プログラミング教育情報
プログラミングの基礎知識!子ども向けに始め方や身につける方法
子どもの将来を広げるために、プログラミングを習わせたい!
「プログラミング教育」や「プログラミング的思考」などの言葉を聞いたことがある方は多いでしょう。しかし、そもそもプログラミングが何かを知らない方もいますよね。「子どもにプログラミングの基礎を習わせたい」と思っても、始め方がわからずに悩んでいる保護者様も多いはず。
そこで本記事では、プログラミングの基礎知識や子どもがプログラミングを学ぶ方法を解説します。プログラミングを学ぶメリットについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
保護者も学ぼう!プログラミングの基礎知識
ここでは下記5つの観点から、保護者様向けにプログラミングの基礎知識をご紹介します。
- プログラミングの意味・目的
- プログラミング言語の意味
- プログラマーの仕事内容
- プログラマーとエンジニアの違い
- プログラミングでできること
それぞれ詳しく見ていきましょう。
プログラミングの意味・目的
プログラミングとは、コンピューターを思い通りに動かすための指示を順序立てて記述するスキルのことです。たとえば、C言語やJavaなどのプログラミング言語を使用して指示を出します。
コンピューターは、人間よりも何万〜何億倍速いスピードで処理を実行可能です。家電や自動改札、スマートフォンにもプログラミング技術が活用されています。コンピューターに素早くかつ正確な処理をさせることが、プログラミングの目的といえるでしょう。
プログラミング言語の意味
プログラミング言語とは、コンピューターを動かすための命令を記述する際に用いる言葉を指します。コンピューターは、人間の言葉を理解できません。そのため、人間の言葉を「コンピューターが理解できる形(プログラミング言語)」に変換する必要があります。
プログラミング言語は200〜300もの種類があるといわれていますが、基礎知識として知っておきたい言語を10個ピックアップしました。
- Python
- C
- C++
- Java
- JavaScript
- PHP
- Swift
- Ruby
- Go
- Kotlin
それぞれ言語ごとに、できること・難易度・特徴が異なります。作りたいものや自身のスキルに応じて、適切なプログラミング言語を学習することが大切です。
プログラマーの仕事内容
プログラマーとは、簡単に説明すると「プログラミングを行う人」のこと。プログラミング言語を学習し、さまざまなシステムやソフトウェアを作成するのが仕事です。プログラマーになるには、言語に関する基礎知識はもちろん、ITにまつわる幅広い知識が求められます。
「求人ボックス」の調査によると、2023年時点におけるプログラマーの平均年収は342万円でした。全給与所得者の平均給与は458万円のため、平均よりも低い傾向にあります。なお、プログラマーはスキルや開発内容によって給与が大きく変動する職種であり、知識と経験を身につければ高収入を目指すことも可能です。
プログラマーとして経験を積めば、システムエンジニアやプロジェクトマネージャーへのキャリアアップもできます。ちなみに平均年収はシステムエンジニアが516万円、プロジェクトマネージャーが641万円です。
参考:求人ボックス給料ナビ「プログラマーの仕事の年収・時給・給料」
参考:求人ボックス給料ナビ「システムエンジニアの仕事の年収・時給・給料」
参考:求人ボックス給料ナビ「プロジェクトマネージャーの仕事の年収・時給・給料」
プログラマーとエンジニアの違い
プログラマーとエンジニアは、どちらもソフトウェア開発に携わる職業ですが、担当業務が異なります。エンジニアは「設計」作業を担当して、プログラマーは「プログラミング」作業を実施する点が主な違いです。
基本的なソフトウェア開発の流れを下記に示しました。
- 要件定義
- 外部設計
- 内部設計
- 開発
- 単体テスト
- 結合テスト
エンジニアは上流工程と呼ばれる1〜3の作業を担い、作成した設計書をプログラマーに渡します。プログラマーは設計書にもとづき、4〜6の作業を進めるが基本です。
プログラミングでできること
プログラミングでできることを、以下にまとめました。
- Webサイトの開発
- アプリの開発
