今はどれほど小さな子どもたちでも、将来的には必ず自立の道を歩み始めます。自立の意識が芽生えるきっかけは、子どもたちによって異なるもの。保護者様は少し寂しさを感じるかもしれませんが、自立心の芽生えはお子さんの精神的な成長のために欠かせないステップです。
そもそも自立とは、周りからのサポートを借りずに、自分だけの力で物事をこなす状態を指します。子どもたちの自立は、広い社会で生き抜くために欠かせない要素なのです。ときには、お子さんの自立心の芽生えがいつ訪れるのかと、不安になってしまうこともあるでしょう。
今回は、自立が遅い子どもたちの特徴や、自立を促すための方法などをご紹介します。お子さんが自己肯定感や達成感などを得るサポートをすることで、心の自立を後押ししていきましょう。
ここでは、自立しない子どもたちの特徴をご紹介します。子どもたちは日々の社会生活のなかで、少しずつ自立のきっかけを見つけていくものです。しかし、なかには自立のチャンスになかなか巡り会えない子もいます。自立しない子どもたちの特徴を学び、お子さんとのコミュニケーションや教育について考えていきましょう。
自立心がない子どもたちの特徴として、自己肯定感が低いことが挙げられます。ありのままの自分を肯定的に捉えられないため、行動・思考・発言に常に不安が付きまといます。
周りからの評価を気にしており、自分なりの判断基準を持てていません。意思決定を他者に委ねる傾向があるため、いつまでも「自分の力で生きている」という自覚が持てないままです。
ネガティブ思考であることも、自立心がない子どもたちの特徴です。チャレンジをする前から「どうせ失敗する」「自分にはできない」と思い込んでおり、自発的な行動につながりません。
ネガティブ思考になる原因は当人の性格だけでなく、成功体験に乏しいことや、否定されやすい環境で育ったことなども関連しています。今からでもコツコツと達成感を積み重ねることで、自立につながる強い心を養えるでしょう。
保護者様が必要以上に干渉している状態だと、子どもたちの自立は遅れていきます。たとえば着替えを保護者様に毎日用意してもらっている子は、自分で着替えを探したり選んだりする習慣が養われません。
学習習慣や社会生活なども同様で、保護者様のサポートが過剰であるほど、子どもたちの「自分で考え、行動する力」の成長は遅くなります。
日頃から叱られることが習慣になっている子どもたちも、なかなか自立できないままになってしまいます。日常的に叱られている子どもたちは必要以上に委縮しており、自分が責められることに敏感になっているのです。
何かにチャレンジしたいと思っても、「叱られるのが怖い」「否定されたくない」という気持ちが勝り、自発的な行動を控えてしまいます。その結果、自立心も養われないまま臆病な気持ちだけが膨らんでいきます。
間違っても怒られないことも、子どもたちの自立を妨げる要因です。適切なシーンで怒られずに育った子どもたちは、自分本位な考え方のまま育ってしまいます。
「何が悪くて何が正しいのか」の判断基準を持っていないため、感情や欲求のままに振る舞うように。自立とは、自制心や自己管理力に基づいた状態なのです。
ここでは、子どもたちが自立しないことによるネガティブな影響をご紹介します。もちろん、自立のペースは人それぞれ。自立とは本来、自分自身のなかで生まれる意識であり、他者が強要するものではありません。自立が遅れることによる影響を知っておく一方で、お子さんのペースを尊重しつつ見守っていきましょう。
自立しないまま育った子どもたちは、挑戦自体を恐れるようになります。失敗を反省に変える力が乏しく、「失敗=叱られるもの、周りからの評価が下がるもの」と認識してしまいます。
そもそも環境に守られながら生活している状態では、何かに挑戦する必要がありません。なぜなら挑戦をしなくても、周りの大人たちが自分をフォローしてくれるからです。
将来の選択肢が狭くなることも、子どもたちが自立しないことによる弊害です。自立心が低い子はチャレンジ精神も乏しく、将来的にはキャリアアップやキャリアチェンジのチャンスにも消極的になってしまいます。
また専門技術や資格を学ぶ意欲も低いため、就労の難易度が低い仕事しか選べない状態に。同じ仕事内容でも「自分で選んで働いている」のと「この仕事しか選べない」のでは、幸福度や充実度がまったく異なります。
自立しない子どもたちが逃してしまうチャンスは、キャリアに関するものだけではありません。たとえば中学・高校・大学などの進学先を選ぶ際は、自分のビジョンではなく周りの意見だけを優先してしまいます。
自立心が低い子どもたちは、他責思考の傾向も。「周りの勧めに従えばいい」と受動的な選択をした結果、本来自分が得られるかもしれない可能性を失い、勧めてくれた人のせいにしてしまいます。
自立しないまま育った子どもたちは、ストレスケアが苦手になりやすいことも特徴です。失敗や挫折に直面しても、自分と向き合わずに周りに責任を押しつけてしまいます。
