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マインクラフトとは?特徴や教育現場への導入事例

マインクラフト(マイクラ)って一体なに?

マインクラフト(マイクラ)というゲームをご存知でしょうか。マインクラフトは世界中で人気のゲーム作品で、サブスクリプションや無料配布を除けば「世界で最も売れたゲーム」ともいわれています。普段はあまりゲームに馴染みがない保護者様でも「名前くらいは聞いたことがある」という人も多いかもしれませんね。

今回はマインクラフトの特徴や、マインクラフトによって育まれる能力についてご紹介します。ゲームの特性から、教育現場でも用いられる機会が増えたマインクラフト。内容や遊び方を学びながら、お子さんの教育に役立ててみましょう。

マインクラフトの特徴は?

ここでは、世界中で大人気のマインクラフトについてご紹介します。マインクラフトはさまざまなハードで販売されており、パソコンや各種ゲーム機、タブレット、スマートフォンなどでプレイ可能です。2023年現在までに2億3,800万本以上の販売実績があるマインクラフトの特徴について学んでみましょう。

ゲームを通してできるデジタルなブロック遊び

マインクラフトとは、ワールドと呼ばれる非常に広大なフィールドの中で、好きなものを作って遊べるゲームです。ゲーム内のオブジェクトはすべてブロックで表現されており、ブロックのおもちゃで遊ぶようにデジタル化されたオブジェクトを操作できます。

マインクラフトには、大きく分けて「クリエイティブモード」と「サバイバルモード」の2つのモードが用意されています。クリエイティブモードでは自由に建設物や仕掛けを作って遊べることが特徴です。

サバイバルモードでは、空腹や敵とのバトルといったスリリングな要素を踏まえながら、オブジェクトを利用しつつ物語を進めていきます。基本的な操作はどちらのモードでも変わらず、サバイバルモードでもクリエイティブモードと同じようにものづくりに特化した遊び方が可能です。

冒険・採掘・牧畜など遊びの要素がたくさん!

マインクラフトでは、冒険・採掘・牧畜など幅広い遊びを楽しめます。フィールドの中にはあらかじめ特定のオブジェクトやダンジョンなどが備えられており、子どもたちは自分のタイミングや方法で世界を探索していきます。

たとえば道具を作るためにブロックを壊したり、洞窟や神殿などを探検して素材を集めたり、村人とコミュニケーションをとったり。ワールドの地形はサーバーごとにランダムで生成されるため、新しく遊び直しても新鮮な気持ちでプレイできます。

自由度が高い

マインクラフトの最たる魅力は、他のゲームには類を見ないほどの自由度の高さです。フィールドでのんびり過ごすのもよし、王宮のような豪華な建物を作るのもよし。もちろん、サバイバルモードでストーリークリアを優先しても構いません。

架空の街を作ることも、空中庭園のような幻想的なエリアを作ることも可能です。発想力やアイデアを存分に発揮でき、世界で一つの自分だけのワールドを創造できます。この自由度こそが、子どもたちだけではなく世界中の大人たちにもマインクラフトが愛される理由なのです。

子どもたちがマインクラフトをプレイすることで得られる7つの力

ここでは、お子さんがマインクラフトをプレイすることで得られる能力を7つご紹介します。教育においてゲームは娯楽に分類されるケースもありますが、時には勉強だけではなかなか身につかないようなスキルを学べるのです。

創造力

マインクラフトでは、自由度が高いフィールドの中で創造力を発揮できます。創造力とは、知識や経験をもとに新しいアイデアを創り出す能力です。独自の方法で何かを創り出す能力でもあり、お子さんの個性や発想力を磨けます。

マイクラの世界では「〇〇を作らなくてはいけない」や「△△に話しかけなければいけない」などのようなルールは、ほぼ一切ありません。お子さんが思いつくままに自由に行動できるため、アイデアや思考を思う存分発揮できるのです。

表現力

マインクラフトでは、素材や建築などを用いて多彩な表現力が磨かれます。たとえばマインクラフトでは多くのユーザーが拠点となる「家」を建設しますが、一軒の家の表現方法も無限大です。家の間取りや使用素材、外壁・内壁のデコレーション、室内の仕掛けやインテリアなど、自由な表現を取り入れられます。

