プログラミング教育情報
子どもがプログラミングスキルを身につける必要性とは?
令和にプログラミングの習い事が人気の理由は?
2021年の調査では、子どもたちに通わせたい習い事の上位にプログラミング教室がランクインしました。2020年度より小学校教育でプログラミング教育が必修化されたことからも、プログラミング教室は保護者様の間で注目されています。
保護者様がお子さんにプログラミングを習わせたい理由は「将来のため」とした方が多くいます。近年デジタル化が進み、AIに代替される職種も増えていくと予想されています。将来お子さんがデジタル化した社会を生き抜く力として、プログラミングスキルを身につけさせてあげたいと感じる方が多いのです。
今回は、プログラミングスキルを身につける必要性やプログラミングの学習方法について解説します。
参考:「2021年:子どもの年末年始に関する調査」イー・ラーニング研究所調べ
プログラミング・プログラミングスキルとは
プログラミングとは、コンピューターに命令して意図した動きをさせる技術のことです。コンピューターは自分の意志では動きません。そこで人間はプログラミングを使い、順番に指示を出すことで想定する動きをさせるのです。
プログラミングスキルとは、コンピューターに指示を出す能力のことです。歩いて物を持ってくる動作ひとつでも、足をあげる・向きを変えるなど1つひとつの動きが繰り返されることで目的が達成されます。
単にプログラミング言語の知識だけでなく、複雑な動きを制御するために大切な数学・ロジカルシンキング・情報収集力も必要です。
子どもがプログラミングスキルを身につける5つの必要性
コンピューターに動作の命令を出すための能力であるプログラミングスキルですが、身につける必要性はあるのでしょうか。
この章では、子どもたちがプログラミングスキルを身につける必要性を解説します。子どもたちがプログラミングスキルを身につけることで得られるメリットは、以下のとおりです。
- 論理的思考力・問題解決能力が身につく
- 将来の職業選択の幅が広がる
- デジタル社会に必要なITリテラシーが身につく
- AIに奪われにくい仕事に就きやすくなる
- アイデアやイメージを具現化する能力が身につく
それでは1つずつ解説していきます。
論理的思考力・問題解決能力が身につく
プログラミングスキルを学べば、論理的思考力や問題解決能力が身につくでしょう。
プログラミングでは目的を達成するために、コンピューターを使って適切な指示を順序立てて出します。このように効率的な順番で適切な指示を出す練習を繰り返すことで、論理的思考力が身につくのです。
またプログラミングを実装していくと、思いもよらぬエラーが発生するものです。このエラーを解決するためにどうすれば良いのか試行錯誤するでしょう。解決策を考えることで問題解決能力も身につきます。
将来の職業選択の幅が広がる
子どもたちがプログラミングスキルを手に入れれば、将来の職業選択の幅が広がるでしょう。
近年IT人財が不足しているとの声が高まっています。技術発展に伴い、プログラミングを扱えるIT系の人財の需要は今後ますます高まるでしょう。
「AIによる自動化が進めばプログラミングの必要性が減るのでは」と不安に感じる保護者様もいるかもしれません。実際はAIを活用する技術こそがプログラミングスキルなのです。
プログラミングスキルはさまざまな分野で活用されています。コンピューターを使って社会問題を解決する動きも活発になり、ますます多分野に発展していくでしょう。プログラミングスキルが身につけば、このように多分野で活躍するチャンスがあるのです。
デジタル社会に必要なITリテラシーが身につく
子どもたちがプログラミングスキルを身につけることで、ITリテラシーも獲得できます。
ITリテラシーとはIT分野でインターネット上の情報を正しく理解し、安全に活用する能力のことです。デジタル社会でインターネットやコンピューターを活用して活躍するために、ITリテラシーは必要な力といえます。
プログラミングスキルを学べば、パソコンなどのコンピューターを扱います。またインターネットで調べることもあるでしょう。このように、プログラミングスキルを身につければITリテラシーも自然と身についていくのです。
AIに奪われにくい仕事に就きやすくなる
プログラミングスキルを身につければ、AIに奪われにくい仕事にも就きやすくなるでしょう。
AIの発展に伴い、今後さまざまな職業がAIに代替される可能性があると予測されます。事務職・製造業・組み立てなどの作業工程が決まっているものがAIに置き換わりやすいとみられているのです。
AIに奪われにくい仕事には、複雑なコミュニケーション・クリエイティブ性がある・AIを開発する・人の手作業が必須など、さまざまな特徴があります。プログラミングスキルは、AIの開発や操作に役立ちます。またクリエイティブ性もあるため、AIに奪われにくいといえるのです。
アイデアやイメージを具現化する能力が身につく
プログラミングを学べば、アイデアやイメージを具現化する能力が身につくでしょう。
プログラミングはコンピューターに動きを命じます。問題解決などの目的を達成するために、コンピューターを活用する必要があるのです。
まずは目的を達成するために、どのようにコンピューターを動かすかを考えます。目的に向かってアイデアやイメージを膨らませて、実際に組み立てていくのです。