その結果、周囲への不満が溜まり「どうして自分だけがこんなことに」と悲観的な思考を抱いてしまいます。「自分の人生は自分で切り開く」という気持ちを持てずにいると、いつまでも納得感を得られないままの人生になってしまうでしょう。
自立できない子どもたちは、他者からのサポートを前提として生活しています。そのためいざ一人になると何もできず、不安のなかで右往左往してしまいます。
社会で生きるためにはさまざまなサポート制度を活用するシーンもありますが、その制度を探したり申し込んだりするのは自分自身の力です。自立心に乏しい子どもたちは、将来ピンチに陥ったときに「どこにSOSを求めればいいのかわからない、わかってもできない」という状態になってしまうでしょう。
ここでは、家庭教育においてお子さんを自立させる方法をご紹介します。子どもたちにとって社会とは、家庭と学校に限定されがちです。だからこそ、家庭でのコミュニケーションに変化を取り入れることにより、精神的な自立を強くサポートできます。お子さんの自立に役立つ方法を知り、無理のない範囲でチャレンジしていきましょう。
お子さんの自立心を養うためには、お子さん自身の意見を尊重するように努めてください。自立心の育成では、自分の価値観や思考を信じる力が必要です。お子さんの意見に肯定的な姿勢を示すことで、自分を認めるための自己肯定感が養われます。
もしお子さんが保護者様の意向とは異なる意見を持っていても、まずは否定せずに受け入れることが大切です。モラルや安全な生活を脅かす意見でない限りは、基本的に尊重の姿勢を持ち、お子さんの「らしさ」を育んでいきましょう。
お子さんの自立心を養うためには、お子さんに選択の機会を与える習慣が大切です。自立とは、周りのサポートを得ずに意思決定をおこなうことでもあります。子どもたちは自分だけの力で考え選択する行為を繰り返すことで、自立心がどんどん芽生えていきます。
つまり自立とは、判断力や決断力と深い関連性があるのです。お子さんの判断・決断を鈍らせないためには、やはりお子さんの意見を尊重する姿勢が求められます。ときには適度なアドバイスを与えながら、お子さんの精神的成長を支えましょう。
お子さんの自立を適切にサポートするためには、保護者様が干渉しすぎない姿勢も重要です。たとえばお子さんが自分の意思で物事を選んだ際に、保護者様が「あっちにしたら?」「やめたほうがいいよ」などのアドバイスをしてしまうと、お子さんは「最初から言われたことに従っておけば否定されずに済む」と思ってしまいます。
その結果、自分で思考することをやめ、保護者様が気に入る答えばかりを選ぶように。これでは、精神的な自立は見込めませんよね。お子さんの自立のためには、当人からあえて距離を置くことも大切なのです。
周りの子どもたちと比較しないことも、お子さんの自立のために必要な要素です。自立のためには、自分を信じて受け入れるための自己肯定感が大切。周囲との比較はお子さんの自信を失わせ、劣等感を抱くきっかけになってしまいます。
また本人にも比較する癖がつくと、自立が遅い子と自分を比べて安心してしまう悪癖につながる恐れがあります。子どもたちにとってもっとも身近なお手本は保護者様だからこそ、他者と比較する習慣は手放すように心がけましょう。
家庭教育でお子さんの自立心を芽生えさせるためには、お手伝いが役立ちます。お手伝いでは子どもたちに明確な役割が与えられるため、自分で考える力や自主性が養われます。年齢に応じたお手伝いをしてもらい、お子さんが自発的に行動するきっかけをつくりましょう。
お手伝いによって得られた成功体験は、お子さんの自己肯定感や自己価値の認識につながります。またお手伝いの内容を段階的にレベルアップすることで、お子さん自身が成長している自覚ができれば、さらなる自立の後押しになるでしょう。
お子さんの自立を促すためには、習い事も効果的です。とくに音楽教室・プログラミングなどの創造性を自由に発揮できる習い事や、サッカー・野球など集団スポーツの習い事では、自立心の育成が期待できます。
創造性に関連する習い事では、自分と向き合うことによって思考力・計画力などがアップ。集団スポーツでは、チーム内で役割をこなすための自主性や判断力などがアップします。どちらも自立心の育成における重要な要素です。
今回は、自立が遅い子どもたちの特徴や、お子さんの自立をサポートする方法をご紹介しました。お子さんの自立を促すためには、習い事がおすすめ。多くの習い事のなかでも、今注目度が上がっているのがプログラミングです。
プログラミングでは、子どもたちが自ら目標を設定し、ゴールまでの道筋を考える学習をおこないます。自分で意思決定をする必要があるため、精神的な自立のサポートになる点が魅力です。
「プロクラ」は、子どもたちが大好きなマインクラフトの世界でプログラミングを学べるスクールです。「子どもの自立をサポートする習い事を始めたい」と考えている保護者様は、ぜひこの機会に無料体験教室や資料請求からスタートしてみてくださいね。
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