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【グローバル化のメリット】グローバリゼーションの身近な例、デメリットも
グローバル化する現代社会…子どもにどう教える?
私たちの住む社会は、日々さまざまな変容を遂げています。たとえばインターネットの登場によって、世界では急速にIT化・情報化が進みました。同じくインターネットの普及により大幅に進展しつつある変化が、世界のグローバル化です。
パソコンやスマートフォンで少し操作をするだけで、子どもたちでも簡単に海外の文化や情報に触れられる現代社会。世界規模のグローバル化は、今後もますます拡大していくと考えられます。子どもたちがグローバル社会で活躍するためには、現代ならではの教育のあり方を学ぶ必要があるのです。
今回は、グローバル化の意味やメリット・デメリット、グローバル社会が与える子ども教育への影響などをご紹介します。時代や社会の変化とともに、教育に求められる要素も変わります。グローバル社会ならではの教育のポイントをつかみ、お子さんの将来をより豊かなものにしていきましょう。
グローバル化|グローバリゼーションとは
ここでは、グローバル化(グローバリゼーション)の基本的な意味をご紹介します。グローバル化は一過性の現象ではなく、今後も社会に広まり続ける大きな変化です。グローバル化の意味を知り、私たちの生活と世界の結びつきについて考えてみましょう。
世界との結びつきが深まること
グローバル化とは「ヒト・モノ・カネ・情報が、国境を超えて世界規模で結びつき、世界中の結びつきが深まること」を指します。交通インフラやインターネットを媒介とし、各国がつながり合い、お互いに影響し合うような状態になることです。
グローバル化の始まりは、16世紀のヨーロッパにおける大航海時代だといわれています。現代におけるグローバル化は、1991年ソ連崩壊による冷戦の終結が始まりとされており、インターネットの登場と普及により急速に広まっていきました。
国外でも活動できること
グローバル化の意味として、国外でも活動できることが挙げられます。グローバル化では、人々が自国に縛られることなく、異なる国々への移動・移住・生活などをかなえられます。海外出張や海外移動なども、現代では珍しいことではありませんよね。
人々が海や国境を超えて自由に行き来できる状態も、グローバル化と称されます。また日本にいたままでも、ネットワークを用いて海外における業績を上げることも可能です。グローバル化では活躍する領域が特定の国に制限されないため、より自由度が高く自分らしい暮らしをなえられます。
他国を理解して国内で取り入れること
グローバル化の意味として、他国を理解し国内で取り入れることも挙げられます。たとえば日本は、ほかの国にはない独自の言語や文化を持っていますよね。日本と同様に、世界中の国々はそれぞれの特徴や特性・魅力・傾向・国民性を持っています。
国ごとの違いを理解し尊重し合うことで、お互いの国々の「良いところ取り」ができるようになるのも、グローバル化の側面の一つです。一例として挙げられるのが、欧米で人気の「カリフォルニアロール」。カリフォルニアロールは、日本独自の寿司文化と、欧米人の食文化が合わさったからこそ生まれた、グローバル社会ならではの食べ物です。
グローバル化の身近な例とは
ここでは、グローバル化の身近な例をご紹介します。グローバル化はビジネス分野に関連するイメージがあるかもしませんが、社会の変化は私たちの生活に確実に影響を与えています。ぜひこの機会に、日常的にグローバル化を感じられる例を学んでみましょう。
海外のメディアや作品
グローバル化の例として、海外のメディアや作品に触れやすい環境が挙げられます。たとえば子どもたちに人気の『ディズニー・チャンネル』や、海外のYouTubeチャンネルなども、グローバル社会によって国境を超えた情報発信が行われているからこそ視聴できます。
外国産の物資
外国産の物資の移動も、グローバル社会の例の一つです。たとえば今身につけている洋服も、日本以外のアジアの国で縫製されている商品が多いのではないでしょうか。スーパーやコンビニにも、外国産の野菜やお菓子などが陳列されていますよね。
外国語表記の看板
社会のグローバル化によって、外国語表記の看板も増加傾向にあります。
たとえば都市部の駅の看板一つとっても、日本語・英語・中国語・韓国語とさまざまな言語で記載されている場合がありますよね。文字と同様に、音声による外国語案内も増えつつあります。
外国語の授業
