プログラミング教育情報

子どもがプログラミング学習をするメリットは?学習方法も紹介

子どもにプログラミングがおすすめって本当?

今、子どもの習い事として大きな注目を集めているのがプログラミングです。とはいえ、プログラミングに触れたことがない保護者様からすると「プログラミングは子どもの成長にどんなメリットがあるの?」と疑問を抱く人も多いのではないでしょうか。

プログラミングは子どもの学習効果をサポートしてくれるだけではなく、社会に出たあとにも幅広く役立つ能力を養ってくれるのです。今回は、子どもがプログラミングを学習するメリットや、プログラミング学習で養われる能力などをご紹介します。

プログラミング教育の現状

2020年度から、小学校におけるプログラミング教育が必修化されました。プログラミング教育と聞くと、エンジニアのようにパソコンを用いてプログラミングすることをイメージする人も多いでしょう。

しかし文部科学省が定めるプログラミング教育では、いわゆるプログラマーが行うようなプログラミング学習が必須条件となっているわけではありません。プログラミング教育は、あくまで「プログラミング的思考」を養うための教育指針として定められています。

プログラミング的思考とは、物事を順序だてて考えて優先順位を判断し、目標やビジョンを達成するための考え方です。試行錯誤のなかで目標実現までの最短ルートを発見する能力ともいえます。

小学校では子どもたちのプログラミング的思考を育てるため、国語や算数などの従来の教科にプログラミング教育を取り入れ始めています。小学校学習指導要領で定められた授業内容に沿いながら、問題の解き方や学習プロセスにプログラミングの考え方を導入しているのです。

参考:文部科学省「プログラミング教育」

参考:文部科学省「学習指導要領『生きる力』」

子どもがプログラミングを学習する7つのメリット

子どもがプログラミングを学習するメリットを7つご紹介します。まずは保護者様がプログラミング学習のメリットを理解することで、子どもへのサポートやアドバイスもより適切なものになるでしょう。

1. 早い段階からITに触れられる

子どものうちからプログラミングを学ぶことで、早い段階からIT技術やデジタルデバイスに触れられます。デジタル化が進む現代において、社会で活躍するためには一定以上のデジタルスキルは必須といえるでしょう。

デジタルスキルを学ぶためには、ITへの苦手意識を払拭することが大切です。物事への先入観を持ちにくい子ども時代にデジタルに触れることは、将来的にITツールを使いこなすための入口になります。ときには子どもならではの学習の早さで、大人よりもスムーズにITツールを使いこなせるようになりますよ。

2. PCの使い方が身につく

子どもの好奇心やワクワク感は、学習効果の飛躍的向上が期待できます。プログラミングを楽しみながら学ぶ過程で、パソコンを含むデジタルデバイスの使い方が自然と身についていくでしょう。さらにパソコンスキルは、将来的なITリテラシーにもつながります。

プログラミング学習ではキーボードを使って文字を打ち込むだけではなく、パソコンの設定を変えたり調べごとをしたり、幅広い目的や操作を必要とします。プログラミングに慣れてくることでタイピング速度も早くなるため、日を追うごとにどんどんパソコンを使いこなせるようになるでしょう。

3. プログラミング以外の幅広いスキルを育てられる

子どもがプログラミングを学ぶことで、プログラミングだけに留まらない幅広いスキルを得られます。例えばプログラミングを組み立てるためには、自らゴールを設定する必要があります。目標を自分で決めるための決断力や判断力は、社会に出ても重要なスキルです。

ほかには、目標に向かうプロセスで生じたトラブルを乗り越えるための問題解決能力や、諦めずチャレンジし続ける忍耐力、自分ならではの解決方法をひらめくための創造力の向上が期待できます。

4. 未来の選択肢が拡大する

プログラミングスキルを身につけることで、職業選択の幅が広がります。プログラミングを使う仕事=プログラマーというイメージがあるかもしれませんが、プログラミングスキルはほかにも多くの職業での活用が期待できるでしょう。

例えばシステムエンジニア、ゲームやWebの開発、データアナリストなどです。また、AI技術が目まぐるしく発展している昨今では、AI管理にかかわるプログラミング関連の需要拡大も予想されます。

5. 積極的な学習姿勢が身につく

プログラミング学習では、積極的な学習姿勢が身につくこともメリットです。プログラミングは「課題の発生・解決のためのリサーチ・実行」のサイクルで構成されています。自ら解決方法を調べて実行するプロセスが求められるため、学びへの主体性が養われるでしょう。

プログラミングは現在も進化し続けている分野です。学習に終わりがないため、子どもたちの好奇心をどこまでも駆り立ててくれます。

6. ICTを活用できる人財になれる

子どもがプログラミングを学ぶことで、ICT(Information and Communication Technology)を活用できる人財に育ちます。ICTとは情報通信技術を指し、デジタル化する社会において欠かせない要素です。

