プログラミング教育情報

グローバル化の課題とは|身近な例や問題に対する解決策をご紹介

子どもたちにも影響を与えるグローバル化

私たちの生活は、日々進んでいくグローバル化に大きな影響を受けています。ビジネスの現場ではもちろんのこと、スーパーに並んでいる商品やSNSで表示される投稿、よく使うアプリやゲームに至るまで、日常の隅々までグローバル化の波が及んでいます。

保護者様のなかには「グローバル化が進んでも、子どもたちの教育や生活に影響はほぼないのでは?」と感じている人も多いのではないでしょうか。しかし実際には、グローバル化は子どもたちの学習や日常に多大な影響を及ぼしています。

今回は、グローバル化による子どもたちにとってのメリット・デメリットや、グローバル化による課題・対処法などをご紹介します。またグローバル化に対応するためにおすすめの習い事も解説していきますので、お子さんの教育にぜひお役立てください。

グローバル化とは一体何?

グローバル化(別名:グローバリゼーション)とは、人・物・資本・人材が国境を越えて移動し、国同士の結びつきが強くなる社会の変化です。グローバル化によって商品やサービスの取引、海外への投資が増大することにより、他国の政治・社会の変化が自国にも影響を及ぼします。

グローバル化の発端は16世紀のヨーロッパの大航海時代や、産業革命だといわれています。近年ではインターネットの世界的な普及により、グローバル化が急速に進展しました。また鉄道や飛行機などをはじめとする交通インフラの発展も、グローバル化の拡大に影響を与えています。

とくにコンピュータ・インターネットなどの情報処理技術の革新は、グローバル化の進展において大きな役割を果たしています。IT技術により金融や各種サービスの機能が向上し、経済活動のあり方を革新させました。その結果、世界規模の経済取引が瞬時におこなわれるようになり、デジタル技術によって世界の結びつきがより強固になったといえます。

グローバル化による子どもへのメリット

子どもたちは大人と比べて、まだ社会に参加する力が弱い存在です。しかしそんな子どもたちの教育や生活にも、グローバル化は影響を与えています。ここでは、グローバル化による子どもたちへのメリットをご紹介します。グローバル化と子ども教育との関連性を学び、今の子どもたちに求められている能力について考えていきましょう。

視野が広くなる

グローバル化は、子どもたちの視野を広げてくれます。グローバル化によって外国の文化と触れ合う機会が増えるため、言語・エンタメ・教育・食事などさまざまな面で外国のカルチャーを学べます。またインターネットを通して、子どもたちは世界中の情報に容易にアクセスできるのです。

その結果、自国にいるだけでは得られない視点や、世界規模のテーマに対する興味を持てます。世界各国の目線に立って物事を考えることで、より多角的な思考を得られるでしょう。

英語力を伸ばす機会が増える

グローバル化によって英語力を伸ばす機会が増えます。グローバル化を通してさまざまな言語を持つ人々が集まるからこそ、世界共通語である英語の価値が際立ちます。なぜなら英語は、地球上で最も話者が多い言語だからです。

グローバル社会で活躍できる人材になるためには、実践的な英語力・英会話力が必須です。実際に日本でも2020年から、小学3年生からの外国語教育が必修化されました。英語教育に力を入れている学校では、小学校1年生から外国語教師による授業を実施しています。

異文化を理解する意識を持つ

異文化を理解する意識を持つことも、グローバル化による子どもたちへの影響の一つです。グローバル化が進むと、学校やインターネット上で外国の友達と出会う機会が増えます。異文化コミュニケーションが日常的におこなわれることで、異なるカルチャーへの肯定的な姿勢を持てるでしょう。

思考が柔軟な子ども時代に異文化への理解が進むと、自国と他国との違いを自然と受け入れられます。子どもたちが社会に出る頃には、人材のグローバル化もさらに進んでいると考えられます。異文化への理解は、社会生活をより円滑にするために重要な要素でもあるのです。

多様な価値観を尊重する心を養える

グローバル化により、多様な価値観を尊重する心を養えます。異文化コミュニケーションによってお互いの違いを尊重できる心が育まれれば、文化を理解し合い、許容し合えるような考え方も身につくでしょう。

とくに島国である日本では、大陸と比べて他国の文化に触れ合う機会が少ないものです。グローバル化によって他国の価値観に触れる機会が増えるほど、自分以外の意見を傾聴するスキルも磨かれていきます。異なる価値観に寛容になれれば、より柔軟で思いやりのあるコミュニケーションが実現するでしょう。