小学校では2020年度に学習指導要領が改訂され、小学3年生からの外国語教育が必修化されました。グローバル化により英語のニーズが高まっているからこそ、子ども時代から基礎的な英語力を身につけるための変更となっています。
海外からの観光客
グローバル化では、海外からの観光客の増加も見過ごせません。実際に浅草・渋谷・京都などの観光地・繁華街では、多くの外国人観光客の姿が見られます。外国人向けのスポットやサービスなども多く、国境を超えて人々が行き交う社会を感じさせます。
留学生
外国人留学生の増加も、グローバル化による変化の例といえるでしょう。文部科学省が発表しているデータによると、2023年度の外国人留学生数は前年度より約21%増加しています。グローバル化により、海外人材の活用は今後も拡大していくでしょう。
参考:文部科学省「「外国人留学生在籍状況調査」及び「日本人の海外留学者数」等について」
グローバル化のメリット
ここでは、社会がグローバル化を進めるメリットをご紹介します。グローバル化によって世界との結びつきが深まると、新しい価値観や技術がどんどん生まれていきます。社会がアップデートするためには、グローバル化による新たな価値の創造が必要なのです。
さまざまな言語や文化に触れられる
グローバル化のメリットとして、さまざまな言語や文化に触れられることが挙げられます。特に島国である日本は、他国が隣接している大陸の国と比べて、海外の文化が入りにくい傾向にあります。グローバル化は、国外の幅広いカルチャーを取り入れるためには欠かせません。
グローバル化が進む社会では、日本とは異なる文化圏の人々とのコミュニケーションが求められます。グローバル化によって新しい文化に寛容になることは、今までにはない価値やサービスの創造につながります。
異文化を理解しようとする意識が芽生える
異文化を理解しようとする意識が芽生えることも、グローバル化のメリットの一つです。多様性が尊重される現代では、多角的な視野に基づいた思考や発想が求められます。自分以外の人の目線に立つためには、他者の価値観や文化に寛容になる必要があります。
グローバル化によって幅広い文化に触れられれば、「自分と他人は考え方が違って当たり前」という意識が広まっていくでしょう。違いを理解するからこそ相手を尊重でき、同時に自分が尊重されるための土壌も形成されていくのです。
価値観が広がる
グローバル化では、価値観の広がりが期待できるのもメリットです。人間は、自分が置かれている環境のなかで価値観を構築していきます。狭いコミュニティ内の限定的な人間関係のなかでは、偏った価値観や思想が育まれてしまうでしょう。
より豊かな価値観を獲得するためには、コミュニティを広げ、幅広い価値観を持つ人たちとの関わりが求められます。グローバル化では、日本で生活しているだけでは触れられないような価値観と出会えます。新しい視点との出会いは、自分の人間性をも広げてくれるでしょう。
コミュニケーション能力が高まる
グローバル化のメリットとして、コミュニケーション能力が高まることも挙げられます。なぜならグローバル社会では、「意見を言わない=自分の意見がない」と思われてしまうからです。特にグローバル社会におけるビジネスでは、自己アピールのために必要なコミュニケーション能力が鍛えられます。
また異文化や相手の価値観を理解するためにも、コミュニケーション能力が必要です。グローバル化によって得られたコミュニケーション能力は日常生活にも役立ち、人間関係の構築や自分らしい人生をかなえるための力になってくれるでしょう。
世界の問題を知る機会が増える
世界の問題を知る機会が増えることも、グローバル化のメリットです。狭い世界で生きていると、自分の身の回りの出来事にしか目に入りません。しかし私たちは一人の個人であると同時に、地球という大きな社会の一員でもあるのです。
戦争や紛争・貧困問題・ジェンダー問題・環境問題・未知のウイルスなど、世界規模の物事に目を向けることで、世界の一員としての自覚が芽生えます。日本だけではなく世界が抱えている課題に向き合う機会を与えてくれることは、グローバル化の大きなメリットといえるでしょう。
グローバル化のデメリット
ここでは、グローバル化によって生じるデメリットをご紹介します。社会が変化する際には、何かしらの摩擦が生まれるものです。メリットとデメリットをそれぞれ把握することで、より多くの人に寄り添った形でグローバル化を進められるでしょう。
地域特有の文化への関心が薄れる
