プログラミング教育情報
子どもむけ!プログラマーになるには?仕事の内容から詳しく解説
子どもがプログラマーになるには、何から始めればいいの?
科学技術の発展に伴い、プログラミングを操作できるアプリが手軽に利用できるようになりました。2020年度からは、小学校教育でもプログラミングが必修化されています。このような流れのなかで、ゲームクリエイターやプログラマーに興味を持つお子さんもいるのではないでしょうか。そうはいっても、お子さんがプログラマーになるには、なにをすればいいかわからなく悩む保護者様もいるかと思います。
そこで今回は、子どもたちがプログラマーになるにはどのような学びが必要か解説します。プログラマーの仕事内容や求められる能力についてもわかる内容です。これからさまざまな業種で求められるプログラミング技術を、小学生のころから楽しく育みましょう。
プログラミングとは|基礎知識をわかりやすく解説
プログラミングとは、人間がコンピューターの動きを順番に指示することです。コンピューターは正確に素早くデータを処理できますが、自分で考えて動けません。そこで、人間が具体的な指示を出す必要があるのです。
私たちの身の回りにあるコンピューターにも、多くのプログラミング技術が活用されています。パソコンやスマートフォンなどの身近なものをはじめとして、炊飯器や電気ポットなどの家電にもプログラミングが使われています。
プログラマーとはどんな職業?仕事内容や年収
プログラマーは、パソコンをはじめとしたあらゆるコンピューターを動かすための「プログラム」を作成します。具体的には、仕様書を参考にプログラムを作成するのが一般的な作業の流れです。そのほかにも、不具合の修正やテスト作業・リリースに関する作業もプログラマーが担います。
プログラマーの平均年収は、調査によると平均422万円です。全給与所得者の平均給与443万円と比較すると、同じくらい、もしくは少し低いくらいといえます。ただしプログラマーといっても、その給与は312〜832万円と幅があります。経験やスキル・勤務先によっても大きく変わるため、スキルや企業によっては高収入も目指せるでしょう。
参考:求人ボックス給料ナビ
プログラマーになるにはどんな能力が必要か
コンピューターに出す命令を順序だてて構築するプログラマーの仕事において、具体的にプログラマーに必要な能力とは何でしょうか。ここでは、プログラマーとして働くために役立つ能力を6つ紹介します。
プログラミング技術
プログラマーになるには、プログラミング技術が欠かせません。プログラミング技術は、プログラミング言語を扱う力を指します。
プログラミング言語とは、人にもコンピューターにも理解できるように開発された言語です。コンピューターに直接命令を出して、必要な動きをさせるためにはプログラミング言語が必須といえます。
代表的なプログラミング言語には次のものがあります。
- HTML/CSS
- PHP
- Ruby
- Java
- Python
それぞれの言語が動かせるコンピューターの種類は異なるため、目的に応じたプログラミング言語の習得が必要です。
論理的思考力
プログラマーになるには、論理的思考力も必要です。論理的思考力とは、物事を全体的に見てその論点を整理して考える力のことを指します。
プログラマーは、コンピューターへの複雑な動作の命令を、順序立てて構築する必要があります。またコンピューターを快適に動かすためには、無駄なコードを省くことも大切です。コードを間違いなく的確に実装するためには、論理的思考力が不可欠なのです。
問題解決能力
プログラマーには問題解決能力も求められます。問題解決能力とは、問題が発生している場所を見つけて、その原因を調査し、適切に解決するスキルのことです。自分の力で解決できない内容を見極めて、他者へ依頼することも含めて問題解決能力といえるでしょう。
プログラミングの実装では、エラーが起きることが度々あります。不具合なくプログラミングを完成させるためには問題解決能力をフル活用して、トライアンドエラーを繰り返す必要があるのです。
コミュニケーション能力
プログラマーには、コミュニケーション能力が求められることもしばしばあります。1人で黙々と作業しているイメージのあるプログラマーですが、プログラムやシステムの構築は、多くの人と共同して作り上げることが多いのです。
たとえば、プログラマーとして実際に作業してわかった意見や、ユーザー目線でのアイデアを思いつくこともあるでしょう。このような場面で、メンバーに自分の意見をわかりやすく伝える力も求められます。
想像力
想像力を働かせることもプログラマーになるには必要です。想像力とは、今現実にないものを考える力のことをいいます。
プログラミングを書くときは、書く前にどのようなコードが必要かを考えます。コンピューターの目的を達成するためには、どのような動きをコンピューターにさせるのが最適かを想像するのです。
また今後のために汎用性を持たせるためには、別の案件でのコード利用も想像して最適なコードを選択する必要があります。このようなさまざまな場面で想像力を発揮することがプログラマーには求められるのです。