世界的な問題に目を向けられる

グローバル化が進むことで、子どもたちは世界的な問題に目を向けられるようになります。たとえば他国で勃発している戦争や紛争は、日本の子どもたちにとってはどこか遠い出来事のように感じられます。しかし戦争は、いつどのようなきっかけで起こるかわかりません。

グローバル化によって世界の情報が身近になれば、子どもたちは世界中で発生している課題やその原因について学べます。その結果、遠い国々の社会問題も「自分に無関係ではない」と思えるのです。環境問題や人権問題なども、グローバル化によって身近な課題であると認識できます。

グローバル化による子どもへのデメリット

ここでは、グローバル化による子どもたちへのデメリットについて解説します。子どもたちに幅広い気づきを与えてくれるグローバル化ですが、一方でさまざまな課題も存在しているのです。子ども教育におけるグローバル化の注意点を学び、子育てに役立てていきましょう。

将来貧富の差が出やすい

グローバル化のデメリットとして、将来的に貧富の差が出やすいことが挙げられます。なぜならグローバル化では市場競争が激化しやすく、価格競争もヒートアップする傾向にあるからです。またサービスや商品の生産拠点が海外に移れば、日本の失業者が増加するリスクもあります。

自国内の所得格差は貧困問題につながるだけではなく、治安や政治の不安定化を招くことも懸念されます。グローバル化による貧富の差を抑えるためには、子ども時代から教育格差を最小限にすることが求められるでしょう。

情報を得る媒体によって考えに偏りが生じる

グローバル化では、情報を得る媒体によって考えに偏りが生じることも懸念されています。グローバル化の進展に大きな役割を果たしているのは、インターネットやSNS、ニュースサイトなどの存在です。しかしWeb上では、真偽が定かではない情報や、偏った視点による情報なども多くあふれています。

グローバル社会で正しい情報を見極めるためには、情報リテラシーやITリテラシーが必要なのです。リテラシーを身につける機会が少ない子どもたちは、目にした情報をそのまま鵜呑みにしてしまうリスクがあります。

向き不向きがあり、ついていけなくなる

グローバル化する社会で活躍するためには、コミュニケーション力・表現力・創造力などの非認知能力が求められます。しかし性格や特性によってはグローバル社会に向いていない子も少なくありません。大人でも、人と関わるのが苦手な人は多くいますよね。

グローバル化が進む社会で求められる人材の特徴が明確であることで、教育の方針が組みやすくなる反面、「グローバル社会に向いていない子」が生きづらくなるリスクは見過ごせません。グローバル化が進むほど、子ども自身の個性に目を向けて寄り添う姿勢が必要です。

グローバル化の課題や問題点とは

ここでは、グローバル化が抱えている課題や問題点について解説します。グローバル化により世界の結びつきが強くなると、さまざまな摩擦も生まれます。社会の変化に付き物である課題を知り、子どもたちのグローバル教育でのポイントを理解していきましょう。

語学の壁

グローバル化の課題として、語学の壁が挙げられます。海外旅行を楽しむだけであれば、翻訳アプリがあれば十分なシーンも多いでしょう。しかしビジネスで多言語を使う場合、実用性の高い語学力が求められます。

一定水準以上の語学力がなければ、ビジネスの土俵に立てないことも多いものです。また日本語しか話せないというだけで、キャリアアップのチャンスを逃してしまう場合もあるでしょう。学校の語学のテストで好成績を残せたとしても、実践的な語学スキルが得られているとは限りません。

他国に対する認識の欠如

他国に対する認識の欠如も、グローバル化が抱えている課題の一つです。当然ながら、首都の名称や公用語の種類を知っているだけでは、他国への理解は十分とはいえません。国ごとの宗教観に基づいた国民性や、風土、歴史、言葉について学んでこそ、対象国への深い理解が得られます。

しかし日本で学校教育を受けるだけでは、他国のカルチャーを肌で感じる機会は少ないもの「日本とは違う文化を持っている」と頭では理解していても、リアルな文化や国民性を知らないことには、本質的に相手に寄り添ったコミュニケーションは生まれません。

日本独特の考え方「空気を読む」

日本人は、言われなくても察する姿勢を美徳とする傾向にあります。日本人独特の「空気を読む」という文化も、尊重すべき国民性の一つです。しかしグローバル社会においては、日本人特有の自分の意見を押さえ込む性質は、大きな課題といえるでしょう。