グローバル化のデメリットとして、地域特有の文化への関心が薄れることが挙げられます。たとえば日本には、鎖国の歴史があります。鎖国中は、海外から新しい文化を輸入する機会にあまり恵まれませんでしたが、国内では日本独自の文化が栄えました。
鎖国時代に色濃くなった日本文化は、現代にも「日本ならではの魅力」として受け継がれています。しかしグローバル化が進むと海外の文化が入ってくるため、国・地域独自の文化の維持が難しくなってしまう場合があります。その結果、独自文化の価値が軽視されるリスクがあるでしょう。
国内での文化が衰退する可能性がある
関心が薄れることと同様に、国内文化の衰退もグローバル化のデメリットとして挙げられています。たとえばまさに今、日本では伝統芸能や伝統工芸の継承者不足に悩まされています。未来に引き継ぐ人がいないため、現在の職人の代で廃れてしまう文化も少なくありません。
もちろんグローバル化によって新しい技術が輸入されたり、今までになかった文化が生まれたりすることはメリットといえます。しかし新しい価値が生まれれば、古い価値の居場所は少しずつ失われていくものです。グローバル化では、守るべき文化や技術を見極める必要があります。
異なる価値観や倫理観で摩擦が生じる
異なる価値観や倫理観で摩擦が生じやすいことも、グローバル化のデメリットです。たとえば学校や職場の相手とも、意見の擦れ違いで衝突してしまう場合がありますよね。コミュニケーションに不備が生まれる原因の一つとして、価値観の相違が挙げられます。
グローバル化では、異なる国民性や宗教観を持つ人々との交流が増えます。その結果、相手の気持ちや思考が理解できずにストレスを感じてしまうケースがあるでしょう。時には相手と完全に分かりあえなくても、「自分と相手は違う。相手には相手の正義や美学がある」と理解することが大切なのです。
外国語が苦手だと受け入れにくい
外国語が苦手な人にとって社会の変化が受け入れにくくなることも、グローバル化のデメリットです。たとえば昨今でも一昔前と比べて、歓楽街や駅構内で見かける外国語が増えました。駅の電光掲示板で、英語や中国語、韓国語などを目にする機会も多いものです。
グローバル化へ適応できている人にとっては自然な変化のように感じられますが、外国語が苦手な人には「外国語を目にする機会が増えた」というだけでストレスになるかもしれません。またグローバル化では外国語のニーズも高まるからこそ、環境の変化についていけない気持ちになってしまいます。
貧富の差が拡大する恐れがある
グローバル化では、貧富の差が拡大するリスクもあります。たとえばグローバル化では、世界中からさまざまなサービスや商品が輸入される傾向に。人々がよりコストパフォーマンスが高い商品を選択した結果、以前から存在していた「高くて質が良いもの」のニーズが下がってしまう場合があります。
海外の商品の売れ行きが良くなるほど、衰退する国内企業も増えてしまうでしょう。すべての企業やメーカーが、生産や品質向上のために十分なコストをかけられるとは限りません。その結果、特定の企業だけが繁栄してしまうリスクがあるのです。
グローバル化が進むなかでの子ども教育のポイント
グローバル化は、子どもたちの教育のあり方にも多大な影響を与えます。ここでは、グローバル化における子ども教育のポイントをご紹介します。教育の形は、社会の変容やニーズによって大きくことなるものです。今の時代だからこそ求められる子ども教育について学び、お子さんの成長につなげていきましょう。
英語力の向上
グローバル化における子ども教育では、英語力の向上が求められます。英語は2024年現在においても、世界で最も話者が多い言語です。英語を本来の公用語としない国に訪問する際も、英語さえ話せていればコミュニケーションが取れるシーンは多いものです。
英語を学ぶメリットはコミュニケーションだけではありません。英語のリーディング力やリスニング力を高めれば、日本語よりも多くのメディアに触れられます。幅広い情報発信源に触れられることで、自分で必要な情報を探す・見つける・取捨選択する力を得られるでしょう。
非認知能力を高める
グローバル化における子ども教育では、非認知能力の向上が求められます。非認知能力とは、テストや試験による「点数」で評価できない能力です。たとえばコミュニケーション力・表現力・想像力・創造力・リーダーシップなどが挙げられます。
特に日本の教育は、受験や入試などを目的とした画一的な内容になりがちです。しかしグローバル社会で活躍するためには、学校の成績や学歴以上に、新たな価値を生む力や他者と思考を分かち合う力などが必要です。非認知能力の育成は、学校教育だけでは得られないスキルの獲得につながるでしょう。
