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やり抜く力(GRIT力)とは?子ども向けに具体的な意味や方法を解説

子どもたちが豊かな人生を歩むためには「グリット(grit)力」が重要!

子どもたちが自分らしい人生を歩むためには、自己肯定感や問題解決能力が必要です。しかしどれほど他の能力が優れていても、最後までやり抜く力がなければ目標を達成できません。この「最後までやり抜く力」は、グリット(grit)力とも呼ばれています。

今回は、グリット(grit)力の意味や、子どもたちのグリット(grit)力を育てる方法をご紹介します。グリット(grit)力に満ちた子どもたちには主体性や行動力も伴っており、成功体験を増やしやすいことが特徴です。子どもたちのグリット(grit)力を引き出し、人生を豊かなものにしていきましょう。

グリット(grit)力・グリッド力の意味とは

グリット(grit)力とは、物事を最後までやり抜く力です。どれほど困難な課題に直面しても諦めず、粘り強く問題解決に取り組む力を指します。学業・スポーツ・ビジネスなど幅広い領域において、成功を得るためにはグリット(grit)力が求められます。

グリット(grit)力は後天的な環境でも得られる力であり、自己肯定感や忍耐力などを養うことによって育成が可能です。グリット(grit)力は社会的に成功している人たちが共通して所持しているスキルといわれており、子ども教育でも注目を集めています。

グリット(grit)力を構成する要素

ここでは、グリット(grit)力を構成する4つの要素をご紹介します。グリット(grit)力は、以下の要素の頭文字によって構成された力です。

  • Guts:度胸
  • Resilience:復元力
  • Initiative:自発性
  • Tenacity:執念

グリット(grit)力の内訳を理解し、子どもたちの教育につなげていきましょう。

Guts:度胸

GRITの「G」は「度胸」です。困難な物事に対しても挑んでいく、心の強さを指しています。未知の分野や苦手な相手にも臆することなく、勇気を持って挑戦していく力です。度胸があるからこそ、不確定な未来のために努力を継続できます。

Resilience:復元力

GRITの「R」は「復元力」です。復元力とは、逆境や苦境に相対してもめげずに立ち直る力です。目標を達成する過程では、多くの失敗や挫折を経験します。心が挫けそうになってもへこたれず、何度も気持ちを持ち直す能力を指します。

Initiative:自発性

GRITの「I」は「自発性」です。自発性とは、自分で目標を設定して取り組む力です。周りからの指示や命令を待つのではなく、自らやるべきこと・やりたいことを見つけて実践します。グリッド力では、能動的に目標に進む力が求められます。

Tenacity:執念

GRITの「T」は「執念」です。強烈な目的意識や執着心は、思いもよらない忍耐力やポテンシャルを発揮します。執着心で身を滅ぼさないように心をコントロールすることで、小さな失敗では折れないような強い心を得られるでしょう。

やり遂げる力を持っている子どもたちの特徴

ここでは、やり遂げる力を持っている子どもたちの特徴をご紹介します。最後までやり遂げる力に優れたお子さんは、さまざまなシーンで成功を得られます。精神力や忍耐力が強い子どもたちの特徴を学び、普段の学習につなげていきましょう。

忍耐力が強く、コツコツと努力できる

やり抜く力が強い子どもたちは、忍耐力が強くコツコツと努力ができます。自分でやると決めたら誘惑に負けず、毎日決められたタスクをしっかりとこなせます。周りの子が遊んでいても流されず、自分のやるべきことを見失いません。

忍耐力の強さは学習やスポーツだけではなく、人間関係の構築にも現れます。相手の話を最後まで聞く力に優れているため、円滑なコミュニケーションが実現できます。退屈な授業でも、高い忍耐力を発揮すれば集中力を維持できるでしょう。

感情をコントロールする能力に長けている

最後までやり抜く力を持っているお子さんは、感情をコントロールする能力にも長けています。怒りや悲しみなどのネガティブな感情に襲われたときでも、グッと我慢して平常心を取り戻せます。感情のまま暴言を吐いたり、自暴自棄になったりすることがありません。