このように、プログラミングスキルを使って目的に応じたアイデアやイメージを実装するなかで、具現化する力を身につけられるでしょう。
学校の授業だけでは、プログラミングスキルは学べない
小学校でプログラミング授業が始まりましたが、学校だけではプログラミングスキルを身につけるのは難しいのが現状です。
2020年度から、小学校ではプログラミングを使った授業が必修となりました。GIGAスクール構想に基づいて、1人1台パソコンやタブレット端末が配布されています。
このように、学校の授業でもプログラミングが取り入れられるようになりました。しかし、小学校でのプログラミングは教科化されていません。プログラミングの活用方法やプログラミング的思考の学び、他教科の理解を深めるという目的にとどまっています。そのため小学校のプログラミング授業ではプログラミングスキルを身につけるのが難しいのです。
子どもがプログラミングを学習する4つの方法
子どもたちがプログラミングスキルを身につけられれば、論理的思考能力などの力も手に入り、将来の仕事にも役立ちます。
デジタル化が進む社会を生きる子どもたちに、プログラミングスキルを身につけさせたい保護者様も多いのではないでしょうか。とはいえ、小学校の授業だけではプログラミングスキルを身につけづらいのが現状です。
そこでこの章では、子どもたちがプログラミングを学習する方法について解説します。
プログラミングスクール
プログラミングスキルを身につけるなら、お子さんをプログラミングスクールに通わせるのも一手です。
実際の教室に通って、先生の指導や教室に通う子どもたちと共同しながらプログラミングを学べます。小学生向けのプログラミングスクールでは、子どもたちでも楽しく学べるように、各教室で工夫されています。ブロックやロボットを使ったり、ゲームを活用したりするなど、さまざまなカリキュラムが用意されているのが特徴です。
無料体験レッスンが用意されている教室もあるので、お子さんの個性に合った教室を探しましょう。
学習アプリ・ブラウザ
子ども向けのプログラミング学習には、独学しやすいアプリやブラウザもおすすめです。
子ども用のプログラミング学習アプリやブラウザには、実際にプログラミングを組み立ててゲームやアニメを作れるものや、スライドで解説してくれるものがあります。
子どもたちが楽しく学べるように工夫されているコンテンツが多いので、興味を持って取り組めるでしょう。はじめは「Scratch」や「Viscuit」など直感的な操作でプログラミングスキルの概念を学べるものがおすすめです。
オンラインスクール
小学生がプログラミングスキルを身につけるなら、気軽に本格的な学びができるオンラインスクールの利用も良いでしょう。
子ども向けのオンラインプログラミングスクールは、パソコンやタブレット端末・インターネット環境が整っていれば自宅で受講できます。子どもたちが楽しく学べる工夫がされているサービスを選ぶのがおすすめです。
自宅にいながら学べるため、移動時間がかからず忙しい人でも気軽に本格的な学習を始められます。教室と比べて受講料が低めに設定されているところが多いのも特徴です。
学習書・ワークブック
お子さんが独学でプログラミングスキルを手に入れるなら、学習書やワークブックを利用してみるのも良いでしょう。自分のペースで学べるため、じっくり学習したいお子さんにおすすめです。
プログラミング的思考や、プログラミングを作る手順をワーク形式で学習できるものなどが販売されています。なかにはScratch・Viscuit・マインクラフトなどを使って学習できる書籍や、キャラクターを使ったワークブックもあります。お子さんの興味やレベル・年齢に応じて適したものを選んであげると良いでしょう。
【小学生向け】プログラミング学習におすすめの目標
小学生がプログラミングスキルを身につけるための方法はどんどん増えています。ただしどんな学習法でも一度取り組んだだけでは身につけられません。プログラミングスキルは繰り返し作ることで磨かれていきます。
何を作るのか目標を持って、何度も学習することで学びを深められるでしょう。小学生におすすめできるプログラミング学習の目標は、以下のとおりです。
- 簡単なゲームの作成
- ピクセルアートの作成
- ホームページの作成
- 既存のホームページの模倣
それでは1つずつ解説していきます。
簡単なゲームの作成
ゲームが好きなお子さんには、簡単なゲーム作成がおすすめです。
販売されているような本格的なゲーム作りは難しいのですが、簡単なゲームなら子ども向けのビジュアルプログラミング言語でも作れます。お子さん自身が作ったゲームを動かすことで、達成感を感じもっと作ってみたいと思えるでしょう。
早期よりプログラミング学習を始めることで、小学生にもかかわらず大人も驚くゲームを作るお子さんもいます。お子さん自身の好きな気持ちに応じて、プログラミングでゲーム作りに挑戦してみるのはいかがでしょうか。
ピクセルアートの作成
プログラミングで利用できるピクセルアートを作れば、楽しくプログラミングスキルを身につけられます。
ピクセルアートとは、コンピューター上の最小単位であるピクセルで描かれた絵のことで、ドット絵とも呼ばれています。プログラミングではこのピクセルアートを動かせるのです。