他には電子回路のオブジェクトを用いてトラップや自動ドアを作ったり、おしゃれなガーデンカフェや未来をイメージした都市を作ったり。マインクラフトでは、お子さんが心の中に内包している「好き」を自由な方法で解放できます。

課題発見力

マインクラフトの世界では、さまざまな課題と向き合う必要があります。たとえば家を作ろうとした場合、積み木のようにただブロックを重ねるだけではなかなか上手に作れません。そのため子どもたちは「きれいに家を建てるためにはどんなフローが必要なんだろう?」と考え、課題を見つけていきます。

その結果、家を建てるためには地面にブロックを重ねるだけでは足りず、整地や土台作り、支柱、梁(はり)などが必要であることに気づいていきます。すべてが最初から思い通りにはいかないフィールドだからこそ、必然的に試行錯誤するプロセスが含まれ、課題発見力につながるのです。

課題解決力

マインクラフトにおいて、課題発見力と同時に磨かれる能力が課題解決力です。子どもたちはマインクラフトの世界の中で、頭に思い浮かべた建造物を作ったり困難を乗り越えたりするために、どのように行動すればよいのかを考えます。

たとえばマインクラフト内の素材である「マグマ」は、かまどの燃料やエリアを燃やすために使われます。しかし調達するためには、危険が多いダンジョンを探索する必要があるのです。課題を解決する方法の一つが「マグマ無限製造機」のクラフトです。特定の素材を用意することで、安全な場所で永久にマグマを回収できる機械が作れます。

マインクラフトでは、発想力に応えてくれる自由度が担保されています。トラブルに対するアクションに寛容であるため、お子さんはどんどん新しい解決方法を提示できるでしょう。

思考力

マインクラフトでは、さまざまなシーンで思考力が磨かれます。たとえば敵キャラクターを倒す方法や不要なギミックの取り扱い、便利な装置の建設方法、迷路の脱出方法などが代表的です。

大小の問題を解決するために、子どもたちは分析力や推察力などを駆使しながら、効果的な戦略を考える必要があります。またマインクラフトの世界は立体的な空間で構成されているため、地形や建築物の配置、方角の判断、移動経路などの要素を複合的に考えることで、深い思考力を発揮できるでしょう。

計画力

マインクラフトの世界で建築や探検を行う際は、計画力が必要です。たとえば大規模な建造物を検討しているときは、敷地選びから安全性の確保、素材集めの方針などを事前に決定することが大切です。

ただ素材を集めるだけではなく、効率的な管理方法や再利用方法なども構築することで、さらにスムーズな建築が叶えられます。無計画な冒険では目的地になかなか辿り着けないため、お子さんが世界を深く知ろうとするほど自然に計画力が養われていくのです。

コミュニケーション力

マインクラフトは、同じサーバー内で友達や家族と遊ぶためのマルチプレイ機能が実装されています。相手と声を掛け合いながら協力したり、力を合わせて同じ建造物を建てたりなどのプロセスで、コミュニケーション能力が磨かれていくでしょう。

もちろん、それぞれ違う行動をすることも可能です。時々お互いの建造物の進捗を見に行ったり、素材集めと建築で役割分担をしたりなど、多彩な遊び方が実現できます。

マインクラフトは教育現場にも取り入れられている!

さまざまな能力を満遍なく養えるマインクラフトは、教育現場にも取り入れられています。2016年には、学校の授業で利用できるように本格的なカスタマイズをされた「教育版マインクラフト」もリリースされました。

マインクラフトを通じて得られるクリエイティブ能力や思考力は、デジタル化する社会で求められるスキルです。ゲームが教材になることで学習へのモチベーションも刺激され、楽しみながら将来役立つ能力を養えることが魅力です。

マインクラフトのプレイ方法

ここでは、マインクラフトをプレイする方法をご紹介します。マインクラフトはさまざまなデバイスでリリースされているため、新しくハードを購入しなくても遊べる可能性が高いゲームです。手持ちのデバイスのバージョンを確認しながら、ダウンロードを検討してみましょう。