なぜなら物事を最後までやり抜くためには、挫折や失敗などのネガティブな出来事に直面する機会が多いからです。何かに挑戦したり努力したりする子どもは、そうでない子どもよりも多くの我慢や悔しさを経験しています。一過性のストレスに免疫があるため、感情のコントロールも得意なのです。

自己肯定感が高く、挑戦に対して臆病にならない

やり抜く力を持っているお子さんは成功体験が多いため、自己肯定感が高い傾向にあります。自分の存在価値を信じられており、失敗も成功のための材料として受け入れられます。困難に直面しても「自分なら必ず大丈夫」と考えられるため、挑戦に対して臆病になりません。

初対面の人が多い場所でも自分から話しかけられ、価値観が違う相手にも堂々と意見を発信できます。自己肯定感の高さはグリット力に欠かせない要素であり「未来で成功した自分の姿」を信じているからこそ、現在の努力に前向きになれるのです。

精神的に余裕があり、思いやりがある

精神的に余裕があり、思いやりを持っていることも、やり抜く力を持つ子どもたちの特徴です。やり抜く力によって成功体験を得たお子さんは、自分自身のポテンシャルを自覚しています。他人からの評価を気にせずに生活できるため、余裕のある対人関係が実現できます。

自己肯定感が高いため、相手を貶めたり見下したりする必要がありません。相手の上に立つようなコミュニケーションよりも、お互いが気持ちよく過ごせるコミュニケーションを大切にするため、相手の気持ちに寄り添った言動ができます。

子どもたちの「やり抜く力」を育てる5つの方法

ここでは、子どもたちのやり抜く力=グリット(grit)力を育てる方法を5つご紹介します。グリット(grit)力を育てるためには、本人が主体的に努力できる環境を整えることが大切です。保護者様は可能な限りサポートしながら、お子さんの成長を後押ししましょう。

常に「今より少し難しいこと」にチャレンジする

お子さんのやり抜く力を育てるためには、常に「今より少し難しいこと」にチャレンジさせることが大切です。やり抜く力は、簡単にこなせるタスクだけではなかなか育ちません。たとえば低学年の簡単な算数ドリルをやっているだけでは、難しい問題に最後まで取り組む力は身につきませんよね。

常に新しい工夫が必要な環境にいると、心に一定の負荷がかかります。この負荷こそがグリット力を育てる要素です。ストレスがない環境では、ストレスと戦うための力は芽生えません。

子どもたちの個性や感情を尊重し、保護者様の理想を押し付けない

やり抜く力の育成では、子どもたちの個性や感情の尊重が大切です。グリット力は、自分を信じる心や自己肯定感から育まれます。自分を愛せていないお子さんは、自分の可能性を信じられません。

自己肯定感を育むためには、安心感や信頼のあるコミュニケーションや、感性や人間性に対する肯定的な評価が必要です。保護者様の理想を押し付けられたお子さんは、何のために頑張っているのかを見失ってしまいます。

グリット力が高い人と関われる環境を提供する

子どもたちのやり抜く力を育てるためには、グリット力が高い人と関われる環境を提供しましょう。なぜなら人間の性質は、関わる相手の性質に染まりやすいからです。怠惰な友達といれば怠けやすくなり、ストイックな友達といれば学習の意識も高まりやすくなります。

とはいえ、子どもたちの人間関係をすべて管理する必要はありません。意識が高い子どもたちが集まる学習塾や、学習効果を重要視している習い事などを活用しながら、人間関係を広げていきましょう。

短期的な目標と長期的な目標をそれぞれ用意する

やり抜く力の育成では、短期的な目標と長期的な目標をそれぞれ用意するように努めてください。なぜなら、長期的な目標だけではモチベーションが維持しにくく、短期的な目標だけでは忍耐力が養われにくいからです。

