大人気のゲーム「マインクラフト」を活用して生計を立てる職業が、子どもたちが憧れる「マインクラフター」です。海外では「ビルダー」とも呼ばれています。2018年にマインクラフトのマーケットでアジア圏初の出品者となったタツナミシュウイチさんが、国内で初めてご自身を「プロマインクラフター」と名乗ったことから、新たな職業として確立したとされています。
好きなゲームが仕事になることに憧れを抱く人も多いでしょう。一方で、審査が通らずに何度も修正したり、本部と英語でやりとりすることに苦戦したりと、出品までの道のりはとても険しいようです。その壁を乗り越えてプロマインクラフターになれたとき、大好きなマインクラフトの世界で仕事をすることができるのです。
「マインクラフト」とは、マイクロソフトの子会社が開発しており、パソコンやNintendo Switchなどの機種に対応しているゲームのこと。2009年に日本へ上陸し、現在では世界一売れているゲームとして知られています。
ゲームの内容は、立方体のブロックだけでできた世界で採掘や建築、冒険やモンスターを倒すなど、自由度が高くさまざまな楽しみ方が可能です。そのため単なる遊びにとどまらず、活用方法には無限の可能性を秘めています。
プログラミング学習との相性が良く、学校の授業に取り入れられている事例もあります。マインクラフトの世界で学ぶプログラミング教室は、今では子どもたちに人気の習い事です。
プロマインクラフターの仕事はマーケットへの出品だけではありません。他にどんなことをするのかは人によってさまざま。ここでは国内初のプロマインクラフターであるタツナミシュウイチさんの活動を参考に、仕事内容をご紹介します。
自治体などと連携して、子どもたちのプログラミング教育にマインクラフトを活用する方法を研究します。「教育版マインクラフト」は生徒全員が一つの世界を共有できて、プログラミング環境も整っていることが特徴です。協調性やプログラミング的思考をみんなで楽しく身につけられるため、プログラミング学習の入口として適しています。
マインクラフトは自由度の高いゲームのため、活用の可能性は無限大です。今後も活用法の研究は続いていくことでしょう。
マインクラフトを広める活動も、プロマインクラフターの仕事です。トークセッションなどのイベントへ参加し、マインクラフトの楽しさや、豊かな想像力で発想することの大切さを伝えます。
また、タツナミシュウイチさんは「JCU」という日本唯一のプロマインクラフターコミュニティーを立ち上げ、大会やイベントを開催しています。こうした活動が、マインクラフトの普及に大きな影響を与えていることは間違いありません。
プロマインクラフターの仕事として、最もイメージしやすいのが「ワールドの制作」でしょう。マインクラフトのマーケットに出品するものや、コンテスト用や教材用のワールドも制作します。
マインクラフトのワールドの制作は短期間ですぐにできるものではありません。大きな作品の場合、イメージを設計図におこし、作業を繰り返して完成にいたるまで数か月かかるものもあります。プロマインクラフターとして相応のクオリティの作品を生み出すことは、楽しい半面とても大変な仕事です。
マインクラフターの収入源は、どんな活動をするかによって異なります。たとえば、マインクラフトのマーケットに出品して販売したり、YouTubeで専門チャンネルを立ち上げて収益を得たり、イベントやメディアへの出演料であったり、マインクラフターによってさまざまです。決まった収入源はありませんが、積極的に活動していけば収入アップの可能性は無限に広がります。
マインクラフトは世界一売れているゲームで、日本での発売から15年以上経った今でもその人気は衰えません。小学校でプログラミング教育が必修化した今、ますますマインクラフトの需要は高まっていくと考えられます。マインクラフターの仕事も、時代に合わせて変化しながら増え続けていくことでしょう。
マインクラフトの世界でプログラミングを学ぶメリットは、子どもたちが楽しく学習できることです。学び続けていれば、プログラミングスキルの向上以外にも、さまざまな効果が期待できます。その魅力を詳しく解説していきましょう。
イメージした動作をプログラミングで再現するには、どのような動きを組み合わせて、どのような指示を出すべきかを論理的に考えることが必要です。テキストを通して学ぶのではなく、マインクラフトの世界でプログラミングを実践していくことで、論理的思考力は自然と身についていきます。
また、効率を良くするにはどうしたらいいか、うまくいかなかったときにはどう修正をするのかといったことを考えるプロセスで、プログラミングに限らず社会に出てからも必要とされる思考力が養われるでしょう。
プログラミングでは実行と検証を繰り返すことから、問題解決能力が身につきます。自分のイメージ通りのプログラミングがはじめからできるとは限りません。問題が発生したときには原因を分析し、何度も検証して改善点を探りながらゴールへと向かいます。
