プログラミング教育情報

デジタル教育のメリットやデメリットとは|学校教育のデジタル化による変化

近年進んでいるデジタル教育…子どもたちへの影響はあるの?

近年、全国規模で進んでいるデジタル教育。子どもたちは、一昔前では考えられなかったような先進的な環境で、デジタルに関連する教育を受けています。しかし保護者様のなかには、デジタル教育の目的やメリットについていまいち理解できず、不安を抱えている人も多いのではないでしょうか。

今回は、デジタル教育の意味や目的、メリット・デメリットなどをご紹介します。教育のデジタル化を通した社会の変化も学びつつ、家庭でできるサポートについて考えていきましょう。

そもそも、デジタル教育とは

デジタル教育(IT教育・ICT教育)とは、教育現場にデジタル機器やITテクノロジーを導入することで、より良い教育を実現するための教育方針です。

近年では社会のデジタル化が拡大し続けており、インターネットを通じて膨大な情報量が発信されています。またビジネスだけではなく、日常生活や娯楽、コミュニケーションにおいても、デジタル技術によるサービス提供が一般化されています。

デジタル教育の本質的な目的は、子どもたちのデジタル技術・知識・リテラシーを向上させることにより、社会のニーズに応えられる人材を育成することです。また世界規模のデジタル推進において、デジタル領域に強い人材を育成することは、国力の強化にもつながります。

教育のデジタル化による学校教育の変化

ここでは、教育のデジタル化による学校教育の変化についてご紹介します。デジタル教育では従来の授業スタイルとは異なり、電子機器やデジタル教材を用いた学習が推進されています。デジタル教育の特徴に触れつつ、現代の子どもたちに求められている能力についても学んでいきましょう。

タブレット端末を使った授業

デジタル教育では、タブレット端末を使った授業が推進されています。文部科学省は生徒一人一台のタブレット所持を構想しており、小中全学年で達成するために一台あたり4.5万円を補助する姿勢を示しています。

デジタル教育におけるタブレット学習では、良質なデジタルコンテンツを用いることで、各教科ごとにICTを効果的に活用した学習活動が可能です。一人一台端末の環境では、教師は授業中でも生徒一人ひとりの反応を把握しやすくなり、双方向型の授業展開ができるようになります。

参考:文部科学省「GIGAスクール構想による1人1台端末環境の実現等について」

プログラミングの授業

2020年度に学習指導要領が改訂され、小学校ではデジタル教育の一環として、プログラミング学習が必修化されました。プログラミング学習の目的はプログラミング的思考の獲得であり、目的達成のために効果的な学習として、プログラミングの授業が推進されています。

小学校のプログラミング授業の内容は、算数で正多角形を作図したり、理科で電気を点灯させたりなど、学校や教科によってさまざまです。プログラミングの授業は専門的なスキルの習得だけではなく、ITリテラシーの獲得にもつながります。

ペーパーレス化

デジタル教育では、教員・生徒・保護者様ともにペーパーレス化が推進されています。特に教員の業務におけるペーパーレス化は、国を挙げて取り組まれている働き方改革の一環です。資料や学習内容を電子データ化することで、会議や授業がよりスムーズに進みます。

また保護者様に配布するプリントの量が減るのも、ペーパーレス化のメリットです。お子さんの渡し忘れという懸念が解消され、重要書類の紛失のリスクも下げられます。何より教員の業務上の負担が減ることは、生徒の学習効果の向上にもつながる大きなメリットといえるでしょう。

オンライン学習の普及

小学校のデジタル教育では、オンライン学習も普及しつつあります。オンライン学習の大きなメリットは、時間や場所にとらわれずにいつでも・どこでも・何度でも授業を受けられる点です。元々普及が進められていたオンライン学習は、新型コロナウイルス感染症の拡大によってさらに広まりました。

オンライン授業はインターネットを介して行われるため、学校外の専門人材による授業を受けられたり、何らかの事情で登校できない生徒にも平等に学習機会を提供できたりなどの利点があります。「沖縄と北海道の教室をつなぎ、それぞれの文化を学ぶ」といった学習も可能です。

個別化学習の推進

デジタル教育では、個別化学習(別名:個別最適化学習)も推進されています。個別化学習とは、生徒一人ひとりの学習進捗や得意分野などに合わせて、個々に最適化された学習を提供するスタイルです。特別支援学級で過ごす生徒も含め、子どもたち全体の学習レベルの向上を目的としています。

個別化学習は、GIGAスクール構想の重要な目的の一つです。GIGAスクール構想では、デジタル教育を通じて得られたビッグデータを元に、教育分野の情報システムの課題を整理します。教育実践の好事例のデータを収集できれば、教育環境のさらなる改善が見込まれるでしょう。

デジタル教育のメリット

ここでは、デジタル教育ならではのメリットをご紹介します。すでに日本の小学校では、デジタル教育を効果的に導入することで、生徒たちの学習効果やモチベーションの向上に成功している事例も存在しています。デジタル教育ならではのメリットを学び、教育のあり方について考えていきましょう。