小さなハードルを定期的にクリアすることで、自己肯定感や達成感を得られます。最初は非現実的かのように感じた大きなハードルでも、成功体験を繰り返すなかで自信が芽生えます。大きなハードルに対してグリット力を発揮するために、小さな成功の積み重ねが役立つのです。

お子さんを褒めるときは具体的に伝える

お子さんを褒めるときは具体的に伝えることも、やり抜く力の育成では重要です。多くの子どもたちにとって、保護者様からの評価はモチベーションの維持に大きな影響力を持ちます。曖昧な褒め方をされると、次は何に目標を絞ればいいのかが分かりません。

モチベーションは、グリット力に直結する要素です。子どもたちのやる気をアップさせるためには、「計算問題のケアレスミスが減っていて偉い!」や「去年よりも字の大きさが統一されてきたから、文章がとても読みやすくなっているよ」などのように、具体的な評価を与えましょう。

子どものグリット力を育てるときの注意点

ここでは、子どもたちのグリット(grit)力を育てるときの注意点をご紹介します。誤った教育方法は、グリット(grit)力やモチベーションを下げる要因になってしまいます。正しい方法を学び、子どものやる気を引き出していきましょう。

他者と比べない

お子さんのやり抜く力を育てるためには他者と比べないように心がけてください。なぜなら、他者との比較は劣等感や傲慢の原因になるからです。お子さんがグリット力を手に入れた場合でも、最後までやり抜けない相手を見下す理由にはなりません。

グリット力を磨く場合「すべての人が最後までやり抜く力を持っているわけではない」と認識する必要があります。グリット力はあくまで自分の価値や可能性を広げる力であり、他者を攻撃したり卑下したりする力ではないのです。

強情さを手放し、柔軟性を持つ

強情さを手放して柔軟性を持つことも、やり抜く力の育成では重要です。グリット力は、困難に挫けずに課題を乗り越える力でもあります。しかし忍耐強くなりすぎると、周囲からのアドバイスを受け入れにくくなります。

自分のやり方だけを貫こうとした結果、非効率的な方法を継続してしまう可能性があるでしょう。グリット力とは、同じやり方を愚直に続ける力ではありません。目標達成のために幅広い方法を取り入れられるように、柔軟な考え方を養いましょう。

結果と同様にプロセスも重要視する

グリット力の育成では、結果と同様にプロセスも重要視することを心がけます。なぜなら結果だけを評価していると、子どもたちのモチベーションが下がる可能性があるからです。また保護者様からの賞賛ばかりが目的になり、不正を引き起こしやすくなります。

グリット力を育てるためには、子ども自身が効率的な方法を生み出す必要があります。自分に合った方法の発見や実践は成功体験につながり、自己肯定感が育まれ、グリット力の向上につながるでしょう。

グリット力の育成で、プログラミングが注目されている理由

子どもたちのグリット(grit)力の育成において、注目されている方法の一つが「プログラミング」です。プログラミングでは、子どもたちが自ら目標を設定したうえで学習に臨みます。そして目標達成の過程では、必ず課題や問題に直面します。

子どもは問題の原因を特定・分析しながら、状態に合った解決方法を考える必要があるのです。問題を乗り越える度に成功体験を得られるため、最後までやり抜くことの喜びや達成感を獲得できます。

またプログラミング学習では、学習効果を上げるためのさまざまなスキルを得られます。論理的思考力・問題解決能力・想像力・創造力などが代表的です。これらの力は、グリッド力を効率的に発揮するためにも役立つでしょう。

最後までやり抜く力を養う習い事なら「プロクラ」

今回は、グリット(grit)力の意味や伸ばす方法をご紹介しました。グリット(grit)力の育成ではプログラミングが注目されていますが、独学では困難な要素が多いものです。そこでおすすめしたいのが、子ども向けのプログラミングスクールの活用です。

「プロクラ」では、子どもたちが大好きなマインクラフトの世界でプログラミングを学べます。「子どもの最後までやり切る力を育てたい」と考えている保護者様は、ぜひこの機会に無料体験教室や資料請求から始めてみてはいかがでしょうか。

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