創造力
プログラマーには想像力だけでなく、創造力も必要です。創造力とは、新しい方法で何かを実際に創り出す力のことです。想像したものを実際に作り上げるには、この創造力が求められます。
プログラミングでは、仕様書に沿ったコードを考えて、実際に書き上げることが求められます。またプログラミングの経験を活かして、新しいサービスや企画を考え創り出すこともあるでしょう。実装のために創造力を使い、最適な解決策を作り出す必要があるのです。
プログラマーになる方法の具体例
ここではプログラマーになるための具体的な方法を紹介します。プログラマーになるには、練習と実績が大切です。一方で練習と実績があれば、紹介する方法が必須というわけではありません。どの方法でプログラマーを目指すかは置かれている状況に応じて選択すると良いでしょう。
理学系大学や工学系学部で知識を得る
プログラマーになるには、理学系の大学や工学系の学部で専門の知識や技術を習得する方法があります。プログラマーは学歴や資格に制限がなく、どんな人でも目指せます。しかし理学系や工学系の大学に通えば、情報・電気工学やゲームプログラミング・AIなどの分野を体系的に学べるため、仕事の幅が広がるのです。
また就職先の企業によっては、4年生大学を卒業していることが採用条件になっている場合もあります。採用のチャンスが広がるという点も大学で学ぶメリットといえるでしょう。
社内研修制度を活用する
未経験からプログラマーになるには、社内研修制度を活用する方法もあります。プログラマーを採用している企業では、入社後に一定期間の研修を受けられる場合があります。
理学系や工学関連の学科やコンピューター系の専門学校、プログラミングスクールに通っていなかったとしても、プログラマーを諦める必要はありません。社内研修制度を利用すれば、文系出身であるなど全くの未経験であってもプログラマーになれるのです。
コンピューター系専門学校を卒業する
コンピューター系の専門学校に通うことでもプログラマーになれるでしょう。コンピューター系の専門学校では、ソフトウェアの開発会社やコンピューターメーカーなどのプログラマーとして就業することを目指して授業が展開されます。
プログラミング言語だけでなく、ネットワークシステムやコンピューターの仕組みを基礎から学べるため、深い知識や技術の習得が目指せるでしょう。4年制大学よりも短期間で卒業できることも多いため、早く就業したい人にも適しています。
スクールや独学で学ぶ
プログラマーになるには、プログラミングスクールや独学で学ぶ方法もあります。プログラミングは特別な機材などは必要としません。パソコンや周辺機器があれば始められます。
最近ではインターネット上でプログラミングを学べるコンテンツも充実しているため、これらを利用してプログラミングの習得を目指せるでしょう。またプログラミングスクールであれば、わからない箇所を質問しやすく、また直接指導してもらえることから、理解が早まる効果を期待できます。
情報処理技術者試験に合格する
情報処理技術者試験の勉強をして合格を目指すこともプログラマーを目指す上で有用です。情報処理技術者試験とは、経済産業省が認定している情報処理技術者としての知識や技能が一定水準以上であることを示す国家試験です。
情報システムに関する構築・運用などを幅広く出題して評価していることから、試験に向けて学ぶことで、プログラマーに必要な知識や技術を習得できるでしょう。また情報処理技術者試験に合格すれば、知識・技能の証明となるため、プログラマーとしての就業に有利になると期待できます。
プログラマーになるために活用されるキャリアプラン
プログラマーになるには、どのようなキャリアを積むと良いのでしょうか。実力が伴えば、フリーのプログラマーとしての活動も可能です。とはいえ、最初は次のような会社で実務経験を積むことが望ましいでしょう。
コンピューターメーカー
プログラマーとして実績を積み、実力をつけていくためのキャリアプランとして、コンピューターメーカーへの勤務が挙げられます。コンピューターメーカーとは、パソコンや周辺機器を開発・販売するメーカーです。
コンピューターメーカーの他にも、自動車・家電メーカーや小売業・流通業などさまざまな業種の企業でコンピューターは使われています。これらの企業にて、プログラマーとして活躍すれば、プログラミング技術を磨けるでしょう。
ソフトウェア開発会社
ソフトウェアの開発会社への就業も、プログラマーとしてのキャリア形成に適しているでしょう。ソフトウェア開発会社は、コンピューターを動かすためのソフトウェア開発や販売を行います。
ソフトウェアには、一般的に販売するためのものや顧客ごとにオーダーメイドで作成する商品があります。具体的には、表計算や給与の計算、会計に関するソフトウェアが一例です。ソフトウェア開発のほかにも、顧客の会社に出向してトラブル対応などに従事する働き方もあります。
システム開発会社