- ゲームの開発
- 人工知能の開発
- ロボットの開発
- システムの開発
- 業務効率化
私たちが普段目にしているWebサイトやアプリ、システムにはプログラミング技術が活用されています。近年注目を集めているVR(仮想現実)・AR(拡張現実)ゲームやAIも作成できるものの一つです。プログラミングの基礎知識があれば、「Excelへの自動入力」や「メールの自動送信」などの業務効率化を図ることもできます。
プログラミングが注目を浴びている理由
プログラミングが注目を浴びている理由は主に3つです。
- プログラミング教育のスタート
- 社会のデジタル化・IT化
- 情報化社会におけるデジタルリテラシーのニーズの増加
それぞれ詳しく解説します。
プログラミング教育のスタート
経済産業省が公表した「IT人材需給に関する調査」では、「2030年に最大約79万人のIT人材が不足する可能性がある」と試算されています。IT人材の育成を目的として、2020年度より小学校においてプログラミング教育が必修化されました。
加えて、2025年に実施される大学入学共通テストから、プログラミング知識を問う「情報」科目が追加されます。義務教育や入試に組み込まれることで、プログラミングの基礎知識は一般教養として求められるようになるでしょう。
社会のデジタル化・IT化
近年、社会のデジタル化・IT化が急速に進んでいます。「仕事でまったくパソコン・スマホを使わない」という方は少ないのではないでしょうか。そして、教育現場でもオンラインでの授業や入試、面接が増えています。
つまり、デジタルツールを活用できるほうが、就職や入試で有利になるケースがあるのです。プログラミングは、今後の社会で求められるITの基礎知識を身につけるひとつの方法だといえます。
情報化社会におけるデジタルリテラシーのニーズの増加
情報が資源と同じだけの価値を持つ社会を「情報化社会」と呼びます。多種多様なメディアによって大量の情報が生産・伝播される点が、情報化社会の特徴です。
情報を適切に活用する「デジタルリテラシー」がなければ、業務を効率よく進められません。ウイルスに感染して情報漏えいが発生したり、デジタルツールを使えず作業に想定よりも長く時間がかかったりします。生産性・競争率を向上させるために、多くの企業がデジタルリテラシーが高い人材を求めているのです。
子どもにプログラミングを学ばせるメリット
子どもにプログラミングを学ばせるメリットを3つご紹介します。
- デジタルデバイスや技術を身近に感じられる
- 論理的思考力や問題解決能力が育まれる
- 職業選択の幅が広がる
お子さんにプログラミングの基礎を学ばせるか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
デジタルデバイスや技術を身近に感じられる
小さい頃からプログラミングに触れることで、デジタルデバイスや技術を身近に感じられます。デジタルデバイスとは、スマホやタブレット、パソコンなどのデジタル製品の総称です。
デジタルデバイスに抵抗がある方は、新しい技術を「難しそう」と避ける傾向にあります。一方、ITに抵抗がない方は、未知の技術に対して「おもしろそう」や「使ってみたい」と肯定的な意見を抱きやすいです。プログラミングで学ぶ楽しさを知れば、IT分野以外への知的好奇心も養われる可能性が高まるでしょう。
論理的思考力や問題解決能力が育まれる
論理的思考力とは、ロジカルシンキングとも呼ばれ、論点を整理し筋道を立てて考える力を指します。プログラミングはコンピューターに順序立てて指示を出すため、論理的思考力の育成に効果的です。
また、プログラミングは試行錯誤しながらプログラムを改善し、完成形へと近づける作業でもあります。「課題を見つける→分析する→打開策を講じる」というプロセスを何度も繰り返すため、問題解決能力も鍛えられるでしょう。論理的思考力・問題解決能力が向上すれば、主体的に学習する姿勢や粘り強さの定着も期待できます。
職業選択の幅が広がる
基礎的なプログラミングスキルは、職業選択の幅を広げることにも役立ちます。プログラミングの知識を直接的に生かせる職業の例は、以下の通りです。
- エンジニア
- プログラマー
- Webデザイナー
- CGクリエイター
- データサイエンティスト
