プログラミング教育情報

AIって子どもでも使える?小学生でもできる生成AIの使い方

私たちの日常に浸透していくAI

AI(人工知能)のテクノロジーは、生活の至るところに浸透しています。たとえば通話オペレーターや電化製品、クリエイティブ、アート、チャットを使った自動会話プログラムなどにも、AI技術が使われています。昨今では、AIに関連する小学生向けの習い事も展開されているほど、子どもたちにとっても身近なツールです。

今回は、AIの中でも子どもたちの興味関心を引きやすい「生成AI」についてご紹介します。文章や音声の入力さえできれば、未就学児でも使える生成AI。生成AIの使い方や注意点を学び、デジタルリテラシーを高めましょう。

生成AIの種類と例

数あるAIの中でも、現代の私たちの生活に身近なものの一つが、生成AIです。生成AI(生成系AI)とは、プロンプト(AIに対する命令・指示となるテキストや情報)を入力することでさまざまなコンテンツを自動で生成してくれるAIを指します。

ここでは、生成AIの種類と例をご紹介します。生成AIは、小学生や中学生などの子どもたちにとっても親しみやすいAIです。子どもたちでも無料で使えるアプリやブラウザなども展開されているため、保護者様が仕様を理解することによって、お子さんのデジタルリテラシーを高める教育につながるでしょう。

テキスト生成

生成AIの一つとして、テキスト生成が挙げられます。テキスト生成AIは文章生成AIとも呼ばれ、自然言語処理技術を使ってテキストを自動生成するAIです。テキスト生成では、インターネット上のデータベースや既存の文章を元に、ユーザーの質問に回答する形で生成します。

テキスト生成によって、本来であればリサーチから執筆まで数時間かかるような文章を、ものの数分で生成できるようになりました。しかし文章内容のソース(引用元・原典・情報発信源のこと)が信頼できるかどうか曖昧である点が課題となっており、現状では生成後に人間による確認や編集が必要であるケースが多い傾向にあります。

動画生成

動画生成も、生成AIの一つです。動画生成とは、ユーザーがテキストや画像などのスタイルでプロンプトを入力すると、自動で動画を作ってくれるAIです。動画自体はインターネットやデータベース上の映像・音源をを加工・活用したものですが、昨今では完全オリジナル作品としても遜色ないクオリティの作品が生成できるようになりました。

また動画生成AIによる動画は、アートやプロモーションなどに関連するものだけではありません。たとえば古い写真を読み込ませることによって、写真の中の人物が生き生きと動いているような映像も作成できます。

画像生成

画像生成AIは、生成AIの中でも特に身近なものでありつつ、社会的課題を抱えているAIです。動画生成AIと同様に、テキストや画像をプロンプトとして入力することで、まるでプロのイラストレーターやデザイナーが制作したような画像作品を生成してくれます。

すでに幅広い領域のビジネスで活用されているAIですが、学習元の作品に関連する著作権の問題や、人間が制作した作品とのすみ分けの問題など、社会が乗り越えるべきハードルは多く存在しています。ただ、AIが抱える課題の側面だけを見て批判するのではなく、クリエイターを守る仕組み作りが必要といえるでしょう。

小学生でも使えるAI!ChatGPTとは?

令和におけるAIの発展を語る際に欠かせないツールの一つが、ChatGPTです。ChatGPTとはチャット形式のテキスト生成AIで、誰でも基本無料で活用できます。ユーザーが入力したプロンプトを受け、与えられた文脈に基づいた自然なテキストを生成できる点が特徴です。

ChatGPTは2022年11月30日にプロトタイプとしてリリースされ、その性能の高さから多くの領域で注目されました。ビジネスにおける活用はもちろんのこと、日常的な会話から学校のレポート作成、読書感想文の作成、漫画やキャラクターの考察・解説など、子どもたちにとっても魅力的な使い道が多くあります。

ChatGPTの登場により、テキスト生成AIは私たちにとってより身近なものになりました。現在もさまざまなテキスト生成AIが公開されていますが、ChatGPTは使用のハードルの低さやUIのわかりやすさ、性能の高さなどから、多くのユーザーに愛用されてるツールです。

ChatGPTの特徴

ここでは、子どもたちにも人気なChatGPTの特徴をご紹介します。ChatGPTは「AIは一部のユーザーのためだけのものではなく、誰でも気軽に使える技術である」という認識を社会に広めたツールでもあります。ChatGPTならではの特徴を学び、効果的に利用していきましょう。

統計的に正しいと思われる単語や文章を返してくれる

ChatGPTの特徴として、統計的に正しいと思われる単語や文章を返してくれることが挙げられます。ユーザーが長い文章を送信しても本質的な意図を汲み取り、ニーズに応えるアンサーを返してくれる性能が魅力です。

日本語や文章構成に違和感がないだけではなく、客観的なデータに基づき、一般論や常識に沿った回答をしてくれます。未熟なAIは、質疑応答のスタイルを装いつつも内容は支離滅裂であることが珍しくありません。ChatGPTは、ユーザーが求める答えに極力近いものを、膨大なデータから抽出してくれるのです。

