小学生の家庭学習の時間は、学年によって大きく変わります。少し前まで幼児だった1年生が、中学校進学を控える6年生と同じことはできません。また、進級すると学ぶ科目も増えていくため、時期に合わせて変えていく必要があります。
適切な勉強時間は「学年×10分」といわれていますが、あくまで目安です。集中力には個人差があり、大人が強制してしまうと勉強嫌いになる恐れがあります。あまり時間にとらわれず、勉強内容を重視して見守っていきましょう。
本記事では、学年ごとの勉強時間の目安と、おすすめの勉強法を詳しく解説していきます。大切なことは、子どもたちが意欲的に勉強してくれることです。そのために、保護者様がどのようなサポートをできるのかを見ていきましょう。
家庭での小学生の勉強時間は、「学年×10分」が目安といわれています。成長速度の速い小学生は、学年ごとに家庭学習のやり方も大きく変わるものです。どのように家庭学習を進めたらいいのか、学年ごとに詳しく見ていきましょう。
小学校低学年の勉強時間は、10~20分が目安です。低学年のうちは勉強することに慣れていないため、まずは「机に向かう習慣をつける」ことを目標にしましょう。ただし、「勉強しなさい」と強制してしまうことが続くと、お子さんが勉強嫌いになる恐れがあるので注意が必要です。
保護者様のサポートが重要な時期なので、「宿題できてえらかったね」「終わったらおやつにしようね」など声掛けをして、お子さんの習慣づくりを後押ししてあげるといいでしょう。
小学校中学年の勉強時間は、30分~1時間が目安です。3年生からは「社会・理科」の教科が加わり、授業の内容も難しくなってきます。宿題の量も増えますが、宿題以外の自主学習の時間も取り入れるようにしましょう。
また、中学年は「自発的に勉強する」という姿勢を育む時期でもあります。保護者様が教材を与えるというよりも、楽しそうなドリルを一緒に探すなど、お子さんが前向きに自主学習ができるような工夫が必要です。
小学校高学年の勉強時間は、1時間~1時間半が目安です。宿題の量はさらに増え、授業は「英語」が教科として加わってより難しくなってきます。苦手分野がはっきりしてくる時期でもあるので、授業の理解度に合わせて自主学習をすることが重要です。
勉強の集中力が続かない場合は、休憩を入れるなどの工夫をしましょう。中学校へ進学すると、さらに勉強時間が伸びていきます。この時期から、長い時間勉強をするトレーニングをしておくことがおすすめです。
ただやみくもに勉強時間を長くしようとしても、効果が得られるとは限りません。家庭学習を充実させるためのポイントをしっかりおさえておきましょう。ここからは、おすすめの勉強法と心構えを5つご紹介していきます。
事前に学習スケジュールを立てておくことで、勉強を習慣化しやすくなります。また、計画通りにできれば毎日達成感を味わうことができて、モチベーション維持にもつながるでしょう。
スケジュールは、目標を立ててから考えると組みやすくなります。現実的で無理のない計画を心がけて、お子さんと相談しながら立てていきましょう。完成したら、カレンダーに書き込んで見やすいところに貼っておくと、行動に移しやすく進み具合もすぐにわかるのでおすすめです。
勉強習慣が身につくと、自発的に勉強ができるようになります。「勉強しなさい」と言われて勉強するのと比べると、「やらされている感」がないため、集中力と勉強効率が大幅に上がります。
習慣化するコツは、勉強する時間やタイミングを決めることです。学校から帰ったらすぐ、おやつのあと、夕飯の前など、お子さんの生活スタイルに合わせてベストなタイミングを見つけてみましょう。毎日続けていけば、「勉強する時間だ」と認識して自ら行動できるようになります。
自分で立てた計画に対して、どこまでできたか振り返る時間を取りましょう。できていれば達成感があり、できなかった場合も、問題点の分析や計画の変更ができます。どちらにしても「明日はこうしよう」という方向性が見えるので、次の日のモチベーションを高めることにもつながるでしょう。
また、保護者様が「今日は何をやったの?」「難しいところはあった?」など、質問を投げかけるだけでも、お子さんの振り返りになります。プレッシャーを与えないように注意しながら、声掛けをしてあげましょう。
アウトプット学習とは、話す、文章でまとめる、問題を解く、発表するなど、学習した知識を活用することです。学んだことを整理できるため、成果が実感しやすくなります。また、課題も見えるので、次の学習に活かすことも可能です。
勉強したことを誰かに伝えるだけでも、効果的なアウトプット学習になります。学習のサポートの一環として、ぜひお子さんに「今日はどんなことを勉強をしたの?」と質問をしてみてください。
自発的に勉強できるようになるには、「勉強が楽しい」と思えることが大切です。とくに低学年の時期は勉強に慣れていないため、楽しいと思えないことが続くと勉強嫌いになる恐れがあります。楽しみながら学べる教材を上手に取り入れていきましょう。