システム開発会社への勤務もプログラマーのキャリア形成になるでしょう。システム開発会社では、主に業務の効率化を図るためのシステムを開発をします。
たとえば金融システムなどを構築する場合は、処理の速度やセキュリティーなどの信頼性が求められるでしょう。就業する企業によって、保険・運輸・金融など、それぞれに得意なジャンルがあることが多いため、目指す分野がある人はチェックが必要です。
プログラミングに必須資格はないからこそ、学習と実績が重要
プログラマーになるには、就業するために必要な免許や資格はありません。いってしまえば、未経験でも無資格でもプログラマーを名乗って働けるのです。しかし、規定された資格がないからこそ、それぞれの学習や実績が重要でもあります。
プログラマーとしての採用やフリーのプログラマーとして活躍したいなら、プログラミング技術の鍛錬や実績作りが大切なのです。
またプログラマーには必須の資格はないものの、技術や知識の証明となる資格は民間試験・国家試験ともにあります。プログラミング言語ごとの資格や国家資格である情報処理技術者試験を習得すれば、学習の証明となるため、実績に不安がある場合は習得を目指すのも良いでしょう。
プログラミング技術を活用する仕事・職業7選
プログラマーになるには、各種学校や独学で学ぶ方法があり、関連の企業で働くことでキャリアを形成できます。それでは、実際にプログラマーはどんな仕事で活躍できるのでしょうか。ここでは、プログラミング技術を活用する仕事を7つ紹介します。
ソフトウェア開発
プログラミング技術を活用できる仕事には、ソフトウェア開発が挙げられます。ソフトウェア開発とは、コンピューターを動かすためのプログラムを開発する仕事です。
ソフトウェア開発はさまざまな業種でニーズがあります。たとえば、パソコンのOS・表計算ソフト・会計ソフト・画像編集ソフト・スマートフォンのシステムなどが挙げられます。また開発だけでなく、テストや不具合の修正、ソフトウェアによる問題解決の提案などが業務に含まれるでしょう。
アプリ開発
アプリ開発もプログラマーに求められる仕事の一つです。アプリはスマートフォンやタブレット端末でつかわれるソフトウェアとして確立しています。ゲームや勉強、生活に役立つアプリなど、社会の問題やニーズに伴いさまざまな分野で需要があるのです。
アプリ開発の現場では、コードの作成だけにとどまらず、企画や修正の検討、利用状況に応じたアップデートなどの業務もあります。そのためプログラミングスキルだけでなく、ニーズを読み解く力や高い創造性が求められるでしょう。
ゲームクリエイター
プログラマーのなかには、ゲームクリエイターとして就業する人もいます。小中高生の子どもたちにも親しみがあり、将来の仕事としてゲームクリエイターを目指しているお子さんもいるのではないでしょうか。
ゲームクリエイターといってもプログラマーだけではなく、プロデューサーやデザイナーなどの職種が混在しています。就業する企業により役割範囲はさまざまですが、なかにはプログラミングだけではなく、企画などの段階からゲームを作り上げるクリエイターもいます。
セキュリティエンジニア
セキュリティエンジニアもプログラミング技術を活用した職種の一つです。セキュリティエンジニアとは、インターネットを介したウィルス対策や情報セキュリティを行う仕事です。
最近ではパソコンやスマートフォンだけでなく、家電などのモノともインターネットはつながるようになりました。そのなかで、情報セキュリティーはますます重要な役割になっているといえます。各企業や銀行などのシステム、個人情報の管理など、生活のなかでなくてはならない職種といえるでしょう。
ネットワークエンジニア
プログラマーの仕事には、ネットワークエンジニアという職種があります。企業などのコンピューターとネットワークシステムの構築や、保守・トラブル管理を行うのが主な仕事内容です。
ネットワーク環境を安全に快適に利用してビジネスを円滑に行うことを目的としています。そのためインターネット接続に関する問題に即座に対応するほか、ネットワーク状況に応じたアップグレードなどの提案を行うこともあります。
フロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアもプログラミングを活用した職種として挙げられます。企業や団体、または個人のWebサイトをユーザーにとって利用しやすいように構築するのが、フロントエンドエンジニアの仕事です。
HTML・CSSのほか、PHPやJavaScriptなどWeb関連のプログラミング言語を使ってユーザー目線で構築していきます。そのほかにも、Webサイトのアップデートや機能性の苦情対応、デザインの一貫性を保つための仕様策定にも関わることがあるでしょう。
ロボット開発
ロボット開発の現場でも、プログラミング技術を活かした役割を担えるでしょう。最近では、介護ロボットや工場の作業ロボット、自動運転ロボットなど、さまざまな分野でロボットの活用が進んでいます。