なぜならグローバル社会では「意見を言わない=意見がない」と見なされてしまう傾向があるからです。自分の意見を持たない人は自己主張が弱い人間とされ、ビジネスの場では評価が下がってしまいがちです。日本人の性質とグローバル社会が求める性質にギャップがある点は、多くの日本人が向き合うべき課題といえます。

デジタル化の遅れ

日本のグローバル化で大きな課題といえるのが、デジタル化の遅れです。日本は先進国のなかで、デジタル化が最も遅れている国といわれることも。原因としては、通信インフラやデジタル人材の不足、古いシステムの継続的利用など、さまざまな要素が考えられます。

グローバル社会を生き抜くためには、デジタル領域への適応は必須です。企業でデジタル化が遅れると、競争力の低下や業務効率の低下につながります。その結果、情報収集や生産性にも遅れをとり、海外の企業にシェアを奪われてしまうでしょう。

日本の法律や制度

日本のグローバル化における課題では、法律や制度も関連しています。代表例としては、人材不足における外国人労働者の受け入れです。日本では慢性的な人材不足により、労働力を外国から輸入しつつあります。しかし外国人労働者を受け入れるための制度やサポートは、現状では十分とはいえません。

労働者の労働条件や生活サポートが不十分であることから、労働環境や権利が保護しきれていない点が課題となっています。また移民政策やデジタル技術に関する法律の整備なども、グローバル化における課題の一つです。

グローバル化の課題に対する解決策

ここでは、グローバル化の課題に対する解決策をご紹介します。社会の変容において、課題の発生は付きものです。課題に隠された背景を想像し、グローバル化が抱えている問題への本質的な対処法を考えていきましょう。

英語教育の徹底

グローバル化が抱えている課題の解決策として、英語教育の徹底が挙げられます。たとえば幼児期からネイティブの英語に触れさせる、スピーキングやリスニングの機会を増やすなどが代表的です。英語に対する苦手意識を払拭することで、主体的な学習につなげ、実践的な語学力の獲得を目指します。

他国や異文化への理解

他国や異文化を理解する機会を増やすことも、グローバル化における課題への対処法です。海外・外国への先入観がまだない子ども時代に、異文化を肯定的に受け入れる姿勢を持つことで、グローバル社会に対応できる人材に育ちます。直接的なコミュニケーションに限らず、本や映画などの創作物を通じた異文化との触れ合いも有効です。

日本の制度の見直し

拡大し続けるグローバル化に対応するためには、日本の制度の見直しも求められるでしょう。たとえばAI・ITに関連する技術は、今後のグローバル社会で大きな役割を担うと考えられます。日本ではデジタル領域の法整備がまだ不十分な側面が強いため、改善への期待も大きくなっています。

リスクマネジメント

円滑にグローバル化を進めていくためには、さまざまなリスクマネジメントが求められるでしょう。たとえば食糧や石油などの必需品の輸入を特定の国・地域に依存すると、政治的不安定や貿易摩擦などによって容易に供給が止まるリスクがあります。輸入先を複数の国・地域に分散させることで、供給停止のリスクを軽減可能です。

グローバル化に適したシステムやツールの構築

グローバル化では、社会の変化に対応したシステム・ツールの構築が求められます。たとえば複数のクラウドを統合するツールは、グローバル社会における円滑な情報のやりとりにおいて重要な役割を担います。また語学の壁を乗り越えるためには、翻訳・通訳ツールの導入・アップデートも重要な要素です。

子どももわかる!グローバル化の身近な例をご紹介

ここでは、子どもたちにとっても身近なグローバル化の例をご紹介します。インターネットやインフラの整備とともに、グローバル化は生活に自然と浸透しつつあります。身近な例を知り、グローバル社会への理解を深めましょう。

海外と日本を行き交う旅行

海外と日本を行き交う旅行は、グローバル化の好例です。そもそもグローバル化とは、国境を越えて人・物・情報などが行き交う変化を指します。昔と比べて気軽に海外旅行や海外出張に行けるようになったのは、グローバル化の恩恵といえるでしょう。

海外産の食べ物やおもちゃなど

昨今ではグローバル化によって、外国産の食品やおもちゃなどを目にする機会が増えました。スーパーやコンビニでも、英語や韓国語のお菓子をよく見かけるようになりましたよね。海外の商品を誰でも気軽に手に取れるようになったことは、グローバル化による影響の一つです。

看板やお店にある外国語での表記

グローバル化が進むにつれて、看板やお店の外国語表記も増加しています。たとえば電光掲示板や電車内のデジタル画面では、日本語・英語だけではなく中国語や韓国語の表記を目にする機会が増えました。表記の変化には、グローバル化によって日本で生活する外国人や外国人観光客が増加したことが関連しているのです。

