工夫を凝らしながら、遊びや生活のなかで楽しく鍛えていきましょう。
デュアルタスクの習慣をつける
ワーキングメモリーのトレーニングでは、デュアルタスクの習慣をつけることが大切です。2つ以上の動作を行うことに慣れ、情報を整理する訓練を繰り返していきましょう。最初は混乱するかもしれませんが、回数を重ねるごとに少しずつ情報を整理する力が養われます。
たとえばお子さまに「好きな歌を歌いながら塗り絵をする練習をしてみよう」と誘ってみましょう。最初は塗り絵に集中すると歌詞を忘れたり、歌に集中すると手が止まったりするものです。スムーズにデュアルタスクをこなせるようになると、お子さま自身も成長の実感が湧いていきますよ。
読み聞かせや朗読から景色をイメージする
読み聞かせや朗読も、ワーキングメモリーを鍛える方法の一つです。読み聞かせでは、耳から入る情報から脳内でイメージ映像をつくります。次々と入ってくる新しい情報によって、脳内の景色も変わっていくのです。
ワーキングメモリーが低い状態だと、現在までの情報を元にイメージするだけで精一杯になり、新しい情報へとスムーズに映像化できません。訓練を重ねるなかで、新しい情報がリアルタイムで映像に反映されていくでしょう。
後出しジャンケンやナンプレなどのゲーム
ワーキングメモリーを鍛えるためには、後出しジャンケンやナンプレなどのゲームもおすすめです。後出しジャンケンでは、相手の手を見た後で瞬時に自分の手を出します。遊びのなかで、視覚情報を処理する力や逆算的な思考力が養われるでしょう。
ナンプレは、判明した数字をワーキングメモリーで覚えておくことが求められる数字遊びです。最近ではスマートフォンのアプリやブラウザゲームでもプレイできるため、親子で楽しみながら挑戦してみてくださいね。
ワーキングメモリーのためには、適切な睡眠と心の余裕も大切
ワーキングメモリーを含む記憶力の維持のためには、適切な睡眠が非常に大切です。睡眠時間が不足すると心身の余裕を保ちにくくなり、記憶力や学習力が低下すると考えられています。
特に10歳代の子どもは、1日平均8~10時間の睡眠が必要です。適切な睡眠時間は子どもによって異なりますが、上記の数値を目安として十分な睡眠を与えるよう心がけてください。
参考:厚生労働省「良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない睡眠のこと」
ワーキングメモリを鍛える習い事なら「プロクラ」
今回は、ワーキングメモリーの意味や、お子さまのワーキングメモリーを鍛える方法をご紹介しました。ワーキングメモリーを育てるためにおすすめの習い事が、プログラミングです。
プログラミングでは自分で目標を設定し、ルートを逆算しながらゴールまでの道筋を考えていきます。一つひとつのタスクを着実にクリアしていくプロセスが求められるため、学習のなかで自然とワーキングメモリーが養われていくでしょう。
「プロクラ」は、子どもが大好きなマインクラフトの世界でプログラミングを学べるスクールです。「子どものワーキングメモリーを鍛えたい」「学校の勉強や日常生活で不便を感じずに育ってほしい」と考えている保護者様は、ぜひこの機会に無料体験教室や資料請求から始めてみてはいかがでしょうか。
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