可愛がられて育てられた子どもたちには、特有の明るい雰囲気があります。卑屈さがなく、誰に対しても友好的であり、自分の意見を真っすぐ伝えるための強さも持っています。子どもたちの性質は、家庭内のコミュニケーションによって後天的に育成できるのです。
今回は、大好きと言われて育った子の特徴や、愛情で満たされている子を育てるためのポイントをご紹介します。子どもたちにとって愛情は、健全な心を養うための肥料のようなもの。お子さんにとって適した形で愛情を与え、より豊かな未来をサポートしましょう。
ここでは、大好きと言われて育った子の特徴をご紹介します。愛情が十分に満たされている子は、自分自身の捉え方や相手との接し方にも違いが生まれるものです。愛情をしっかりと受け取って育った子の特徴を知り、家庭に役立てていきましょう。
大好きと言われて育った子の特徴として、自己肯定感が高いことが挙げられます。自己肯定感とは、ありのままの自分の性質や思考を受け入れる力です。欠点や短所すらも肯定的に受け入れることで、自分に自信を持って生きられます。
自己肯定感を育むためには、自分の努力だけではなく、他者からのポジティブな評価も重要です。結果と同様に過程も褒めてもらえたり、生まれ持った個性や特性に肯定的な評価をもらえたりした子どもたちは、自分を素直に愛せるようになるでしょう。
性格が素直で明るいことも、大好きと言われて育った子の特徴です。自分が愛されているという実感があるため、自己価値に疑問を抱きません。他者からの評価を素直に受け取れ、懸念や疑いを持たないコミュニケーションが実現できます。
何事も前向きに楽しめる性質を持っており、いつもポジティブな思考を抱いています。一緒にいると周りにも笑顔や朗らかさを与えられるため、華がある人物として認識されるでしょう。
大好きと言われて育った子は、周りの環境に対して当たり前のように感謝できます。家族や友達を大切にすることは当然だと感じており、自分が愛情を与えられるのと同じ感覚で周囲に愛情を注ぎます。
他者を攻撃したり悲しませたりすることに対して、メリットを抱きません。「大切な相手が幸せだと自分もうれしい」と素直に感じられます。周りに愛されて育った子は、周りを愛することへの違和感を抱かないのです。
自分の気持ちや考えを恐れずに表現できることも、大好きと言われて育った子の特徴です。愛情に満たされている子は、自己表現に対して臆病さがありません。
ありのままの感性や個性を肯定してもらえる環境で育ったため、「本音を言ったら嫌われてしまうかも」「おかしな奴だと笑われてしまうかも」などのような不安は抱きません。気持ちを素直に表現できるため、風通しのよい人間関係を構築できるでしょう。
ここでは、愛情で満たされている子に育てるための方法を7つご紹介します。愛情で満たされた子どもたちは、周りにも愛情を与えられます。幸せを広められるような子に育てるために、家庭でのコミュニケーションにコツを取り入れてみましょう。
愛情に満たされている子に育てるためには、「大好き」を伝えることが大切です。「愛しているのは当たり前」と思っているだけでは、当人になかなか伝わりません。愛情を言葉にして、お子さんにとってもわかりやすい形で伝えましょう。
子どもたちを褒めるときは内容の具体性が求められますが、愛情を伝える際には余計な言葉は必要ないケースがあります。「〇〇なところが大好き」と簡単に伝える分には構いませんが、条件を絞りすぎると「その部分以外は好きじゃないということ?」といらぬ懸念を与えてしまうかもしれません。
お子さんが「自分は愛されている」と感じるために、お子さんの話をしっかり聞く姿勢を持ちましょう。保護者様のなかにも「親が忙しくて全然話を聞いてくれず寂しかった」という経験を持つ人は多いのではないでしょうか。
家事や仕事の片手間ではなく、お子さんの話を聞く時間を明確にもうけることで、お子さんは「親がちゃんと自分と向き合ってくれている」と感じられます。自分の存在や話の内容に価値があると認識できれば、自己肯定感も上がっていくでしょう。
愛情で満たされた子に育てるためには、周りの子どもたちと比較しないことも大切です。周りの子と比べられて育った子どもたちは、自己価値に疑問を抱きやすくなります。その結果、短所を受け入れられず、ありのままの自分を愛せない状態になってしまいます。
お子さんに注意をしたり叱ったりする場合でも、他の子と比べる必要はありません。他所の家庭や友達ではなく、社会や常識、良識に基づいた評価を与えるように心がけましょう。
スキンシップを大切にすることも、愛情に満たされた子を育てるために重要です。肌の触れ合いによるコミュニケーションでは、幸せホルモンの一種「オキシトシン」が分泌されることがわかっています。オキシトシンは、精神的な不安の軽減にアプローチするといわれています。
保護者様からの愛情を真っすぐに受け取るためには、心の余裕が必要です。お子さんが不安な心理状態のままでは、表面的に愛情を注がれても信用できません。ハグや手つなぎなどのスキンシップを通して、お子さんの情緒を安定させることを心がけましょう。
参考:国立研究開発法人 科学技術振興機構「“愛情ホルモン”オキシトシンが脂肪を燃やすための脳の神経路を発見」
参考:国立消化器・内視鏡クリニック「『幸せホルモン(幸福物質)4つ』ドーパミン・セロトニン・オキシトシン・βエンドルフィンとは?」
お子さんが愛情を感じるためには、家族の時間を大切にしてください。もちろん、家庭によっては家族の時間を十分に確保できない場合もあるでしょう。しかし家族の時間の価値は、長さだけに存在しているわけではありません。
たとえ共働きで時間が取りにくい家庭でも、限られた時間をしっかりお子さんに注ぎ、お子さん自身が愛情を認識できれば心は豊かに育っていきます。「仕事よりも何よりも、あなたが一番大切」と伝わるような言葉選びを心がけましょう。
お子さんが十分な愛情を感じるためには、保護者様からの賞賛が必要です。お子さんの努力や結果、取り組みに対しては、具体的な言葉を用いて褒める習慣をつけましょう。もちろん褒める際も、他の子と比較しないことが大切です。
たとえば「毎日ちゃんと勉強に取り組んでいて偉いね。〇学期のときよりも、解くスピードや読むスピードが速くなっているもんね」のように、お子さんの成長に応じた褒め方がおすすめです。「親は自分のことをちゃんと見てくれている」と思えること自体が、愛情の実感につながります。
お子さんが愛情で満たされるためには、完璧を求めすぎないことも大切になります。なぜなら完璧を求められた子どもたちは、小さなミスや欠点に対して臆病になるためです。「少しでも完璧から遠ざかれば、嫌われたり呆れられたりするかもしれない」と思い込んでしまいます。
ミスに脅える子どもたちは、親の愛情を実感できている状態とはいえません。愛情で満たされるためには、欠点を含めたありのままの自分を、肯定的に受け入れられる環境が大切なのです。
今回は、大好きと言われて育った子の特徴や、愛情で満たされている子を育てるためのポイントなどをご紹介しました。子どもたちが幸せを感じながら生きるためには、愛されている実感や自己肯定感の高さが求められます。
大人と比べて狭い社会で生きている子どもたちにとって、勉強は自己肯定感を高めるための大きな機会です。学習効果を挙げる習い事を始めることで勉強が得意になり、自分に自信を持って学校生活を歩めるようになるでしょう。
「プロクラ」は、論理的思考力や問題解決能力など、学習効果向上に重要な能力を鍛えられる習い事です。お子さんに対して「自分を愛せる人間に育ってほしい」と考えている保護者様は、ぜひこの機会に無料体験教室や資料請求から始めてみてくださいね。
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