Scratch・Viscuitなどのプログラミングアプリでは、アプリ内でピクセルアートを作ってプログラミングに利用できます。お気に入りのピクセルアートを作成できれば、楽しくプログラミングを学べるでしょう。
ホームページの作成
ホームページの作成も子どもたちがプログラミングスキルを養う目標として最適です。
ホームページはHTMLやCSSといった言語が使われます。これらの言語を使ったホームページ作りでも楽しくプログラミングを学べます。
ホームページは、小学生でも調べ事や動画などのコンテンツを利用する際になじみの深いものです。普段からよく見るホームページがどのように作られているのか、興味のあるお子さんもいるのではないでしょうか。
簡単なソースコードを入力して、実際の画面に表示されているのをすぐにチェックできるため、楽しくプログラミングを学べるでしょう。
既存のホームページの模倣
小学生がプログラミングを学ぶときは、既にあるホームページやホームページ内で紹介されているプログラミングを模倣してみるのもおすすめです。
一から自分で考えて作るだけでなく、模倣して作りながらプログラミングスキルを覚えていく方法もあります。真似る過程で、新たな気づきや法則性を認識できるでしょう。
既にあるホームページをお手本として、繰り返し同じように作ることで、オリジナリティあふれるホームページが作成できるはずです。
子どものプログラミング学習を長続きさせる秘訣
小学生の子どもたちがプログラミングを学ぶ手段はたくさんあります。どの方法であれ継続してこそ、プログラミングスキルを身につけられるのです。
せっかくプログラミングを学ぶのだから、長続きさせて将来に役立つプログラミングスキルを獲得できるのが理想ですよね。この章では、子どもたちがプログラミング学習を長続きさせる秘訣について解説します。
明確な目標を設定してもらう
子どもたちがプログラミング学習を継続するためには、明確な目標を設定することが大切です。
プログラミング学習における目標とは、プログラミングを使って作りたいものを決め、実装を目指すことです。今すぐには無理でも、簡単なものの作成からレベルを徐々にあげていけば、目標に近づけるでしょう。
単にプログラミング学習を続けていくよりも、将来的にこんなプログラミングを実装してみたいとの目標がある方が、長く続けていけるのです。
進捗や目的に沿った学習方法を選ぶ
プログラミングスキルを獲得するために、学習の進捗や目的に沿った学習方法を選択することも重要です。
プログラミング学習といっても、プログラミング的思考の習得だけのものもあります。同じプログラミングでも、お子さんが作りたいものによって使用言語が異なる場合もあるでしょう。また、プログラミング学習の進み具合によっては独学よりもプログラミングスクールに通う方が良いこともあります。
学習の進捗・お子さんの興味・保護者様の意向も合わせて、プログラミングスキルを手に入れる学習方法を選択しましょう。
必ず質問環境を用意する
お子さんにプログラミングスキルを身につけさせたい、プログラミング学習を継続させたいなら、困ったときに質問できる環境を用意しておきましょう。
お子さんが自らプログラミングを学習していると、どうしてもわからない部分が出てくるものです。ちょっとしたコードの順番でエラーが出てしまい、どうしても解消できないこともあります。
このようなとき、大人ならインターネットや書籍を活用して問題を解決できます。しかし、子どもたちは大人のように器用に調べて自ら問題を解決するのは難しいでしょう。
問題が発生したときにどうしても解決できないと、挫折を感じ、プログラミングに苦手意識を持ってしまうことになりかねません。そうならないためにも、子どもたちがプログラミングを学習するなら、必ず質問できる環境を用意しましょう。
プログラミング学習にマインクラフトが勧められる理由
プログラミングスキルを身につける際、マインクラフトというゲームが推奨されています。マインクラフトを用いるうちに、プログラミングに必要な力が養われるのです。
マインクラフトとは、マイクラとも呼ばれるゲームで家や町など、ものを作ったり探検を楽しめたりすることです。ゲームができるプラットフォームも多く、手軽に導入できる点も魅力の一つ。
マインクラフトはサンドボックスゲームとよばれ、空間を自由に設計できます。そのためプログラミングで必要な想像力や創造力が養われるでしょう。またブロックを積み上げていろいろなものをつくる過程で、空間認識力や論理的思考力も鍛えられます。
このようにマインクラフトは、手軽に始められ楽しめるうえにプログラミングスキルも養えるのです。
楽しくプログラミングを学ぶなら「プロクラ」
今回は子どもたちがプログラミングスキルを身につける必要性やプログラミングの学習方法について解説しました。
プログラミングスキルは、大人になってから活用する力を獲得できるだけではなく、将来の職業選択にも有利に働きます。プログラミングスキルを身につける方法はスクールだけでなく、学習アプリ・オンラインスクール・ワークブックなどさまざまです。お子さんが楽しめるように、それぞれの性格や好みに応じて選ぶと良いでしょう。
「プロクラ」はマインクラフトの世界でプログラミングスキルを養えるスクールです。お子さんの楽しいという気持ちが学びにつながるカリキュラムを用意しています。ぜひ一度体験してみてはいかがでしょうか。
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