ICT技術とはプログラミングなどを通してパソコンを使いこなすだけではなく、ネットワークを経由して欲しい情報や知識を見つけられる能力も含まれます。サービスオンライン化が進む現代のビジネスでは、ICTスキルの高さが生き残りに直結するでしょう。

7. プログラミング以外の学習でも役立つ

プログラミングによって子どもが習得した能力は、プログラミング以外の学習でも役立ちます。例えば、プログラミングで得られる「プログラミング的思考」は、最短で問題を解決するためのルートを導く考え方です。

プログラミング的思考を身につけることで、テスト問題を解くときも必要のない情報を省き、問題文の本質だけを見抜くことができます。問題文を理解するための読解力と組み合わせることで、さらに高い学習効果を引き出せるでしょう。

プログラミング学習で育つ能力は?

プログラミング学習で育つ能力をご紹介します。プログラミングで身につくさまざまな能力は、どれも子どもの人生を豊かにするために欠かせないものです。子どもの幅広い非認知能力を鍛え、学習効果を高めていきましょう。

論理的思考力

論理的思考力とは、物事を体系的・網羅的に捉え、情報同士を組み合わせて考える力です。必要な情報を選別して物事の全体像を把握し、課題の解決につなげます。プログラミングによって論理的思考力を高めれば、複雑に絡まった問題のスムーズな解決につながりますよ。

問題発見・解決能力

プログラミングでは、問題を発見し、解決する能力が鍛えられます。試行錯誤しながら適切な解決方法を編みだすサイクルは、社会に出たときにも役立つ対応力を養ってくれるでしょう。

想像力・創造力

想像力は、知識や情報から新しいイメージを創り出す能力です。0から1を生み出し、目に見えないものを形にする能力でもあります。想像力もプログラミング学習で培われる能力であり、AI社会で結果を残していくために欠かせません。

判断力

判断力は、与えられた情報や状況を分析したうえで、最善の結論に向かうために意思決定をする能力です。判断力を向上させるためには、情報収集能力・問題解決能力・洞察力・観察力・想像力などが必要となります。いずれもプログラミングによって引き出される能力です。

表現力

プログラミングでは、頭の中に描いたゴールを可視化させる作業を行います。例えば「自分のホームページを作る」という同じ目標を持っていても、子どもの個性や表現力によって仕上がりは大きく異なるもの。プログラミングするときの目標設定と実現のサイクルで表現力が磨かれ、自分らしさの獲得につながるでしょう。

子どものプログラミング学習、保護者はどうサポートすべき?

ここでは、子どものプログラミング学習を保護者様がサポートする方法をご紹介します。「プログラミングの知識がないからわからない」と諦めず、まずはできることから始めてみましょう。プログラミングの専門分野を学ばなくても、子どもが学びやすい環境を理解・提供することが大切です。

ネットリテラシーの教育

子どものプログラミング学習では、保護者様がネットリテラシーの教育を行う必要があります。ネットリテラシーとは、インターネットやデジタルメディア、デジタルデバイスなどを適切に利用するための知識やスキルです。

プログラミング学習はオンライン環境で行われることが多く、個人情報の保護やセキュリティ対策の知識が求められます。特にプログラミング学習をする子どもが集まる掲示板やSNSなどで質問する場合、自分の情報(年齢・性別・住所・顔・部屋の写真など)を公開しないよう注意しましょう。

プログラミングで生じた疑問解決のサポート

子どもがプログラミングを学ぶ場合、保護者様は疑問を解決する手助けを行います。しかし、プログラミングの知識がない保護者様も多いでしょう。その場合無理に答えるのではなく、疑問を解決できる環境を用意することが大切です。

例えば参考書を用意する、役に立ちそうなWebページを探す、子どもに合ったプログラミングスクールを探すなどが挙げられます。近くに適したプログラミングスクールがない場合は、オンラインチュートリアルや教材の活用も検討しましょう。

プログラミング学習をする環境を整える

子どもは経済的な自由が制限されるため、自分でプログラミングする学習環境を整えるのがむずかしいです。子どもの希望に寄り添い、できる限り理想的な学習環境を提供しましょう。子どもの自立心や主体性を養うため、プログラミング学習に必要な環境や道具を子どもにプレゼンしてもらうのもおすすめです。

子どもがプログラミング学習をスタートする方法

子どもがプログラミング学習をスタートする方法についてご紹介します。小学校のプログラミング教育だけでは、プログラミングに関する専門的なスキルが身につかない場合も。家庭でのプログラミング学習や習い事を効果的に活用してみましょう。

独学

子どものプログラミング学習方法は2つあります。1つは、Webサイトや参考書を用いた独学です。現在は子どものプログラミング学習に注目が集まっており、小学生向けの参考書や動画配信サービスのプログラミング学習チャンネルなどが多く展開されています。