早い時期からデジタル機器に慣れることができる

デジタル教育のメリットとして、早い時期からデジタル機器に親しめることが挙げられます。デジタル化が拡大し続ける社会で活躍するためには、最低限のデジタルスキル・リテラシーは必須です。

柔軟性の高い子ども時代からデジタル教育を受けることで、デジタルデバイスやIT技術に無理なく慣れ親しめます。デジタル社会におけるデジタル機器への抵抗感は、キャリアアップのチャンスやサービスの享受を逃す要因になってしまいます。

タブレット端末があればどこでも学ぶことができる

デジタル教育では、タブレット端末があればどこでも学べるのもメリットです。今後も新型コロナウイルスのように、感染力が高いウイルスが世界中で蔓延する可能性があります。子どもたちが自宅学習を強いられる環境でも、タブレットさえあれば学習機会は奪われません。

また不登校で家から出られない子どもたちや、療養中・入院中で病院にいる子どもたちでも、学校に通っている生徒と同じ品質の授業を受けられます。

子どもの習熟度が把握しやすい

デジタル教育では教師が子どもたちの進捗データを管理しやすいため、今まで以上にお子さんの週練度・理解度を把握できます。従来の授業はアナログな黒板や教科書を用いた画一的なスタイルだったため、授業についていけない生徒がいても、細かなフォローが難しい環境でした。

しかしデジタル教育では、生徒のつまずきや理解不足に対して、より細かく対応できるようになります。問題を解くプロセスもデータに残るため、学習に対する本質的な理解度についても把握が可能です。

プリント類に比べて、通学時の荷物がシンプルになる

デジタル教育では、生徒が通学する際の荷物がコンパクトになるというメリットもあります。特に小学校低学年で体が小さな子どもたちにとって、教材の持ち帰りは体に大きな負担が生じていました。

デジタル教育の推進によって教材や宿題がタブレットに収まると、持ち帰りの負担が軽減されるだけではなく、忘れ物のリスクも減少します。ただしタブレットの紛失時・故障時の対応は、学校によって課題の一つといえるでしょう。

デジタル教育のデメリット

ここでは、デジタル教育特有のデメリットをご紹介します。環境や技術の変化には、メリットもあればデメリットもあるものです。デジタル教育が抱えている課題を認識したうえで、家庭でおこなえるサポートについて考えていきましょう。

画面を見続けることにより視力が悪くなる可能性がある

デジタル教育では、画面を見続けることによって視力が悪くなる可能性があります。文部科学省が発表しているデータによると、児童生徒は年齢が上がるにつれて近視の子どもたちが増える傾向に。また遠視ではタブレット端末の画面が見えにくい可能性があるとのことです。

見えにくい情報を無理に見ようとすることで、視力や姿勢が悪化し、その後の生活に支障が生じる可能性は無視できないでしょう。

参考:文部科学省「デジタル教科書を利用する場合の 留意事項について」

文字を書く力が低下する恐れがある

デジタル教育では、文字を書く力が低下することも懸念されています。たとえばデジタル教育の一環として、パソコンやタブレットのタイピングによる回答やレポート提出、リサーチなどが挙げられます。

従来は手で文字を書いていた機会がデジタル機器に奪われることにより、「漢字は知っているし読めるけれど書けない」という生徒が増加するでしょう。社会や教育のデジタル化において、漢字や文字との向き合い方自体が変化しつつあります。

わからない問題の答えを簡単に調べられる

わからない問題の答えを簡単に調べられることも、デジタル教育の懸念点といえるでしょう。子どもたちはデジタル教育のなかで、インターネットを使った情報収集の機会を得ます。「自分で考えてわからないことは、ネットで調べればいい」という考え方が当たり前になってしまうと、学習の本質的な理解からは遠ざかってしまうでしょう。

しかしデジタル技術を効果的に利用する能力の獲得も、デジタル教育の目的の一つです。不正が生まれにくい環境の構築は、今後のデジタル教育の課題ともいえるでしょう。

教育のデジタル情報化|親が子どもにできること

ここでは教育のデジタル化において、保護者様がお子さんにできるサポートをご紹介します。教育は、学校と家庭の協力や提携によって推進されるものです。学校教育に変化が訪れる今、家庭教育のあり方を今一度考えてみましょう。

家庭でのデジタル教育環境を整える

教育のデジタル化では、家庭でのデジタル教育環境を整えることでお子さんをサポートできます。快適な通信環境や子どもたち向けのパソコン・タブレットの提供などを通じて、デジタルに触れる機会を増やしましょう。

デジタル教育にあった習い事も検討してみる

デジタル教育にあった習い事を始めるのも、家庭ならではのサポート方法です。特にプログラミングは、論理的思考力や想像力、問題解決力など、あらゆる領域の学習効果の向上が見込める非認知能力が鍛えられるため、推奨されています。

デジタル教育の現代にあった習い事をするなら「プロクラ」

今回は、デジタル教育の意味やメリット・デメリットなどをご紹介しました。デジタル教育では、IT技術やITリテラシーの獲得も求められます。そこでおすすめしたいのが、幅広い領域で求められる能力「プログラミングスキル」の習得です。

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