「うまくいかないことが続くと挫折しそう」と心配になりますが、大好きなゲームであるマインクラフトであれば「やっていて楽しい」という気持ちが大前提にあるので、困難にも負けず、楽しく前向きに続けられるでしょう。
つくりたいものをイメージする創造性と、それを形にしていく創造力を養うことができるのがプログラミングの魅力です。できることが増えていくと、今度はもっとこうしたい、こんなものもつくりたいと、ますます創造力が向上していきます。
新しいものを創造することは簡単ではありませんが、マインクラフトの世界であれば、子どもたちにとっては慣れ親しんでいるゲームであり、見本となる作品もたくさん見つけられます。おもしろいアイデアが出やすい環境が整っていることも大きなメリットでしょう。
プログラミングのスキルを習得することで、プログラマーやシステムエンジニアといったIT業界の職業に就くことができます。またIT化が進むにつれて、プログラミングはどの業界で仕事をする場合も必要なスキルになるかもしれません。
働き方の観点では、パソコンがあればリモートワークが可能で、働く場所を選ばないというメリットがあります。仕事内容や働き方などさまざまな面で、プログラミングは将来の選択肢を広げるスキルといえるでしょう。
マインクラフトの世界では、イメージしたものをプログラミングでどのように実現させるかを、ゲーム感覚で楽しく学ぶことができます。プログラミング用の難しいコードを覚える必要はありません。自分がつくったプログラミングがゲームの世界で動くことで直感的に仕組みがわかり、理解しやすいのもメリットです。
マインクラフト独自の機能を使うと複雑なプログラミングも作成可能で、ゲームでありながら本格的なプログラミングが体験できます。
マインクラフトでのプログラミングは、ゲームやコンピュータの仕組みを理解していなければできないため、デジタルに関する知識と、それを活用する力を身につけることができます。IT化が加速する現代では、将来どんな仕事をするにしても、プログラミングをはじめとしたITのスキルは必要不可欠になるでしょう。
ITスキルは必要なときに勉強してもすぐに身につくものではないため、幼いうちから慣れ親しんでおくことで将来に役立ちます。
マインクラフトの世界で建築物をつくるためには、完成形をイメージすることから始まります。自分が描いたイメージを設計図におこし、プログラミングの作業と修正を繰り返すことでやっと形にすることができるのです。イメージして終わりではなく、ひとつの形として完成させるまでのプロセスはとても大切な経験です。
イメージを建築物として具現化できるのは、自由度の高いゲームであるマインクラフトならではといえるでしょう。
マインクラフターになるにはさまざまなスキルが必要であり、努力して身につくものもあれば、生まれもった性格に左右されるものもあります。どんな子がマインクラフターに向いているのか、詳しくみていきましょう。
ものづくりが好きで、地道でコツコツとした作業に夢中になれる子は、マインクラフトの世界でも活躍できるでしょう。国内初のプロマインクラフターであるタツナミシュウイチさんも、幼い頃はブロック遊びが大好きだったそうです。
マインクラフターがつくる作品は壮大なものが多く、小さな立方体をいくつも重ね、完成まで何か月もかかることがほとんどです。地道な作業の繰り返しは、ものづくりが好きでないと辛くなってしまうかもしれません。
マインクラフトは自由度が高いため、ゲームの世界でできることは無限にあるといえます。さらに、全ステージクリアといった明確なゴールや目的がないため、「終わらないゲーム」ともいわれています。
終わりの見えない世界で、ゴールを自分で設定しそれに向かって積極的に学ぶ姿勢がなければ、技術の向上が見込めずマインクラフターとして活躍できないでしょう。学び続けることが苦にならず、できることが増えることに喜びを感じられる人が向いています。
マインクラフターは、一人では作業しきれないほど大規模な作品をチームで制作する機会が多くあります。複数人で一つのワールドをつくるためには、コミュニケーションを密にとることが必要です。
チームのなかで自分の役割を見つけ、チームのために動ける協調性。自分の意見だけではなく、周りの声に耳を傾けて受け入れられるコミュニケーション能力。そのどちらも、マインクラフターになるには欠かせないスキルです。
マインクラフトの世界であれば、プログラミングを初めて学ぶ子どもたちも始めやすく、夢中になって学習に取り組めるでしょう。「プロクラ」で使われているワールドは、プロマインクラフターであるタツナミシュウイチさんのオリジナルワールドです。ここでしか味わえない楽しさと学びがプロクラにはあります。
せっかくの習い事ですから、楽しみながら長く続けてほしいと思いますよね。プロクラはお子さんが楽しく前向きに学べる環境が整っています。ぜひ無料体験教室や資料請求からスタートしてみてはいかがでしょうか。
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