無料でプログラミングを学べるブラウザゲームや、スマートフォン用のプログラミング学習アプリもリリースされており、独学とはいえど教材は豊富です。ただし、継続的にプログラミングを学ぶには、目標の設定や質問環境の整備が必須といえるでしょう。

プログラミング教室・家庭教師

子どものプログラミング学習方法の2つめは、プログラミング教室や家庭教師の活用です。実際にプログラミングに関わる仕事をしている人や、プログラミングの専門知識を持つ人が講師として活躍しているため、実践的なスキルを得られます。

また、疑問点をすぐに質問できる環境は大きなメリットです。プログラミングは学習の過程でエラーやトラブルが発生することが多いため、自分で解決できない疑問をシェアできる環境は継続的な学習のモチベーションにつながるといえます。

プログラミング学習に必要なものはある?

プログラミング学習にあたり必要な環境や道具をご紹介します。必ずしも高級なものや上質なものを用意する必要はありません。子どもの進捗や特性に合わせ、プログラミング学習に必要な環境を整えましょう。

集中できる学習環境

プログラミング学習では、子どもが集中して作業と向き合える学習環境が求められます。子どもの特性や家の造りによっては、家庭よりも図書館やカフェのほうが集中できる場合もあるでしょう。子どもから要望があった際は、照明や香りなどの五感に訴えかける要素にも変化を取り入れるのがおすすめです。

PC

プログラミング学習はタブレットやスマートフォンでも可能ですが、より実践的な作業のためにはパソコンが必要です。ただし小学生の学習では、コードの塊を組み合わせるだけの簡単なプログラミングから始める場合が多いため、タブレットから始めても問題ありません。将来的に自分でプログラムを組むためには、パソコンが必要になることを覚えておくと良いでしょう。

インターネット回線

一般的にプログラミング学習はオンライン環境で行われるため、インターネット回線は必須です。インターネットへのアクセスがあれば、オンラインの学習リソースやコミュニティにもアクセスできます。Web上にはプログラミングに関するさまざまなチュートリアルや教材が展開されているため、優先して環境を整えましょう。

プログラミング教室や教材の選択

プログラミングスクールや教材を利用する場合は、レビューや予算と相談しながら選定する必要があります。子どもとも話し合いながら、適切な教材を選択しましょう。プログラミングスクールの無料体験教室やアプリのフリープランから試してみるのもおすすめです。

家庭でプログラミング学習を取り入れる際の注意点

家庭でプログラミング学習を取り入れる際の注意点をご紹介します。プログラミング学習では「楽しい」と思う気持ちが大切だからこそ、本来の学習の趣旨から離れないように心がけていきましょう。

「遊び」だけにフォーカスしすぎない

家庭でプログラミング学習を取り入れる場合は、遊びだけにフォーカスしすぎないよう注意が必要です。現在は小学生向けのプログラミングに関するコンテンツが多く、イラストやアニメーションなどで楽しく学べる環境が整っています。

しかし子ども向けコンテンツは、プログラミングに興味を持つための入口にはなるものの、学習の本質を理解できずに「楽しかった」で終わってしまう可能性も。プログラミング学習の目標設定を行いつつ、ステップアップを意識した教材選びをしていきましょう。

プログラミングで生じた疑問を放置しない

子どもがプログラミングを学ぶときは、疑問を放置しないことが大切です。ただし、参考書の最初から最後まですべてを理解する必要はありません。まずは自分が必要な知識を覚えつつ、徐々にプラスアルファのスキルを補完していくことをおすすめします。

必要な知識であるのにもかかわらず疑問点を放置していると、わからないことが増えてプログラミング学習の挫折につながってしまうことも。まず「今すぐ必要な知識」か「すぐに必要ではない知識」かを判別し、優先順位をつけたうえで解決していきましょう。

手書きでプログラミングする機会が減らないよう注意

子ども・初心者向けのテキストプログラミングで学んでいると、プログラミングを手書きする機会が減る傾向にあります。学んだ知識をアウトプットする機会を定期的に設け、技術を高めていきましょう。

オンライン・オフラインに限らず、スクールに通えば安定したアウトプットの機会をつくりやすくなります。子ども自身に「プログラミングで何をしたいのか」を決めてもらうことも、手書き意識向上のきっかけになりますよ。

プログラミング学習をはじめるなら「プロクラ」

今回は、子どもがプログラミングを学ぶメリットや、プログラミングによって養われる能力などをご紹介しました。

大人・子どもにかかわらず、未知の学習分野には不安や苦手意識を感じるもの。特に、プログラミングはむずかしそうというイメージを持つ人が多いでしょう。まずは「プログラミングは楽しい!」と感じてもらえるように、遊びやワクワク感のなかでプログラミングをする環境に慣れてもらうことが大切です。

プロクラは、子どもが大好きなマインクラフトの世界でプログラミングを学習できるスクールです。ぜひこの機会に、無料体験教室や資料請求から始めてみてはいかがでしょうか。

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