プログラミングが活きる仕事は、上記の職業酒ではありません。たとえば教師になった場合、生徒の成績などの情報をデータで分析・管理する際にプログラミングの基礎知識が役立ちます。そのほか、プログラミング学習により培われた論理的思考力や問題解決能力は、どの業界でも重宝されるでしょう。
学校の授業でプログラミングを習えるとは限らない…
プログラミング教育が始まりましたが、学校によって取り組み具合には違いがあります。たとえば、ITツールの導入やセキュリティの確保に手間取っている学校もあるのが現状です。
また、教師によって学べるITスキルに差がある点も課題の一つ。「通常業務に追われてプログラミングの基礎を学ぶ時間がない」という教師も多いです。
小学校では、プログラミング基礎スキルの習得よりも、論理的思考力の形成を重視する傾向にあります。そのため、学校の授業でプログラミングの基礎を習えるとは限りません。確実にスキルを身につけたいならば、学校以外でプログラミングの基礎を学ぶのがおすすめです。
子どもがプログラミングの基本を学ぶ5つの方法
子どもがプログラミングの基礎知識を学ぶ5つの方法について解説します。
- プログラミングスクールへの通学
- 学習書・参考書
- オンライン教材の活用
- プログラミング学習アプリ・学習ブラウザ
- YouTubeのプログラミング学習チャンネル
方法ごとのメリットとデメリットを詳しく見ていきましょう。
プログラミングスクールへの通学
プログラミングスクールでは豊富なIT知識を持った専門家に質問できるので、効率的にスキルを身につけたい方に向いています。プログラミングの答えは一つとは限りません。お子さんの作成したプログラムについて「参考書には載っていないけれど、この方法でもOK」または「もっと効率よく動かすにはこうすればよい」などの有益なアドバイスがもらえます。さらに、同じスクールに通う仲間ができれば、学習のモチベーションを維持しやすいです。
ただし、プログラミングスクールへの通学には毎月コストが発生します。通い出してからお子さんに合わないことが判明した場合、解約料がかかってしまうこともあるので、スクール選びは慎重に行いましょう。
学習書・参考書
学習書・参考書を用いて、独学でプログラミングスキルを養うのも方法の一つです。教材があれば学習をスタートできるので、取り組むまでのハードルが低いというメリットがあります。自分で予定を立てて、コツコツと学習を進められるお子さんに向いているでしょう。
しかし、独学は疑問点の解消が難しく、挫折しやすいというデメリットもあります。わからない箇所が蓄積されたまま学習を続けていても、基礎知識は身につきません。また、お子さんのレベルに合った学習書を選ばなければ、簡単すぎる・難しすぎるという理由でプログラミングへの興味が失われる可能性もあるため、教材選びは慎重に行いましょう。
オンライン教材の活用
スマホやタブレットを使ったオンライン教材は、ほかの習い事が忙しく通学時間を割けない場合に向いています。オンライン教材の種類は、主に「リアルタイムで講義を視聴する形式」と「録画動画を視聴して独自のペースで学習する形式」の2種類です。必要な機器がそろっていれば、いつでも・どこでも勉強できる点が魅力といえます。
オンライン教材を活用するには、ネット回線やタブレット端末などの機材・設備を準備しなければいけません。対面でない分コミュニケーションが取りづらく、質問が苦手なお子さんの場合は疑問点をため込みやすいので注意が必要です。
プログラミング学習アプリ・学習ブラウザ
プログラミング学習アプリ・学習ブラウザは無料で提供されているものが多く「まずは手軽に試してみたい」という方におすすめです。ゲーム感覚で楽しみながら学習を進められる点がメリットといえます。「〇〇の単元を✕%完了」のように、パーセンテージで進捗を管理できるものならば、モチベーションを維持しやすいでしょう。
しかし、なんとなく続けていると「ただのゲーム」で終わる場合があります。しっかりとプログラミングスキルを身に付けるには、保護者様のサポートが欠かせません。
YouTubeのプログラミング学習チャンネル
YouTubeのプログラミング学習チャンネルを活用した学習方法は、コストがかからない点がポイントです。動画を視聴するための機器さえあれば、時間や場所を選ばずに取り組めます。
