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褒めて伸ばす教育のメリット・デメリット|褒める効果とは
「子どもは褒めて伸ばす」は正しい?実践時の注意点を知りたい…
子どもの成長を促す方法として褒めて伸ばすアプローチは一般的に知られています。褒めることは、お子さんの自己肯定感を向上させ、新しい挑戦に取り組むうえで不可欠です。しかし、褒め方を誤るとお子さんの過信や無気力を引き起こすかもしれません。
この記事では、褒めて伸ばす教育のメリット・デメリットを探りつつ、実践時に留意すべきポイントを紹介します。子どもたちが個性を伸ばし、良い方向に成長するための適切な褒め方を理解し、日常の実践に取り入れていきましょう。
褒めて伸ばす教育の基本的な意味
褒めて伸ばす教育とは、子どもたちの良いところを賞賛することが基本です。子どもたちは褒められると自分が認められていると感じ、自信をもって物事に取り組むようになるでしょう。
褒めて伸ばす教育では、具体的な行動や努力を褒めることが重要です。その理由は、褒められた内容を理解して事後の行動につなげたり、自己成長に生かしたりする姿勢を養うためです。
子どもの可能性を引き出し、自尊心や前向きな態度を育むために、褒めて伸ばす教育は効果的と考えられます。
褒めて伸ばす教育のメリット
褒めることでお子さんの自己肯定感や自信のほか、困難な状況であっても立ち向かう強さなどが育まれます。ここでは、褒めて伸ばす教育のメリットを5つ紹介します。具体的な成長の姿を想定しながら確認していきましょう。
自己肯定感が上がる
褒めて伸ばす教育の大きなメリットは、子どもたちの自己肯定感が大きく向上することです。自己肯定感とは、自分の長所を自覚して自身の存在価値を認識することを指します。褒められると自分の良さを認識しやすいため、さらに成長しようと努力を重ねる姿勢が見られるでしょう。
つまり、自己肯定感は「自分はできる」という自信につながっており、新たな挑戦や自己成長における基盤といえます。失敗しても前向きな態度を保ち、挫折から学ぶ力を養うことも期待できるはずです。
失敗を恐れない精神が養われる
褒めて伸ばす教育は自己肯定感や自信を培うことで、失敗を恐れず挑戦し続けるお子さんを育てます。失敗しても、その努力や良かった点を褒められる経験を通じて、新たな挑戦への前向きな姿勢を維持できるでしょう。
自己肯定感と自信を身につけた子どもは、新しいことへの挑戦においてリスクを恐れず、失敗から学ぶ意欲を高めます。ポジティブな心構えは、将来における困難な状況にも前向きに取り組む姿勢につながるのです。
親との信頼関係がアップする
褒めて伸ばす教育がもたらす効果として、親子間の信頼関係が向上することが挙げられます。保護者様から肯定的なフィードバックを受けるのは子どもたちにとって大変うれしく、保護者様に対する信頼感も高まることでしょう。
信頼感があれば、お子さんは思いや考えを保護者様に伝えられます。悩みや困難な状況であっても安心して相談するでしょう。この過程でコミュニケーションがより一層深まり、親子の信頼関係が向上します。
期待に応えようとし、今まで以上の努力ができる
褒めることは子どもたちが自分の能力に気づくとともに、周囲から期待されているのを理解させます。期待感はお子さんの成長にプラスに働きます。子どもたちは期待に応えるために主体的に行動し、目標達成に向けて努力するでしょう。
また、期待されている感覚は子どもたちにとって「自分はできる」「もっとやれる」といったポジティブな感情を促し、自身の可能性を広げるチャンスを与えます。
心に余裕が生まれ、円滑な人間関係を構築しやすくなる
自己肯定感が高まり自信をもつことで心にゆとりが生まれる点も、褒めて伸ばす教育のメリットです。結果として、お子さんは他者との関わりにおいて積極的で開かれた態度をもちやすくなります。
人から褒められ認められている自覚は、他者を受け入れ尊重する姿勢につながっています。お子さんは友達やほかの人々との関係を構築し、自然と協力する姿勢を示せるようになるはずです。良好な人間関係づくりは、学校や社会での適応力を向上させると考えられます。
褒めて伸ばす教育のデメリット
褒めて伸ばす教育は、その程度や方法によってお子さんの成長に負の影響を与える可能性があります。ここでは、褒めて伸ばす教育のデメリットとして5つ紹介します。
子どもが打たれ弱くなる
褒めて伸ばす教育は、ときに「褒められることが当たり前になる」状況を生みます。子どもたちは自己評価の姿勢ではなく、外部の評価を気にしすぎる状態に陥ってしまうかもしれません。
この状態が続いた場合、お子さんは打たれ弱くなり、とくに困難を抱える場面で精神的なストレスを抱える可能性があります。適度な褒め方とバランスの取れたフィードバックが大切であり、必要以上に褒めるのは心の健全な成長を妨げると考えられます。