プログラミング技術はロボット開発には欠かせない要素として、今後も求められる職種となるでしょう。また、ロボット開発におけるプログラマーの役割は、プログラミングの構築だけにとどまりません。ロボットの組み立てを行うこともあれば、プログラマー目線で企画に参加することもあるでしょう。
子どもがプログラミングを学ぶ方法
最近では、子どもたちの間でもプログラミングが身近になりました。実際にプログラミングを動かしてみたいと思っているお子さんも多いのではないでしょうか。
せっかく興味をもったなら、挑戦して自分にあっているか確認してみましょう。ここでは、お子さんがプログラミングを学ぶための方法を紹介します。
プログラミングスクール
お子さんがプログラミングを学ぶなら、プログラミングスクールがおすすめです。プログラミングを独学で行う場合、最初は操作がわからず困惑することもあるでしょう。
プログラミングスクールであれば、実際にプロの講師に指導してもらえるため、わからない部分もすぐに解消できます。定期的に通うことから、技術が身につきやすい点もメリットです。同じ教室に通う仲間と協働することで、プログラマーに必要なコミュニケーション能力も鍛えられます。
オンライン教材
お子さんがプログラミングを始めるなら、オンライン教材の活用も良いでしょう。オンライン教材では、インターネット上にあるアプリやソフトを活用してプログラミングを学びます。
自宅でお子さんの好きなときに実施できるため、気軽に取り組めるのがメリットです。値段がさほどかからず、送迎の手間が不要な点も安心でしょう。アプリやソフトには小さなお子さんでも感覚的に理解できる、ビジュアル型プログラミングがおすすめです。
プログラミング学習アプリ・ブラウザ
プログラミングに興味のあるお子さんには、学習用アプリやブラウザ上で閲覧できる子どもたち向けのプログラミング動画がおすすめ。無料で利用できるものも多いのがメリットです。まずはこのようなネット上のサービスを活用してプログラミングに親しむことから始めてみてはいかがでしょうか。
アプリはオンライン教材でも紹介した、ビジュアル型プログラミングがわかりやすいため子どもたちにおすすめできます。取り組みたいアプリが決まったら、そのアプリの解説をしている動画を見て、具体的な操作方法をチェックしてみましょう。
プログラミング学習書
お子さんがプログラミングを学ぶなら、プログラミング用の学習書を活用する方法もあります。子どもたち向けのプログラミング学習書は、プログラミングの考え方から、実際の操作方法やコードについて書かれている実践的なものまで幅広く販売されています。
まずはお子さんがプログラミングの考えに親しめる内容の絵本が良いでしょう。実際にプログラミングを使ってみたいなら、具体的に解説されている学習書が適しています。
プログラム学習で初心者が注意するべきポイント
お子さんがプログラミングに興味を持ったら、保護者様としてはチャレンジさせてあげたい気持ちになる方も多いのではないでしょうか。
ここでは、プログラミング学習を始めたばかりのお子さんが注意すべきポイントを紹介します。
学習する目的を決めてから言語を選択する
プログラミングを学習するときは、どんなものを作りたいのかを考えてプログラミング言語を選択しましょう。プログラミングといっても、どんなコンピューターを動かしたいかで使用するプログラミング言語が異なります。
せっかくプログラミングを始めても、自分の希望のものを作れないとやる気が半減することも。まずは、ゲームを動かしたいのか、アプリやWebサイトを作成したいのか、お子さん自身の目的を決めてから言語を選択しましょう。
疑問を解決できる環境を用意する
初心者には、プログラミング学習中に感じた疑問をすぐに解決できる環境を用意することも大切です。プログラミングでは、コードのエラー発生がたびたびあります。エラー解消を正しく行うのは、慣れないうちは難しいでしょう。
どうしてもうまくいかないと、せっかく興味を持って学習を始めたのに挫折してしまう可能性もあります。無料で質問できるサイトの利用や、プログラミングスクールに通うことで疑問をすぐに解消できる環境を用意してあげるのがおすすめです。
未経験から楽しくプログラミングを学ぶなら「プロクラ」
今回は、「子どもたちがプログラマーになるには」という疑問を解消する内容を紹介しました。プログラマーには必須な資格はありません。学校や独学、社内研修などでプログラミングを本格的に学び、実績を積むことで、プログラマーとして認められる人材になるでしょう。
子どもたちがプログラミングを学ぶなら、プログラミングスクールやオンライン教材、学習書を利用する方法があります。なかでも、プログラミング未経験なら疑問点をすぐに質問できるプログラミングスクールがおすすめです。
プロクラは、マインクラフトの世界でプログラミングを学べる教室です。未経験からでも始められるように、パソコン操作や簡単なプログラミングから学べます。ぜひこの機会に、無料の体験教室に参加されてみてはいかがでしょうか。
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