グローバル化で伸ばせる子どもの力とは

ここでは、グローバル化によって伸ばせる子どもたちの能力についてご紹介します。グローバル化により異文化と触れ合う機会が増えることは、子どもたちの学習環境の拡大にもつながります。グローバル化における社会の変容にも着目しながら、子どもたちに求められる能力について考えてみましょう。

英語力

グローバル化により、子どもたちの英語力の向上が期待できます。子どもたちは、学校教育に限らずインターネットや動画プラットフォームなどを通じて、さまざまな英語学習コンテンツにアクセス可能です。英語の必要性が高まる昨今では、子ども向けの留学プログラムなどもさらに充実しつつあります。

コミュニケーション能力

グローバル化では、子どものコミュニケーション能力の向上も期待できます。たとえば多くの教育施設では、アクティブラーニングの導入を推進中です。アクティブラーニングでは生徒が能動的に考えて行動する必要があるため、学習への主体性が育まれ、他者と協力し合う姿勢も鍛えられます。

非認知能力

子どもたちのさまざまな非認知能力も、グローバル化によって引き出されます。非認知能力とは、テストや試験などで点数として計測できない能力です。たとえば表現力・想像力・創造力などが挙げられます。非認知能力の獲得は、あらゆる領域において自己成長や問題解決のために求められます。価値観の異なる相手と力を合わせるためにも欠かせません。

グローバル化に合った習い事3選

ここでは、グローバル化に合った子ども向けの習い事を3つご紹介します。グローバル社会で自分らしく生き抜くためには、時代に合ったスキルの獲得が必要です。グローバル社会に適応するためにも、将来に役立つ習い事を選んでいきましょう。

英会話教室

グローバル化に合った習い事として、英会話教室が挙げられます。小学校でも英語の授業はありますが、日本の学校教育はどうしても画一的になりがちです。一人ひとりのレベルに沿った学習の実現が難しく、スピーキング力が育ちにくい点も課題となっています。

英会話教室では、ネイティブ話者とのコミュニケーションを通じて、実践的な英語を学べます。学校で勉強する「テストで点数を取るための英語」ではなく、社会で活躍するための生きた英語が学習できるのです。通学タイプだけではなく、オンラインの英会話スクールも人気ですよ。

英語以外の語学教室

グローバル社会では、バイリンガルだけではなくトリリンガルの人材も求められます。英語以外の語学教室に通うことで、特化型の語学スキルを得られるでしょう。英語以外で話者数が多い言語としては、10億人以上といわれる中国語が挙げられます。

またヒンディー語は6億人以上、スペイン語も5.5億人以上と、学習に狙い目の言語です。もちろん話者数だけで選ぶのではなく、好きな国の言語を学ぶのもよいでしょう。スペイン語+ポルトガル語など、類似する言語を学ぶのも効率的です。

プログラミング

プログラミングは、グローバル人材を育成するために優れた習い事として知られています。たとえばプログラミングでは、コミュニケーション力・創造力・想像力・表現力などの幅広い非認知能力を鍛えられます。これらの能力は、どれもグローバル社会で欠かせないものです。

またプログラミングスクールで学べるプログラミング言語は、世界共通で使える知識です。海外で働く場合でも、日本で学んだプログラミング言語の使い方は変わりません。今後デジタル人材のニーズがさらに高まることから、プログラミングスキルの需要もどんどん増加していくでしょう。

グローバル化に適応する習い事なら、プロクラ!

今回は、グローバル化の子どもたちへのメリット・デメリットや、グローバル化が抱えている課題などをご紹介しました。グローバル化に対応できる人材を育成するためには、子ども時代からの教育が大切です。とくにIT関連の習い事で得られる知識・技術は、世界規模の課題を解決するためにも役立ちます。

子ども向けのプログラミングスクールは、ロボットやゲームなど知的好奇心を刺激する教材を導入していることが特徴です。子どもたちは楽しみながらITに触れ合え、学習の進捗によっては大人が扱うようなプログラミング言語を小学生時代から学べます。

「プロクラ」は、子どもたちが大好きなマインクラフトの世界でプログラミングを学べるスクールです。「子どもにはグローバル社会で活躍できる人材に育ってほしい」「グローバル化に対応できる能力を養いたい」と考えている保護者様は、ぜひこの機会に無料体験教室や資料請求からスタートしてみてはいかがでしょうか。

まずは、無料体験教室へ