コミュニケーション能力の向上
グローバル社会で求められる非認知能力のうち、特に重視されるスキルがコミュニケーション力です。グローバル社会では、文化も価値観も思想も異なる人々との交流が求められます。お互いに主観や常識をぶつけ合うだけでは、本質的な理解・尊重には至れないでしょう。
コミュニケーション能力は、お互いの「違い」を理解し、歩み合うために活用されます。コミュニケーション能力とは、喋る力や自分の意見を伝える力だけではありません。相手の話しを傾聴し、尊重し、妥協点・相違点・共通点を見つけていく力でもあるのです。
世界に視野を広げる意識を持つ
グローバル社会における子ども教育では、世界に視野を広げる意識を持つ必要があります。なぜならグローバル社会では「自分の仕事や営みが世界に影響を与える」という前提があるため、幅広い視野を得ることはより効果的なアイデアや振る舞いにつながるからです。
自分のことしか考えられない人は、自分だけの利益を優先します。しかし家族や友達について考えられる人は、相手の幸福や利益も考えられますよね。グローバル社会でも同様に、世界について思考できるからこそ、世界規模の課題解決や自らのミッションについて考えられるのです。
異文化を理解し、受け入れる
異文化を理解して受け入れることも、グローバル化による子ども教育で求められる要素です。自分以外の価値観を認められない人は、グローバル社会において大きなストレスを抱えてしまいます。
なぜなら異文化を尊重できない人には、グローバル社会における居場所を見つけにくいからです。まずは国や地域などの大きな社会ではなく、家族・友達・クラスメイトなどの小さな社会のなかで、相手との違いを受け入れる練習をしていきましょう。
SDGsへの興味関心を持つ
グローバル化における子ども教育において、欠かせないテーマの一つがSDGs(Sustainable Development Goals)への興味関心です。SDGsとは、持続可能でより良い世界を目指すための国際目標です。
SDGsは17のゴールと169のターゲットによって構成されており、世界中のすべての人々の幸福や心身の健康をかなえるために定められています。グローバル社会での試みやミッションは、基本的にSDGsへの関連性に基づいて判断・決定されるといえるでしょう。
近年注目されているグローバルな習い事
ここでは、近年注目されているグローバルな習い事をご紹介します。頭が柔軟な幼少期のうちに習い事を始めると、将来役立つ能力がどんどん伸びていきます。グローバル化が進む現代だからこそニーズが高まっている習い事を知り、教育に取り入れていきましょう。
英会話教室
グローバル社会に役立つ習い事では、英会話教室が代表的です。特にネイティブ話者とのコミュニケーションを重視するスクールでは、学校教育だけでは得られない実践的な英会話スキルが学べます。
ダンス教室
グローバル社会で求められる非認知能力を鍛える習い事として、ダンス教室も注目されています。表現力・協調性・創造力・想像力・コミュニケーション能力・美的感覚など、幅広いスキルを養えるのがダンス教室のメリットです。
ロボット教室
グローバル社会では、日本の「ものづくり精神」に基づいた工学的な学習も重視されます。工学的な学習に、現代ならではのITの学習領域を重ね合わせた習い事が、ロボット教室です。特に人工知能に関連する学習は、今後のデジタル社会で活躍するための大きなサポートになります。
プログラミング教室
プログラミング教室は、さまざまな非認知能力を鍛えられる習い事の一つです。想像力・創造力・読解力・論理的思考力・集中力・問題解決能力など、グローバル社会で必要なスキルを得られます。子どもたち向けのスクールでは、ロボットやゲームなど知的好奇心を刺激する教材が導入される傾向にあります。
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今回は、グローバル化の意味やメリット・デメリット、子どもたちにおすすめの習い事などをご紹介しました。グローバルな習い事として、特に注目されているのがプログラミングです。プログラミングで得られる専門的なスキルは、将来的に海外で働く際にも役立ちます。
しかし小学生の子どもたちや初心者にとって、プログラミング学習はややハードルが高いものですよね。主体的なプログラミング学習をかなえるためには、子どもたちがワクワクした気持ちで学べるカリキュラムを導入したスクールをおすすめします。
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