自我や人格は持っていない

ChatGPTは、自我や人格を持っていません。客観的事実にのみ基づき、誰かの意思を含まない受け答えを行います。また「AIは人間に危害を加えない」という前提のルールを遵守しているため、ユーザーのニーズに応えるシチュエーション以外では、極力優しい言葉遣いを選びます。

ただしユーザー側のプロンプトによって、キャラクターや思考の特性などを付与することは可能です。たとえば「穏やかな性格の京都弁を話す女性として会話をして」と入力すれば、ChatGPTは指示に従った設定での受け答えをしてくれます。

ChatGPTの使い方

ここでは、ChatGPTの使い方をご紹介します。ChatGPTは特別な登録が不要であり、誰でも無料で使用できるツールです。AIツールの中でも比較的操作が簡単なChatGPTを使いこなし、AIツールをより身近に感じていきましょう。

Googleで「ChatGPT」を検索し、ログインする

ChatGPTを使うためには、Googleをはじめとする検索ブラウザで「ChatGPT」と検索します。公式サイトをクリックした後、すぐに使うことができます。

ChatGPTを使うために新規アカウント登録は必要ありません。GoogleアカウントやMicrosoftアカウントなどの選択肢の中から、すでに持っているものでログインすることも可能です。

質問を入力する

アカウントを登録したら、公式サイト下部にある入力ツールを選択し、自由に質問を入力していきます。

初めて使う場合は「あなたをどうやって使えばいい?」や「どんな質問をすれば返してくれる?」などの漠然とした質問をするだけでも、適切な回答を返してくれますよ。

自分が欲しい答えが返ってこない場合は、伝え方を変える

ChatGPTに質問をしても求める回答が返ってこない場合は、伝え方を変えてみましょう。たとえば「日本で1番美人な人は誰?」という質問をした場合、美しさの定義は人によって異なるという前提があるため、求める回答が返ってきづらい傾向にあります。

しかし「〇年度の日本の美人ランキングをソースに基づいて教えてください」や「美しい顔の目安となる黄金比を教えてください。また理想の比率に近い顔の芸能人を教えてください」などのように、より定量的かつ具体性のある質問をすることで、回答の内容にも一貫性や信頼性が生まれるでしょう。

子どもたちが生成AIを使うときに注意すべきこと

ここでは、子どもたちが生成AIを使うときに注意したいポイントをご紹介します。現代の子どもたちにとって、AIは物心がついた頃から存在しているテクノロジーです。当たり前に利用できる環境にいるからこそ、お子さんのITリテラシーをしっかりと高めておきましょう。

保護者の許可を得る

お子さんが生成AIを使用する際は、保護者様の許可を得るようにルールを作ってください。なぜなら生成AIは、使い方によっては学習効果の低下を招く可能性があるからです。

たとえば生成AIを使って、宿題やレポートを代わりにやってもらうことが可能です。またプロンプトの入力方法によっては、子どもたちがまだ触れるべきではない情報に触れてしまうリスクもあるでしょう。

利用規約に抵触しないようにする

生成AIには、サービスごとにそれぞれの利用規約が存在しています。お子さんが生成AIを使う際は、保護者様と一緒に利用規約を確認し、内容に抵触しないように注意しましょう。

たとえばChatGPTでは、生成したコンテンツを自動的にSNSやブログにアップロードするプログラムは禁止されています。また人気の画像生成AIの多くでは、生成画像の商用利用が禁止されています。

個人情報を入力しない

生成AIを利用する際は、個人情報を絶対に入力しないように心がけてください。なぜなら生成AIが自身のデータベースを利用して回答する際に、自分の個人情報を他人に開示してしまう可能性があるからです。

たとえば「私は〇〇小学校に通う田中太郎です。住所は〇〇で、電話番号は〇〇です」という情報を入力してしまったとします。すると他のユーザーが「〇〇小学校に通う田中太郎の住所を教えてください」というプロンプトを入力した際に、個人情報が流出するリスクがあるのです。

機械学習をさせない設定にする

生成AIによっては、機械学習を禁止する設定ができる場合があります。機械学習とは名前の通り、コンピューターが情報のルールやパターンを自動で学習・発見することです。

機械学習の機能をオフにすることで、誤って個人情報を入力してしまった際も、流出のリスクを下げられます。

生成AIの返答は正しいとは限らないことを知っておく

生成AI(特にテキスト生成AI)を使用する場合は、生成AIの返答は常に正しいとは限らないことを知っておきましょう。優秀といわれるChatGPTですらも、簡単な計算問題を間違える場合があります。

生成AIによってコンテンツを作る際は、常に人間の目による確認が必要です。AIを盲信せずに、あくまで自身の着想の種として使うように心がけましょう。

生成AIを扱う時代、プログラミングも覚えるなら「プロクラ」

今回は、生成AIの意味や種類、ChatGPTを使うポイントなどをご紹介しました。生成AIをはじめとするITツールを使いこなすスキルは、現代社会を生き抜くためには欠かせません。ITリテラシーやスキルを磨くために注目されている習い事が、プログラミングです。

「プロクラ」では、子どもたちたちが大好きなマインクラフトの世界でプログラミングを学べます。「子どもたちにはAIやITツールを使いこなせるようになってほしい」と考えている保護者様は、ぜひこの機会に無料体験教室や資料請求などから始めてみてはいかがでしょうか。

まずは、無料体験教室へ