※2023年5月現在の情報を参考にしています。プレイ時は最新情報を確認してください。

PCの場合

マインクラフトには、オリジナル版である「Java版」と比較的手軽な「統合版」が存在しており、PCの場合はどちらもプレイ可能です。マインクラフトの公式サイトにアクセスし、希望するバージョンを選びインストールしましょう。

公式サイトで購入する場合は、Microsoftのアカウントとクレジットカードが必要です。Microsoftアカウントは、購入のタイミングで新しく作成しても構いません。

ゲーム機の場合

マインクラフトは、Nintendo Switch・PlayStation4・Xboxなどのゲーム機でもプレイ可能です。ゲーム機で遊ぶ場合は、ソフトが封入されたパッケージ版か、各プラットフォームのストアで購入できるダウンロード版から選びます。

2023年5月現在、PlayStation3・Xbox360・Wii U・Newニンテンドー3DSなどのハードでは、すでに更新が終了しています。更新が継続しているハード以外でプレイする際は注意しましょう。

スマートフォン・タブレット端末の場合

スマートフォン・タブレット端末の場合は、各端末のプレイストアから購入できます。AndroidはGoogle Play、iOSはAPP Storeを参考にしてください。

お子さんの教育でマインクラフトを取り入れる際の注意点

ここでは、お子さんの教育でマインクラフトを取り入れる際の注意点についてご紹介します。マインクラフトは子どもたちに好まれやすいゲームですが「ただ遊んで終わり」にならないことが大切です。楽しさを学習に結びつけられるよう、保護者様がサポートを行いましょう。

苦手なことにも積極的に取り組むよう導く

教育にマインクラフトを取り入れる際は、苦手なことにも積極的に取り組むように導いてください。たとえばお子さんによっては、素材を集めたり管理したりすることに面倒臭さを感じる場合があります。

目的やビジョンを事前に設定した上で、苦手な行為も必要なプロセスであることを伝えましょう。苦手なことを効率化して楽にする方法を考えることも、マインクラフトを用いた学習になります。

ただ遊んでいるだけにならないことが大切

マインクラフトは子どもたちにとって魅力的なバーチャルワールドです。遊びに熱中して学習が放置気味にならないためには、マインクラフトを用いた具体的なプロジェクトを設定しましょう。

たとえば「歴史的な建造物を再現する」や「〇〇を自動で作れる装置を作る」などのような、明確な目的を与えてみてください。特に、空間・科学・物理・自然・リサイクルなど、特定のテーマに基づいた課題はお子さんのモチベーションを引き出すきっかけになります。

ネットリテラシーの教育も並行して行う

マインクラフトでは、マルチプレイヤーサーバーを利用することでネットリテラシーの教育も可能です。他のプレイヤーとのコミュニケーションを通じて、ネット上の基本的なマナーや倫理観について学んでいきましょう。マルチプレイヤーサーバーでは、個人情報の保護やセキュリティについても学べます。

マインクラフトをプレイする環境を整える

マインクラフトをスムーズにプレイするためには、推奨されているスペックを持つハードが必要です。たとえばパソコンの場合は、Intel Core i3 or AMD Athlon II(K10)2.8GHz以上のCPUや、4GB以上のメモリー、1GB以上のハードディスク空き容量などが求められます。購入する前に、スペックに見合ったハードを所持しているかはよく確認しておきましょう。

プログラミングをする場合は別途作業が必要

マインクラフトでは、ゲーム内でプログラミングを行うことでさまざまな作業を自動化できます。そのためには、教育用マインクラフトである「Minecraft Education Edition」を起動する必要があります。

通常のマインクラフトすべてにプログラミング機能が付いているわけではありません。ゲーム内でプログラミングを行うことを想定している場合は、通常版を購入しないように気をつけてくださいね。

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今回は、マインクラフトの概要や得られるスキル、導入時の注意点などをご紹介しました。マインクラフトはパソコンやタブレットなどのデジタルデバイスを用いたゲームであるため、遊びや学習の中でITリテラシーも高まっていきます。

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