自分でモチベーションを上げにくくなる
褒めて伸ばす教育が過剰な場合、子どもたちは外部からの評価に依存し、自らモチベーションを上げることが難しくなります。周囲から褒められないと意欲が持続せず、内発的に「やってみたい」「挑戦したい」といった感情を引き出せなくなるのです。
結果として、本来もっているはずの能力を発揮する機会を失い、自己の成長に支障をきたすでしょう。ただ褒めるのではなく、お子さんが理解しやすい言葉で具体的に褒めることが求められます。
保護者様がストレスを抱えやすい
褒めて伸ばす教育法には、保護者様がストレスを抱えやすいというデメリットもあります。保護者様は褒めることで能力を伸ばせるのではないかと期待しますが、お子さんが期待通りに伸びなかった場合、自分の褒め方について責めてしまうケースも考えられるからです。
良い結果を実感として得られないもどかしさが保護者様のストレスにつながってしまうでしょう。また、常に褒め続けなければならないことに心身ともに疲れてしまう可能性もあります。
本当の自分を隠しやすくなる
褒めて伸ばす教育法には、子どもたちが本当の自分を隠してしまうデメリットがあります。子どもたちは褒められる自分が好きであり、褒められるために自分を偽ってでも褒められようとする行動に向かうためです。
たとえば、本当は人見知りなのに誰とでも仲良くする言動を見せて、社交性のある自分を演じてしまうかもしれません。違う自分を演じる状態が続けば、お子さんは自分自身を受け入れられず、自己肯定感の低下につながってしまうでしょう。
難しい課題を避けようとする
褒めて伸ばす教育は、子どもたちの自己肯定感を高め、やる気を伸ばす効果があるとされていますが、一方で難しい課題を避けようとするデメリットがあることに注意が必要です。
褒められ続けることで子どもたちは「褒められること」自体が目的となり、正解を得られる簡単な課題のみを選ぶようになるでしょう。
その結果、新しい挑戦を拒むようになり、自分をより成長させるために必要な課題に取り組む機会を失ってしまう可能性があります。
褒めて伸ばす教育が失敗する理由
褒めて伸ばす教育が重要であると認識している保護者様は多い傾向にあります。しかし、実際は失敗例があることも認識しておかなければなりません。以下に紹介する失敗理由をもとに、褒めて伸ばす教育で気をつけるべき点を確認しましょう。
親がわざと褒めていることを察知するから
子どもたちは褒め方の変化や褒めるタイミングなどを敏感に察知します。保護者様がわざと褒めていることがわかると、お子さんはその褒め言葉を受け止めません。
たとえば、以下のような褒め方は注意が必要です。
- 褒めるときの表情や声のトーンが大げさすぎる
- 褒めるタイミングが、不自然である
- 褒める内容が、子どもの行動と一致していない
お子さんは保護者様が自分のことを本当に褒めているのか不安になり、虚しさを感じる可能性があります。
「自分勝手に振る舞ってもいい」と思ってしまうから
褒められ続けると、子どもたちは「褒められるためには自分がしたいように振る舞っても良い」と誤解する場合があります。
自分勝手に振る舞う姿として、以下の例が挙げられます。
- 自分の要求をすべて聞いてもらうために、わがままを言う
- 自分の意見を押し通すために、他人の意見を無視する
- 自分の間違いを認めずに、他人のせいにする
このような場合、子どもたちは周囲の人とうまく付き合えず、社会に対する適応力を身につけるのが難しくなるでしょう。
子どものプライドが高くなってしまうから
褒めて伸ばす教育の過程でお子さんのプライドが高くなり、他者よりも優れていると認識してしまう可能性もあります。
プライドの高さが問題となる場合、以下のような行動が挙げられます。
- 自分の意見を押し通そうとする
- 他者の意見について耳を貸さない
- 失敗を認めず、他者や環境のせいにする
このような言動が続けば周囲から反感を買い、人間関係に支障をきたしてしまうでしょう。
親を見下しやすくなってしまうから
褒めて伸ばす教育によって、子どもたちが保護者様を見下す姿勢を示す可能性があります。その理由は、褒められ続けると他者よりも自分が優れていると考え、大人に対しても同様の行動として表れるためです。
保護者様のアドバイスを聞かなかったり、保護者様が失敗した際に笑ったりする場面もあるでしょう。お子さんの言動を正そうとしてもますます言うことを聞かなくなり、親子関係にひびが入ることも考えられます。
褒められること自体が目的になるから
褒めて伸ばす教育を続けるなかで、子どもたちが「褒められること」を目的にしてしまう可能性があります。褒められるために何でもよいから成果を出そうとする場合、以下のような言動を示すでしょう。