しかし、学習アプリ・学習ブラウザと同様、目的意識がないと「おもしろいな」という認識だけで終わってしまうケースも。どの動画から見るべきかの判断が難しく、学習計画が立てにくいことがデメリットといえるでしょう。
プログラミングを飽きずに続けるコツ
プログラミングを飽きずに続けるコツを、4つピックアップしました。
- 明確な目標を作る
- 学習の進捗を共有する仲間をつくる
- 子どもが興味・関心を持てる教材を用意する
- 学習の進捗に合った教材を用意する
お子さんがプログラミングに挫折しないように、事前にコツを把握しておきましょう。
明確な目標を作る
プログラミング学習を始める前に、明確な目標を設定することが大切です。できるだけ詳細に決めるほうが、モチベーションの維持につながるでしょう。段階的な目標を立てておくと、達成感が得られてお子さんの自信にもなるはずです。
たとえば「ロボットを開発したい」と考えている場合、以下のような目標が立てられます。
- 大きな目標……ロボットを開発したい
- 中間の目標……ロボット開発で使用される「Python(プログラミング言語)」を習得する(〇月まで)
- 小さな目標……Pythonにおいて、基礎文法「条件分岐処理」の使い方を理解する(〇月✕日まで)
目標を達成するまでの期限を設定すると、意欲的に学習に取り組めるでしょう。お子さんが自分で学習計画を立てる練習になり、プログラミング以外の勉強にも役立ちます。
学習の進捗を共有する仲間をつくる
学習の進捗を共有する仲間をつくることは、プログラミングを飽きずに続けるコツの一つ。友人が頑張っている姿を見て「自分もプログラミングをできるようになりたい」と感じるお子さんも多いはずです。
また、仲間の勉強方法を見て参考になることもあるかもしれません。ひとりで進めるより、学習効率のアップが期待できるでしょう。
子どもが興味・関心を持てる教材を用意する
教材を選ぶ際は「お子さんが興味・関心を持てるか」を基準にしてみてください。大人向けの教材は専門的な知識が習得できますが、文字ばかりなので子どもにはハードルが高いと感じることもあります。
イラストやカラーを活用した、視覚的に見やすいテキストを選ぶのがおすすめです。お子さんが好きなキャラクターが描かれた教材ならば、継続的に学習に向き合えるでしょう。
学習の進捗に合った教材を用意する
「難しすぎて全然進まない」や「簡単すぎておもしろくない」など、レベルに合わない教材を使用していると学習へのモチベーションを維持できません。「プログラミング=つまらないもの」という認識が生まれる可能性があります。
挫折を防ぐためにも、必ず学習の進捗に合った教材を選びましょう。お子さんができることや対象年齢、学習目標に応じて適切な教材を探すのがおすすめです。
最初は「ビジュアルプログラミング言語」がおすすめ!
お子さんがプログラミングを学ぶならば、最初は「ビジュアルプログラミング言語」をおすすめします。一般的なプログラミング言語は、テキストばかりで子どもにとっては難易度が高いです。「難しそう」「よくわからない」と感じて、学習に挫折するお子さんもいるでしょう。
一方、ビジュアルプログラミング言語は、テキストを使わずに視覚的にプログラムを作れます。作成方法はパーツをドラッグ&ドロップするだけなので、プログラミング初学者でも楽しみながら取り組めるでしょう。
子どもにおすすめのビジュアルプログラミング言語は下記の2つです。
- Scratch(スクラッチ)
- Viscuit(ビスケット)
どちらも無料でアニメーションやゲーム、ストーリーを作成できるので、ぜひチェックしてみてください。
プログラミング基礎の学習なら「プロクラ」
プログラミングとは、コンピューターを動作させるための指示を、筋道立てて記述することです。社会のデジタル化にともない、プログラミングに注目が集まっています。
プログラミングを学ぶことで、論理的思考力や問題解決能力が育まれます。学校でもプログラミング教育は実施されていますが、実践的なスキルが身につくとは限りません。確実にスキルを習得したい方には、プログラミングスク-ルをおすすめします。
プロクラは、楽しみながらITの基礎知識を学べるプログラミング教室です。プログラミングの基礎を学ぶなら、ぜひプロクラにおまかせください。
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