たとえば、キャラクターものやストーリーがおもしろいドリルは豊富な種類が販売されています。また、日本地図のパズルや、カードゲームを使った教材もおすすめです。お子さんと一緒に、好みに合った教材を探してみてください。
子どもたちの勉強意欲は、周りが強制して生まれるものではありません。むしろ、「勉強しなさい」という声掛けは逆効果になることもあります。お子さんの勉強意欲を高めるために、ポイントをしっかりおさえておきましょう。
お子さんがのびのびと学べるように、頑張っている姿を褒めて応援してあげましょう。努力したことが褒められれば、努力が継続できて、最終的には結果もついてきます。
いい結果を残したときだけ褒めると、「成果を出さなきゃ」という過度なプレッシャーを与えてしまうかもしれません。また、兄弟や友達と比較してしまうと、相手に勝ちたいがために過程よりも結果重視の思考になり、思い通りの結果にならなかった場合にモチベーションを失ってしまうことも。充実した学習をするためには、勉強過程をしっかり見てあげましょう。
子どもたちは、できたことを実感できて達成感を味わえると、勉強意欲が高まります。目標を達成できたときや、学習計画通りにできた日には、カレンダーにシールを貼るなどして、「できた」を見える化すると効果的です。
また、大人は子どもたちのできていないところに目がいきがちですが、同じくらいできたことを見つけて、褒めてあげるといいでしょう。子どもたちは褒められた経験がモチベーションになるため、自信ややる気につながります。
なんとなくで勉強するよりも、目標やご褒美があると達成感を得られやすくなります。「次もがんばろう」と意欲的になれるので、達成できる範囲での目標や、小さなご褒美を設定してみましょう。
たとえば、「今週中にドリルを○ページ進める」「テストで○点以上取ったらおいしいものを食べる」など。ただし、できなかったときのペナルティなど、ネガティブなものは避けましょう。過度なプレッシャーがストレスとなり、勉強意欲が下がってしまうので要注意です。
子どもたちは、自分が興味・関心のある分野の勉強には意欲的に取り組めます。また初めて勉強する内容でも、「これ、知ってる!」と思いながら触れることで、理解がスムーズに進みます。たとえば、アニメなどで知った歴史上の人物が授業で出てきたら、興味を持って意欲的に勉強できるでしょう。
「興味・関心」は勉強意欲に大きな影響を与えます。幼い頃から多くの図鑑を見たり、初めての場所に出かけたり、さまざまな経験をさせてあげられるといいですね。
お子さんが勉強に集中できる環境を整えましょう。家族が隣でテレビを見ていたり、近くにマンガやゲームが置いてあったり、気が散ってしまうような状態は避けることが必要です。
また、勉強は1人でやるよりも誰かと一緒の方が、「やらなきゃ」という心理が働く場合があります。兄弟がいれば一緒の時間に勉強し、できれば保護者様も一緒に机に向かいましょう。勉強でも読書でも構いません。家族で集中する時間を共有してみましょう。
勉強は、家庭学習だけでなく習い事で補うこともおすすめです。先生や友人と一緒に学ぶことで、意欲的に勉強できたり、集中力が向上したりする効果があります。ここからは、おすすめの習い事を2つご紹介していきます。
プログラミングスクールでは、小学校で必修化された「プログラミング」を学ぶことができます。家庭で充実したプログラミング環境を用意するのは難しさもありますが、教室であれば充実した設備で楽しく学習できるでしょう。今では、小学生にも人気の習い事となっています。
プログラミングを通して論理的思考力や問題解決力などの非認知能力を鍛えられることも、魅力のひとつ。プログラミングは、将来に役立つさまざまなスキルを習得できる習い事としておすすめします。
英会話スクールでは、家庭学習では習得が難しい「スピーキング」や「リスニング」の力を鍛えることができます。英単語や英文法ばかり勉強していると、「英語脳」がなかなか育ちません。英語脳とは、頭の中で日本語訳を経由せずに、英語を英語のまま理解する思考のこと。
小学校での必修化にともなって、中学校の英語教育は難易度が上がっています。さらに、英語は習得に時間がかかるものです。進学だけでなく将来社会に出てからも必要になる英語を、小学生の時期から学んでおくといいでしょう。
「できた!」という達成感や成功体験は、自信にもつながり勉強意欲を高める効果があります。勉強に前向きに取り組めるよう、お子さんになるべく多くの成功体験をさせてあげるといいでしょう。
プログラミングは、意図した動きを正常に実現するという明確なゴールがあるため、達成感を味わいやすいことが特徴です。できることが増えれば、もっといいものを作りたいと、意欲的に調べたり勉強したりと、夢中になって取り組めるでしょう。
さらに、「プロクラ」は人気ゲームの「マインクラフト」の世界でプログラミングを学ぶことができ、小学生が楽しみながら夢中になれる環境があります。ぜひ、無料体験教室や資料請求からスタートしてみてはいかがでしょうか。
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