- 自分の意思ではなく周囲の期待に沿った行動をする
- 褒められる可能性が高いもののみに注力する
- 親から注意されないように、失敗を避ける
このような状態が続く場合、お子さんは次第に無気力になり、挑戦や成長の機会を失う可能性があります。
子どもの「褒めてほしいタイミング」を正しく見極めよう
子どもたちが自信をもち、自らの意思にしたがって挑戦する姿勢を養うためには、褒めてほしいタイミングを見極める必要があります。
褒めるタイミングを見極める際は、お子さんが何をどう褒めてほしいと思っているのかを推測することが重要です。何かを達成したり困難に立ち向かって努力したりしたときには、そのタイミングで具体的に褒めるようにしましょう。
保護者様としてお子さんの表情や言葉をよく観察し、本当に褒められたいと思っているのかを理解する姿勢が求められます。
褒めて伸ばす教育を適切に行うポイント
褒めて伸ばす教育の際に、適切とされるポイントを5つ紹介します。いずれも褒めて伸ばす教育のデメリットを抑えて、メリットを最大限に享受するための方法です。常に意識するように心がけ、自然な流れでタイミングよく褒められるようにしましょう。
褒めるポイントを具体的にする
子どもの行動や成果を褒める際には抽象的な表現ではなく、具体的な指摘が大切です。たとえば「宿題がんばったね」という褒め言葉よりも「漢字のとめやはねが上手になったね」と具体的に褒めるようにしましょう。子どもたちは褒められたポイントを明確に理解しやすくなります。
保護者様が具体的な褒め言葉を使うことで、お子さんは自らの成果を客観的に把握し、自己肯定感が向上します。褒められた点を次のステップに生かす視点が養われ「ほかのこともがんばってみよう」といった思考を育むことが期待されます。
モラルや良識に反することには毅然とした対応をとる
褒めて伸ばす教育を重視するとしても、お子さんの行動がモラルや良識に反する場合は、毅然とした対応をとらなければなりません。道徳に反する行動を放置すると、お子さんはその行動が許されると考えてしまいます。
道徳に反する行動をした場合の対応策は、以下のとおりです。
- その行動がなぜいけないのか、具体的に説明する
- その行動によって誰がどのように傷つくのか考えさせる
- お子さんの考えや改善しようとする内容を話させる
毅然とした態度とは、お子さんを頭ごなしに叱りつけることではありません。気持ちに寄り添いつつ、冷静に会話し、具体的にアドバイスしましょう。
大げさに褒めない・演技しない
褒めて伸ばす教育において大げさに褒めたり演技したりすると、お子さんは保護者様の褒め言葉を信じられなくなる可能性があります。
大げさに褒めたり演技したりする場合、次のような影響が考えられます。
- 大げさに褒める→自分の能力を過信したり、努力を怠ったりする
- 演じる→褒め言葉が本心ではないと感じさせる
子どもたちは保護者様の愛情に不信感を抱いてしまうでしょう。褒める際には、お子さんが本当に褒められていると感じるよう、自然な言葉で具体的に褒めることが大切です。
子どもへの興味や関心を伝える
お子さんへの興味や関心を伝えることは自己肯定感を高め、親子関係を良好に保つために重要なポイントです。
お子さんは保護者様に興味や関心をもってもらうことで、自分が大切に思われていると感じます。また、保護者様が自分を理解しようとしている姿に安心感をもつでしょう。
子どもたちにとって保護者様が自分の気持ちに寄り添い、言動について具体的に褒めてくれるのは大変うれしいものです。自分を理解してくれる人がいることで、お子さんは安心して前に進んでいけます。
褒める際に他人と比較しない
子どもを褒める際には他人と比較しないことが大切です。他人と比較すると、子どもたちは劣等感や悔しさなどネガティブな感情を抱き、自己を否定し自信を失ってしまいます。
褒めるときはお子さん自身のがんばりや成長を認める姿勢が大切です。他者と比べるのではなく、お子さんが以前よりもどのように成長しているのか具体的に褒めるようにしましょう。他人と比較せずお子さんの変化に着目して褒めることで、お子さんは自己肯定感を高めながらやる気を伸ばしていけます。
子どもの自己成長を促す習い事なら「プロクラ」
子どもたちが自信をもって、自身の才能を自力で伸ばしていく力を養っていくには、保護者様として「褒めて伸ばす教育」を念頭におくことは大切です。しかし、褒め方を間違えると、子どもたちは無気力になったり褒められないと挑戦しなくなったりする可能性があります。
褒める際は他者と比較することなく、適切なタイミングで具体的に褒めることが大切です。お子さんが自己成長を妨げるような姿を見せたときは、対話を通じてお子さんの言動を正していきましょう。
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